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異世界転生して、猫耳少女にビキニアーマーを!  作者: ノベル・スタッカート


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26/35

今すぐ蹴り飛ばしたい

リュウ。そう呼ばれた丸眼鏡の細目の男はギルドの二階へと上がり、丸い水晶のような物の前に座った。


「もしもしー。お電話変わりました竜でーす」


『竜、これは電話じゃないよ』


そう、水晶から聞こえてきたのは男の声だった。


「突っ込むところそこかい?まあ、いいや。で?何の用かな?」


そう、リュウが訪ねると、水晶の向こうにいるだろう男は神妙な声で尋ねた。


『……転生者、見つかったのかい?』


「ああ、おそらくはって奴は見つかったぞ」


『そうか。それは良かった』


「それがそれが、まだ確定はしてないんだけどね」


そう言って、肩をすくめたリュウは、さっきまで話していた二人の冒険者……何故かビキニアーマー姿の少女と、その少女の前に立つ()()()を名乗った少年を思い浮かべた。


『管理されてない転生者はいわば元の世界における核が服着て歩いてるような物だ。だから……』


「分かってる、確実に仕留めるさ」


転生者の能力……差し詰めチート能力は、この世界においては異質だ。

能力は様々であるが、強い物だと核に匹敵する……そう、一国をたった一人で滅ぼせるような物もある。


『相手がどんな能力か判明してないから、気を引き締めて臨むように』


「わーってるよ」


だから、戦う時は気を引き締めなくてはいけない。


(……できれば、弱い能力であってほしいもんだけどねぇ)


自分の能力は戦闘向きじゃないから。と自嘲気味に笑いながら。


「それじゃ、そういう………ああ、そうそう。お願いしたいことが一つあったんだ」


『何かな?』


「それが今回の転生者はどうも、麗しい少女の姿をしていてね」


『……それが?』


そう言うと彼は、細めを少し開けた。


「いやなに、そんな姿だからさ。一般人に見られたら、印象は悪くなるだろ?」


殺すと。あえて口には出さなかったが、きっと水晶の向こうには伝わったことだろう。


『そうだね』


「そうそう、だから闇討ちするために……」


リュウは太陽が照り付ける真昼の空を眺めながら頼んだ。


「手、回しておいてくれないかな?」


と。


■■■


ところ変わって、忍とキャット。


時間はちょうど、リュウが二人の元から離れてすぐ位の時間。


「何だったろうね」


「なんだったんだろうにゃ」


「ナンパ?」


「……凄いイケメンだったにゃ」


そう言ってキャットは何処か呆けたように言った……

むっ。


「まあ、それはどうでもいいとして。それより。何で冒険者ギルドに来たのさ?用事でもあるの?」


「あ、そうだったにゃ」


僕がそう言うと、キャットは……


「……ちょっと受付に行ってほしいにゃ」


「なんで?」


「なんでって、おみゃえが動かないと、ニャーの体隠せないからにゃ!」


そう言うキャット。

まあ、確かに?僕が動かないと、キャットは動けないだろうから?まあ?


「……けど、僕が動く理由ないよね?」


「は、はにゃ!?いきなり何……もしかして……」


「何?」


「拗ねてるにゃ?」


そう言ったが、別に拗ねてなんか……


「拗ねてないもん」


「絶対拗ねてるにゃ!?何にゃ!?何に拗ねてるにゃ!?」


「別に、君が僕の、僕の眷属。にもかかわらず、あのイケメンに対して色っぽい声出してて、あー好みだったんだなーなんて思って拗ねてるわけじゃないもん」


「おま、心狭すぎるにゃ!?」


狭くないもん。


「とりあえず、動いてくれにゃ動けにゃ!」


「つーん」


「にゃーこの!」


そう言って背中側から、キャットが押してくる。

押してくるたびに、おっぱいが僕の背中を押してくる。


「どうしても動いて欲しい?」


「え?まあ………そうだにゃ?」


「なんで歯切れ悪くなってるのさ……」


「いにゃー、なんかお前に頼むの尺にゃ」


「あ、そう」


そう言って僕は無言で棒立ちになる。


「あのー?」


無言で立つ。


「もしもしにゃー」


棒立ちだ。


「とりあえず、動いてにゃ」


つーん。


「おねがい、だから動けにゃ!」


「……どうしても動いて欲しい?」


「まあ、うん。そうだ……にゃ……」


「ならさ……」


そう言って僕は顔だけ振り返ってキャットに言った。


「抱っこして?」


◆◆◆


凄く、素晴らしい。

キャットは僕のお尻を支えて、僕はキャットの首筋に手を回す。

なんていうか、とりあえずしばらくはこのまま抱き着いていたい……


「なんていうか、そうにゃ……」


「何?」


僕はキャットの胸の間から顔を出して尋ねた。


「凄い、今すぐ蹴り飛ばしたいにゃ」


「そう」


僕は顔を胸に押し付ける。

……そうだな。


「とりあえずお風呂入った方が良いんじゃないかな?」


「まあ、水浴びくらいはしたい……っ⁉乙女に言う事じゃないにゃっ!」


「別に臭いなんて言ってないけど?」


「言ったにゃ!今言ったにゃ!」


そう言ってキャットは顔を真っ赤に染めたのだった。

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