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三頭と二十三人への転生記  作者: 水渡
第一章 始まり
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第16話 成長した姿

すみません、ちょっと間あきました。

  五十年間に及ぶ魔力の通り道の拡張作業が終わり、再び集まった俺たちは話し合いを始めていた。


「さて、作業の結果、この星の自己修復機能が動き始めたわ。まあ……、それでも本調子っという感じではないんだけど」

「そうだね。あれっ、てゆうことは、この作業はもうおしまいってことでいいの?」

「ええ、そうよ。だいぶ遅くなっちゃたけどこの後予定通り地形を変化させる計画に入ろうと思ってる。それで、それが終わってからの予定についてなんだけど……」

「??? 神竜との計画があるじゃない」

「でも、神竜との計画は、それに固執してその時に応じた柔軟な対応が取れなくならないように、大枠しか決めていないでしょう?だから、その間の私たちの具体的な行動は特に決まってないのよ」

「あっ、そういえばそうだった」

「なるほど。それで海音寺さんは何か考えてるの?」

「一応ね。だから、二人に意見を聞きたくて」

「オッケー、聞くよ」

「俺もOKだ」

 

~~~

 

 「てゆう感じで考えてるんだけど、どう?」


「なるほど……。それぞれの住処探しに、人間状態と竜の姿での戦闘訓練、交代での世界の見回りね」

「えっと、ちょっと待って。いろいろ理解が追いついてないから質問タイムが欲しいです!」

「分かったわ。それで、何を聞きたいの風鳥さん?」

 

「まず、住処は別々なの?今この世界にはたった三人しかいないんだし、別々になったら寂しいよ」

「寂しいって……。作業の時も一人だったでしょ。それに念話もあるから会話相手がいないわけでもないし、会いたかったら他の人の住処まで行けばいいだけよ」

「確かにそうだけど……。でも、それだったら分けなくてもいいわけじゃん」

「それに関しては理由があるわ。それはね、これから地形を変化させた後に出来る風土との相性の問題よ。私たちはね、元々住みやすい環境が違うのよ。思い出してみて? 前に神竜と暮らしていた星で、年月が経って体が大きくなりそれぞれの適正がある属性がさらに色濃く体に表れてきてから、それぞれ好む場所が違ってきたのを……」

「そういえば、確かに……」


 そう、この二百年ほどで俺たちの体は大きく変わった。


 三人共、生まれたばかりは成人くらいの大きさだったのが、それからだいぶ大きくなり今はもう三階建ての建物と同じくらいになっている。


 そして、それよりもさらに変わったのが、見た目だ。


 まず、俺の見た目の印象としては、緑、だ。

 最初は、茶色の鱗が大部分で少し草が生えている程度だったのに、今じゃ鱗はほんのわずかしか見えずそのほとんどを様々な植物が覆い隠している。そのため、俺が動くさまは、まさしく小山が動くような感じだ。

 

 次に、風鳥さんは、赤、だ。

 わずかに体に纏っていただけの火は、勢いを増して今では炎と呼べるレベルのものを体全体に纏っている。さらに、翼にある三本対になっていた光の線は形を変え、翼と翼の間の背部分に丸い輪の文様となりまた、そこから両方の翼の先へと伸びる一本の太い線となっている。(ちなみにこの星では、まだ空気が無いのだが風魔法による空気循環が自動的に発動しており最低限の火力を維持している)

 

 最後に、海音寺さんは、青、だ。

 地球における東洋風の龍の姿は成長し、さらに龍っぽさを増した。

 青い鱗は、大きく固くなっていて、鬣は一本一本が細く、きれいであり、それが集まって優雅になびいている。

 ただ、よく地球で描かれる龍とは違い、髭はない。これは、海音寺さんが女子という事が理由なんじゃないだろうか。

 それから、角に関しては前にも言った通り、東洋風ではなく俺たちと同じで西洋風の竜のような感じである。これは成長しても特に東洋風になるとか、そんなことはなく、今では立派な大きさになって存在感を出している。


 とまあ、俺たちはこんな感じで成長したわけなんだが、海音寺さんの言う通り大きくなるに従って、好みの場所が明確に分かれてきた。


 俺は、森や山なんかの植物が多い場所によくいるようになり、風鳥さんは火山や溶岩地帯、海音寺さんは海や湖によくいるようになったのだ。


 「思い出した? はっきり言って、もう好みが三者三様に分かれているのよ。このまま一緒に住もうとしてもいつか必ず無理が来るわ」

 「……そっか、うん分かった。納得した」

 「ありがとう」

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