ステータス確認中に事故にあった
少し湿った空気が僕の鼻孔を揺らす。
ちょっとツンとした冷たい匂いと、ざわざわとした風の音。
「……森の中の転生ってわけね」
パチッと目を覚ますと、予想通り、森の中だった。
泥にまみれているのも嫌だった僕は、立ち上がるとパッパッと汚れを落とす。
「……あんまり泥ついてなかった。良かったよかった」
さて……
僕は自分の髪を手に取る。
「ふーむ、黒髪じゃないんだ」
桃髪、そして胸は無い。
ラフィーの話では僕の体は彼女をベースに作られてるとは言ってたけども。
「肌も色白だし、あくまでベースとしてってだけで、色々差異はありそうだね。さて……ステータス」
そう言って見ると、目の前に数字と文字列が現れた。
異世界物で俗にいうステータスシステムっていう奴だ。
「何ていうか、ステータスなんて馬鹿みたいだとか思ってたけど、実際自分の能力が見れるのは楽しいものがあるねぇ……」
ま、今見る場所あんまり無いけど。
名前:なし
【スキル】
【ユニークスキル】
≪鎧ト眷属≫
「それにしても名前はないんだねぇ。転生、新しく生まれ変わったわけだから当然か」
こうやって、普通に話したりできるけど、中身はゼロ才。なんだから。
それにしても名前かぁ……
そう言えばラフィーから「名前は自分で決めなー」って言われてたな……
名前が無いと不便だし決めといた方が……
けど、ゲームじゃないんだし、一生の名前になるわけだし……悩む。
「うーん……まあ、後で決めればいい話か。それより、ユニークスキルの説明を見と……」
「ぎゃあああ!!そこの人――!どいてにゃああーー!!」
「ん?」
叫び声が聞こえて振り返ると、おっぱいでっかい猫耳の生えた女の子が走ってきているのが見えた。
それと、その後ろから砂埃と木々を蹴散らし迫ってくる二トントラックくらいの大きさのトカゲみたいな……
「ふぁっ!?ぐへっ……!」
「ぎゃあああ!!ぶつかるにゃああああ!ぐにゃっ……っ!」
退けと言われたが、振り返った時には数メートル先まで迫ってきていたし、人間って物は……こと、ニートって生き物はそんなに早くは動けない。
決して、おっぱい大きくて驚いたなんてことは……まあ、勿論あるけど。
取り合えずだ。何が起こったかって言うとだ。
まあ、なんだ。僕がいた場所のすぐ近くは、繁みで隠れていたが、崖があったぽくてだな。
女の子にぶつかられた僕は、二人で絡まり転がって……
「「ぎゃ(にゃ)ああああああああああ!?」」
崖の下へと落ちていったのだった。




