第28話 人間観察
すみません、結構間が開きました。
俺たちが森を抜けた先で見たものは……
大小さまざまな家が数十以上立ち並んでいる光景だった。家は遠目から見た所、木造が多そうだが石づくりの家も多そうだ。
その家々を石づくりの壁がぐるりと覆っていた。ただ壁の高さ自体はそれほど高くない感じだ。
それから、一つだけ他の家よりも大きい建物が見えた。
「「おお~」」
『二人共声漏れてるよ……』
『おっと、悪い悪い。でもさ、想像よりも進んでてびっくりしたんだよ』
『ええ、私も想像では、もっと小さな規模のものだと思ってたのよ。まあ、国よりも町って感じが若干、というかかなりするけどね』
『うぐっ。……だって、しょうがないじゃん。初めて見たときに興奮しちゃって、そのテンションのまま二人に連絡しちゃったんだもん。……ん? というか二人共その言い方だと初めから規模を小さく見てた?』
『まあね。だって、報告してきたのが夏葉なんだもの。ねぇ?』
『なあ』
『あれ? もしかして今、私バカにされてる?』
『……』
『……』
『お~い、ちょっと聞いてる? 無視すんな~』
俺たちが念話でそんな馬鹿話をしていると、
「mfんmfmmk:!!」 「んvhhdskfdksn!!」
『ん?なんか町の方が騒がしくないか?』
『だから、無視すんなって。……あれ、確かになんか騒がしいね』
『二人ともあっちを見て』
あずさが指さした方向を見てみると、黒い狼のような魔物が群れで町に襲い掛かっていた。
『あれは……。やばいな。一体一体のサイズも結構デカいし、数も二十体はいるな』
『どうする? 助けに入る?』
『う~ん。一旦様子を見てみない?あの人達の実力も分からないし。本当にヤバくなったら助けに入りましょう』
『分かった。それでいこう』
『うん。でも心配……』
『それは、信じるしかないわ』
~~~
黒狼達は、一斉に防壁へと向かっていく。
その向かう先では、人間達が整列して上半身を防壁の上に出し手を突き出していた。
黒狼達が防壁からおよそ二十mくらいの距離に来た時に突きだされた手の前に光が集まりだし、やがて球状になると一斉に黒狼達へと向け放たれた。
放たれた球は、黒狼達に向かって真っすぐ進み先頭を走る数頭に当たった。が…………
黒狼から逸れ、地面に球が当たったことで発生した土煙を破ってほぼ無傷の黒狼達が現れた。
『今のは……魔法か?』
『いや、たぶん魔力をただ圧縮したものをぶつけただけって感じね』
『だよね。込められてた魔力の割には与えたダメージが少ないっぽいし』
『今のが魔法じゃないとしたら、なんで魔法を使わなかったんだ? あの距離なら打ち放題だろう』
その後も、防壁の上から魔力の圧縮弾とみられる球が次々と黒狼に向けて放たれるが、いずれも大したダメージは与えられていない。
だが、それでも人間達は圧縮弾を放つのをやめない。
『ねえ、もしかして魔法使わないんじゃなくて使えないんじゃ……』
……え、まじか。




