【四天王サイド】3人になった四天王達、会議する
「古川がやられたようだな」
再び、トパーズ王国の城の最奥、四天王の部屋。
三人の四天王に、諜報部隊の男が報告に来ていた。
まとめ役の青年がため息をつく。
「ふん、やはり彼では知性が足りなかったようだ。前から頭が悪いと思っていたが、まさかFランク能力者相手だと油断してリミッターを外さないまま負けるとは」
「いえ、古川様は途中からですがリミッターをはずして戦いました。そして負けました」
「えっ」
四天王たちが硬直する。
「リミッターを、外した上で古川が負けた……?」
「はい、リミッターを外した上で負けました」
しばらく、まとめ役の青年が考え込む。
「だが、私が預けた手錠型アーティファクトは使っていないのだろう? あれは絶対にFランク能力者では攻略不可能な……」
「いえ、それも破壊されました。素手の腕力だけで」
「嘘だろ……」
青年が机の上に頭をつける。
「そ、そして古川は激闘の末に敗北した、と?」
「いえ、かすり傷一つ負わせられなく一撃で倒されました」
「一撃!?」
青年が思わず立ち上がる。
「……フフッ、フハハハハ!」
突如青年は笑い出す。
「いや、とんだ想定外のハプニングだ。まったく、私の綿密なプランをここまで引っ掻き回してくれるとは、面白い」
他の2人の四天王は、様子がおかしくなった青年を黙ってみている。
「うるさくて品のない古川がいなくなって、むしろすっきりした気分だよ。所詮古川は四天王の中でも………………一番強かったよなぁ……」
「強かったわよねぇ」
「強かったと思いますのぅ」
四天王の残り2人、色っぽい女性と紳士的な老人もうなずく。
「私たちの能力ははっきり言って戦闘向けではない。3人がかりでも古川には勝てなかっただろうしなぁ……。それを一撃か……」
青年が椅子にぐったりと背中を預ける。
「だが、我々には考える時間が与えられている。作戦さえ練れば――」
「いえ、それなのですが」
諜報部隊の男が、とても落ち着かない様子で口をはさむ。
「負けた古川が”俺の仇は他の四天王が取ってくれるはずだ。覚悟しておけよ”と言って、例のFランク異世界人が”どうせやるならこっちから行こうよ”と、ここに向かっておりまして……」
「古川あいつ! 何を余計なことを言っている、殺すぞ馬鹿!!!」
青年が拳を円卓に振り下ろした。
「それで、そのFランク異世界人なのですが、もうあと5分ほどでここに着くかと……」
四天王達の顔が真っ青になる。
短いですが今回の話はお気に入りのエピソードです。
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