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三頭と二十三人への転生記  作者: 水渡
第一章 始まり
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第17話 星改変

「それで、次の質問。戦闘訓練っていうのは分かるけど、人間状態での戦闘訓練って必要?」


ここ何気にさらっと出てきた人間状態という言葉だが、実は俺たちは神竜と暮らしていた間に、人間の姿へと変わることが出来る魔法を習得していたのだ。

 

 ちなみに、この変身中は、重量なども人間同様になり、魔力量を含めたステータス全体がかなり低下する。

 ……まあ人間が出てくるようなころには、俺たちのステータスはえげつないことになっていると予想できる。なのでステータスがかなり下がろうが、並みの人間など遥かにしのぐ感じになってると思う。

 「人間状態での戦闘訓練なんかしなくても、危なくなったら竜の姿に戻れば大抵大丈夫でしょ?」

 「はあ~~~~~~。」

 「えっ、なんでそんなため息???」

 「だって、そうでしょう? 考えてみて。もし、風鳥さんが人間状態になっていて危機に陥ったとき竜の姿に戻れない環境だったらどうするの? 例えば、洞窟の中、あるいは、仲間が近くにいてうかつに大きくなれないとか」

 「あっ……」

 「そんな時は、人間の姿のまま対処するしかないでしょう」

 「了解しました……」

 「それで他に質問は?」

 「じゃあ、最後。交代制での見回りって?」

 「あ、それ俺も聞きたかった」

 「それに関しては、ただ単純にそっちのほうが効率がよさそうだったからよ。これから先、この星には生物が誕生していくけどそれには、途方もない時間がかかるわ。数百年、数千年単位で何も変わらないことが予想される中で、三人そろって見て回るというのは、はっきりいって時間が無駄だと思うの。だから、百年なら百年と時間を区切って、一人が異常がないかの確認をして、残りの二人は修行やら好きなことをするのに回したほうがいいと思うんだけど……、どう?」

 「……う~ん、俺は別に構わないけど、風鳥さんは?」

 「それでいいよ」

 「そっか、じゃあそうゆう方針で決定ね」

 「「分かった(よ)」」



~~~

 

 そうした今後の方針が決まった後、俺たちはそれぞれ自分達が魔力の通り道を広げた魔力スポットまで向かい、ずっと延期されていた計画を実行に移した。


 「それじゃあ、いくよ。二人ともOK」

 「大丈夫よ。いつでも行けるわ」

 「こっちもいつでも大丈夫だよ」

 「よし、じゃあカウント5から行くよ」

 「「了解」」


 「5、4、3、2、1、0!!」


 その瞬間、俺たちは魔力スポットの魔力を利用して大魔法を発動、そのまま龍脈を通して世界規模の改変を起こした。


 俺の発動した魔法≪大地烈変≫により、凄まじい高さの山ができ、底が見えないほどの谷が出来た。  風鳥さんの発動した魔法≪大気創成≫により、地球では長い年月がかかった大気の発生が一瞬にして完了する。

 海音寺さんの発動した魔法≪大海創造≫により、一瞬にして海ができ、水の循環が始まった。


~~~


 すっかり変わった世界を見て、俺たちは……

 『はあ……はあ……。なんとか、成功したようね……』

 『うん……。もう、空気供給魔法は使わなくて大丈夫だよ。でも、すっごい疲れた……』

 『皆お疲れさま……。はあ、もうしばらくは動きたくない……』

 『『同感』』


~~~

 そして、休憩したことで少し体力が回復した俺たちは、再び集まった。


 

 「さて、これからは決めた通りに自分の住処探しに修行ね。ひとまずは、ここでお別れ。また、会うのは百年後にしましょう。そして、そこから世界の見回りスタートってことで」

 「ああ、分かった」


 「……ねえ、二人共分かれる前にちょっといい?」


 「「?」」

 「あのね、これずっと思ってたけど、いろいろやることがあって言えてなかったことなんだけど……」

 「何?」

 「私たち、もう何年も一緒にいるのにいまだに、さんづけや君づけして呼び合ってるじゃん。それ、やめない?」

 「えっと、つまり?」

 「呼び捨てで呼び合おうよってこと」

 「え~、なんか恥ずいな……」

 「いいんじゃない? 確かに言われてみれば、もう前世の人生の二十倍以上生ききて、そのほとんど全てで一緒にいるのに、いまだに敬称ってのもどうかと思うわ」

 「ねっ、ねっ、いいでしょ森下君!」

 「う~ん……、分かったよ」

 「よし。じゃあ、二人とも私の事はこれから夏葉って呼んで!私は、あずさともりっちて呼ぶから。ちなみになんで、もりっちかというと種族が竜の人に向かってりゅうって呼ぶのは変な感じがするから」

 「了解よ。夏葉。それから、私は普通に森下君って呼ぶよ。そっちの方が慣れてるし。後、森下君もあずさでいいよ」

 「もりっちって…。まあ、いいや。じゃあ、これからもよろしく。あずさ、夏葉」

 「よろしく」

 「へへへ、よろしく!」 

 

 そうして、俺たちは一旦、百年後まで分かれた。

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