解いてくれない?
キャットは森の中を走っていた。
過去最高にすがすがしい、例えるならそう、夏休み初日に宿題が全部終わったみたいな、すがすがしいつきものが落ちたようなそんな気分だった。
「にゃ!?アレは、森抜けたにゃ!」
暫く走っていると、森を抜け、街道へと出ることができた。
近くには看板もある。
「これで街に変えれるにゃ!」
そう言ってキャットはガッツポーズをした。
「にゃはは~!いにゃーさっきは一瞬ビビったけど、結局、いい結果で終わったにゃ~変態から離れ……」
そう言いかけて、足を止め振り返る。
「……奴隷堕ちよにゃ。正規の奴隷売買はされないだろうし、きっとひどい事いっぱいされると思うにゃ……」
戻る……いやいや。
「何、にゃー罪悪感いだいてるにゃ!そもそも仲間ですらないし、変な事ばっかいっぱいされたにゃ!うん、無視にゃ!無視!」
そう言って「うん」とキャットが頷いた時だった。
突然彼女の上で『ポンッ』と音がした。
「にゃ?何の音……ふにゃっ!?」
「よしよし、成功した」
キャットはつぶされた。
変な声を上げ。
「にゃ……にゃぁ……って、にゃっ!?この声は!?まさか⁉」
「あ、キャットの上に転移したんだ。やっぱりある程度、僕の想像した場所に出るみたいだ……」
「お前、何でここにいるにゃ!?」
そういうと彼女はぎょっとした顔で、自分の上に乗っかってる忍の事を見た。
◆◆◆
「お前、何でここにいるにゃ!?」
何故いるか、それは……
「って、重いにゃっ!どけにゃっ!」
「ひでぶっ」
そう言ってキャットは起き上がり、上にいた僕は地面に転がった。
「痛いじゃないか」
「痛いじゃないか、はこっちの台詞にゃっ!上に載られて……というかそもそも、何処から出てきたにゃ!?」
何処から、そう言われてどこから出てきたか少し考える。
「あえて言うなら、虚空から?」
「どういう事にゃっ!」
「それよりさ、これ外してくれない?」
そう言って僕は紐できつく縛られた腕を掲げた。
「縛られてるにゃね」
「そうそう、だから手動かせなくて……」
「断るにゃ!」
そう言ってバッサリとキャットは切り捨てた。
「なんでーさ」
「なんでって言われても、お前の手を外したらろくなことになら……いにゃっ、そもそもお前と関わるとろくなことにならないにゃ!」
そういうとキャットは、てくてくと歩いていく。
「ちょっと、どうして離れていくんだよ」
「ここでさよならにゃ!ばい……」
そう言ってキャットは走って離れ……
「召喚:キャシー・ニャシー」
そういうとポンっと近くにキャットが出現した。
「にゃっ……にゃにゃっ!?何故にゃーはまた元の場所に戻ってるにゃ!?」
「ねえ、といてくれない?」
「ギャッ、変態……いやにゃっ!お前と一緒はこりごりにゃ!ばい……」
「転移:キャシー・ニャシー」
ポンっと音がして、キャットが出現する。
「解いてくれない?」
「ひえっ!?にゃっ!?」
笑顔で声をかけたのに、ひどい反応だ。
そう思いながら、どこか引きつった顔のキャットに腕を差し出したのだった。




