閑話3
本日二話目
短いです。
俺たちが、神竜と暮らし始めて何年か経った頃……
「ねえ、二人ともちょっと良い?」
「ん? どうしたの風鳥さん?」
「実はね、最近みんなの事を思い出そうとしても、あんまり思い出せなくなってるの。二人はどう?」
「!! そういえば……」
「……確かに、言われてみればそうね」
「でしょ? ぶっちゃけこのままじゃ、とてもじゃないけど数十億年先まで皆の事覚えてるなんて無理だよ」
「そうね。今の内に手を打っといた方が良いわね」
「といっても、海音寺さん、具体的にはどうする?」
「やっぱり、魔法を使った方がいいと思うわ。……今覚えていることをひたすら何かに書き記して、それを保管するっていう手段もないことはないけど、あまり現実的ではないし。ただ、どうやれば良いのかは私も分からないわ」
「なるほど。魔法を使うっていう案はいいと思う。それに、神竜なら方法も知ってるんじゃないか?」
「そうだね、一回聞きに行ってみようよ」
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「っていう事なんだけど、いい魔法ありませんか?」
俺たちは、話し合いの後、神竜の元を訪れていた。
「なるほど。そういうことなら精神作用系の魔法を応用したらどうですか?」
「精神作用系?」
「ええ、本来の用途は相手に幻覚を見せたり、情報を吐かせたりといった感じなんですが、それを応用して記憶を保管するのです」
「危険性は?」
「完全にないとは言い切れませんが……。一度成功すれば、後は自分の魔力を少しずつ消費し続けることで半永久に保管できます。取り出しも自由ですよ」
「なるほど。……うん、俺はそれでいいと思うんだけど、二人は?」
「そうね、いいと思う」
「私もOKだよ」
「そうですか。なら、魔法を教えましょう。自分で自分にかけた方が記憶の保存しやすいですし。ついでに、精神魔法対策の防壁の張り方も教えましょう」
「よろしくお願いします」
そして、俺たちは精神魔法を教わり、記憶を保管することに成功した。




