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四天王の1人を圧倒する






「俺の名は古川 レンジ。能力はAランク【レイジ・アーム】。怒れば怒るほどパワーが上がる。俺を怒らせないように、気をつけな!」


 古川が拳を振りかぶりながら、真っ向からモミジに突っ込んでくる。


「あまりに正面突破過ぎでは?」


 モミジが一歩横に避けて拳を避ける。


「よくも、よくも俺のパンチを避けやがったな。許さねえぞFランク異世界人!」


 古川の体から、赤いオーラのようなものが噴き上がる。


「モミジ殿、恐らく古川は今ので怒りが増してパワーが上がっています。お気をつけて!」


「ぎゃ、逆ギレにも程がある!」


 モミジは古川の攻撃を受け流し、かわし続ける。その度に古川の体から立ち昇るオーラが増していく。


「俺の怒りはマックスに達したぜ! 喰らえ!」


 古川の渾身の一撃を、モミジはあっさりと受け止める。


「マックスでもこの程度のパワーしか出ないんだね。良かった、これなら怪我せず勝てそうだ」


 古川は唖然としていた。


「テメェ、この俺の全力を“この程度”だと・・・!?」


 古川が後ろに飛んで距離を取る。


「ふざけやがって!もう手加減は無しだ!」


 古川が吠えて、腕まくりする。そして、はめていたら腕輪を外して投げ捨てる。


「俺たちトパーズ王国四天王は、街を無闇に破壊しないために、普段はリミッターを着けている! リミッターを外した俺のパワーは2倍! お前に! 受け止められるかぁ!?」


 古川の体から大量のオーラが立ち昇る。


 そして先ほどより遥かに速く、古川がモミジに迫り、拳を振るう。そして、


”パシン”


「……え?」


 モミジが掌で古川のパンチを受け止めていた。


 古川が後ろに跳んで間合いを取る。そしてもう一度腕まくりをする。


「あれ、リミッターちゃんと外れてる……? なんでだ? なんでリミッター外れてるのに倒せないんだ?」


 古川が困惑する。


「そうか、俺には怒りが足りないのか。ならば更に怒るまで。うおおおおぉ、怒れ俺ー!」


 古川が額の血管が切れそうなほど怒る。古川のオーラがさらに増す。


「さぁ今度こそ正真正銘俺のマックスパワーだ! 喰らえ!」



”ベシン”


 またしてもモミジがパンチを掌で受け止める。


「え、ええええええぇ!?」


 古川が目玉が飛び出しそうなほど驚く。


「そんな、なんで!? なんで俺のパンチが効かないんだ?」


「流石モミジ様!」


「見事ですモミジ殿。やはりモミジ殿にパワーで勝てる異世界人などいませんね」


 見守っていたコロンとシャウラがうんうんと頷く。


「だ、だったらこれでも喰らいやがれ!」


 古川が手錠型のアーティファクトを投げる。手錠は生き物のように動き、モミジの両腕にはまる。


「それはお前みたいな腕力バカの動きを封じるためのアーティファクトだ! Bランク能力者だろうが抜け出せな――」


”ベキィ!”


 モミジがあっさりと手錠を破壊した。


「ば、化け物め! 畜生、覚えてやがれFランク異世界人!」


 古川がモミジに背を向けて逃げ出す。


 そして、その前にモミジが立ちはだかる。


「……へ?」


 モミジは瞬間移動で古川の前に回り込んでいた。


「とりゃー!」


 モミジが古川の顔面にパンチを叩き込む。


お読みいただきありがとうございます!

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