ツンデレ?
「それじゃ、二人とも元気で~」
そう言って手を振ってくるラシットに手を振り返し、僕とキャットは路地裏を歩き始めた。
「にゃぁ……にしたってなんでこんな……」
恥ずかしそうに体を隠しつつ、身体をくねくねしているキャットに言っておいた方が良いのかな?
「むしろなんかエッチだよって」
「にゃっ⁉マジでにゃっ!?」
「あ、口に出てた」
……まあいっか。
キャットのことを改めて見る。
彼女は白髪を首元で切りそろえ、髪の間から猫耳がぴょこぴょこと覗いていた。改めて見て見れば、口元から小さな牙のような。
八重歯が出ているように見える。
猫だからだろうか。きっと猫だからだろう。
体つきはボンキュッボンと言う言葉がそのまま合うようで、胸は大きく、腰はしなやかに細く、お尻は大きく出ている。
セクシーと言うより、エッチだ。
「エッチだなぁ」
「にゃっ⁉にゃーのこと言ってるにゃ!?」
あ、また声に出てた。
■■■
路地裏を歩き、歩き……
「ねえ」
「……なんにゃ?」
「僕たち何処に向かってるんだろうね」
「おみゃ!?何も考えずに歩いてたにゃ!?」
その言葉に回答するなら「YES」だ。
周りを見る。
路地裏と言った通り、どこかジメッと暗くて狭いこの場所は、入り組んでいる上に、物が多く置かれててややこしい。
今歩いてきた道だけでも、軽く10個以上横道があった。
「そうだね!」
「おみゃ……」
「って言うか、考えてみなよ。僕、転生者でこの世界に来てまだ間もないんだよ?この街に来るのなんか当たり前に初めてだし、分かるわけないじゃない」
そう言って僕は胸を張った。
「ドヤ顔する所じゃないにゃ!まったく……」
深々と「はぁ……」とため息をついた彼女は、忍の手を引いて歩き始めた。
「へ?」
「にゃーの方がこの街に詳しいにゃ。だから、ついてこいにゃ」
キャットは足を止め、僕の目を見つめた。
「勘違いするにゃ。別におみゃえが、この路地裏で迷ってどうなったって別に構わないどころか、勝手にすればいいと思ってるにゃ……けど」
「けど?」
「もうおみゃえからにゃーは逃げられないにゃ。悲しい事に、人生全て握られちゃってみたいな物にゃ。だから、だから……しょうがないから、にゃーがお前の手を引いてやるにゃ」
そう言って彼女は、前を向いて歩き始める。
てくてく
……てくてくと。
「これってもしかして……」
腕を掴まれて歩いていく中、僕はふと思った。
「ツンデレって奴かな?」
「絶対違うにゃっ!その言葉知らないけど、絶対に違うにゃ!」
キャットは強めに否定した。




