第24話 武器づくり2
すいません、少し遅くなりました。
鍛錬 鍛錬、鍛錬、鍛錬、鍛錬、鍛錬、鍛錬…………
「やった……。ついに、ついに、ついに出来た!!」
俺たちが武器づくりを開始して既に六十年が経っていた。
六十年前、炉を作り石が溶けたことを確認した俺たちは、不純物の除去などの作業を経て武器づくりを始めた。
しかし、ずぶの素人の俺がなんのお手本もなしにただ打ったところで、良い武器が出来るわけもなく毎日の試行錯誤を経て、なんとか使えるレベルの物が作れるようになったのがおよそ三十年後。その間に出来た失敗作はおそらく万を超えるだろう。
そして、また三十年経った今日やっと自分の中で最高と呼べる品が出来たのだ。
(やっとだ……。思えば、この二、三百年の人生の中で一番大変だったな~~~~。あ、やばい泣きそう……。と、そうだ二人にも報告しないと)
一人感慨に耽っていた俺は、それを思い出すと急いで二人に連絡を取った。
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「もりっち~~。来たよ~~」
「お、二人共いらっしゃい。悪いな呼び出しちゃって」
少しして二人が俺の住処へとやってきた。
「大丈夫よ。こっちも暇だったし。それで、いいのが出来たっていうのは本当なの?」
「ああ、本当だよ。で、早速だけどこれがその自信作」
そういって、俺は先程出来たばかりの武器を二人に見せる。
「これが……。ちょっと貸して。……うん、確かに軽いし、魔力がよくなじむわね」
「あ、私にも貸して。……ふんふん、確かに使いやすそうだね」
俺が二人に見せた武器……それは、刀だ。
大きさとしては、いわゆる打刀と呼ばれるサイズで目測では、刃の長さが60~70㎝くらいだと思う。
刀身の表面には波紋が浮かんでおり、刃全体がかすかに緑がかっている。
「ねえ、もりっち。なんでこの刀、緑っぽいの?石の影響?」
「あ~、それはね、石の影響じゃなくて、材料に俺の鱗が入ってるからだよ」
「へっ!? 鱗なんか混ぜたの?なんで?」
「……もしかして、それが品質が高まった理由?」
「そういうこと。実は、一回スランプがあってね。何本打ってもちっとも良くならなかったんだ。そんな時に、ふと昔ゲームや漫画で竜の体は武器の上質な材料として重宝されてたことを思い出したんだ。それで、ちょっと試してみたら、かなり品質が向上したんだよ。それから、鱗についても試行錯誤をした結果、鱗に魔力を纏わした状態で材料にするのが一番性能が上がるって事が分かった。で、最終的に今までの成果全てを合わせて作ったのがその刀ってわけ」
「なるほどね。……うん? 夏葉どうしたの、そんな顔して?」
見れば夏葉は、なんか感慨深げな顔をしていた。
「いやね。前世ではあんなにめんどくさがり屋だったもりっちが、進んでそんなことをしてるってのが、なんかね~。おお~って感じ?」
「なんだよそれ……。てゆうか、夏葉、俺がめんどくさがり屋だって知ってたっけ?」
「いや、たぶんクラス全員知ってたよ」
「そうね。たぶんクラスの共通認識だったんじゃないかしら」
「あずさまで……。まぁ、いいや。……俺が進んでいろいろやってたのは、それが必要なものだったのと、ただ単純に面白かったからだよ。俺は、必要なことと面白いものに対してはめんどくさがらずにやるよ。必要なことに関しては、むしろやらないほうが、後からめんどくさいことになるしな。それ以外に関してが、めんどくさかっただけで」
「ははは、なるほどね」
「さて、とりあえずこの話はここまでにして……。実は、もう一つ本題があってね、二人の武器を作りたいと思うから要望を聞きたいのと、武器の材料にするからそれぞれ魔力を込めた鱗を提供してほしいんだ。」
「私は槍ね。でも扱い易いようにあまり長くない方がいいかな」
「私は、双剣スタイルでいくつもりだから、二本欲しいな。出来るだけ長さは短いほうが良くって…、それでいて丈夫に作ってくれるとなおうれしい」
「分かった。出来るだけ要望どうりになるようにするよ」
そして、俺は二人から鱗を受け取り武器の製作に入った。




