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三頭と二十三人への転生記  作者: 水渡
第一章 始まり
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第14話 解決法

長くなったので途中で切りました。

 この星の魔力スポットが正常に機能していない、この可能性が高いことに気づいた俺たちは頭を抱えた。

 

 そりゃ、当然だ。今回の計画を実行するには、俺たちの魔力が足りない。そして、それを補うために魔力スポットを利用することが考えられた。つまり、魔力スポットがあり、それを利用出来ることが計画の根幹であり絶対条件だった。このままじゃ、神竜と考えた計画が前に進まない。

 

 別にそんなに悩まずとも、魔力がたまってないなら、たまるまで待てばいいじゃん、という考えもあるだろう。


 しかし、この問題に関してはそれはリスクが高い。


 だって、この世界には魔力がある。それが今後いつ、どんな形で牙を剥いてくるか分かったもんじゃない。

 例えば、隕石。ただの隕石だって、星に落ちれば星全体に影響をもたらすし、そうでなくても大きなクレーターを残す破壊力を持っている。

 そんな隕石に魔力が纏っていたならば、その威力は比喩でもなんでもなく、この星に致命的なダメージを与えかねないのだ。

 それに未来に生命があふれるのを視たという神竜の未来視だって、百パーセントじゃない。未来は今の時代より離れれば離れるほど不確定になるからだ。そんななか、星の自己修復能力が働かないというのは、かなり危険なのだ。


 それに待つ待たない以前の問題として、時間を置けば魔力スポットに魔力がちゃんとたまるのかも分からない。待つだけ待って、結局たまりませんでした、では笑うに笑えない。


 「……こうなったら、私たちが魔力スポットを機能させるしかないわ」

 「うそ、そんなこと出来るの?」

 「確証はないし、ちゃんと調べてみないとわかんないけどね。とりあえず、何カ所か魔力だまりを調べてみましょう。調べた結果が、もし私の考えた通りの原因なら魔力スポットが利用できるようになるかもしれない」

 「分かった、海音寺さんの言う通りにしよう」


~~~


 数時間後……

 

 「海音寺さん、調査の結果を見てどうだった?」

 「うん、おおむね予想通りよ」

 「そっか、なら詳しく説明してくれない?ぶっちゃけ、俺たちはまだよくわかってないから」

 「分かったわ。魔力スポットができていない理由、それは、簡単にいえば詰まってるからよ」

 「詰まってる?あずさちゃん、どういうこと?」

 「つまりね、こういうこと」

 

 そう言って海音寺さんは、器用に水魔法を使い土と混ぜて濁らすと、それを空中に浮かばせていろいろなものを形作っていく。


 まず×を作ると、新たにきれいな水を生み出し×の交差する部分の少し上に小さな玉を作った。そして、同じものをもう一つ横に作り出した。


 「×が龍脈の交差点で、玉が魔力スポットね。」


 そう説明した後、左の×からその上に浮かぶ玉にむけて泥水が流れだす。すると最初は透明だった玉が段々と汚れていった。


 「泥水は魔力を表しているわ。そしてこれが、魔力スポットの正常な状態。龍脈から次々と魔力スポットへと魔力が流れ込んでいる。それでこっちが……」


 今度は右の方も左と同じように泥水が流れ出した。

 しかし、右の方は左と比べて×から玉へと伸びる泥水の筋は細く、玉が濁るのも遅かった。


 「これが、この星の今の状態ね」

 「これを見る限りだと…、玉へと流れる筋が異様に細いな。もしかして、これが詰まってる(・・・・・)という事なのか?」

「正解よ、森下君。つまり、魔力スポットへと龍脈から魔力を供給する線みたいなのが細いせいで魔力が通りづらくなってしまっていると考えられるわ。ちなみに、今たまっている魔力は、その線みたいのをどうにか通ってきて漏れ出たものがたまったものね」 

 「へー、すごいねあずさちゃん、そこまで分かるなんて」

 

 隣で風鳥さんが感心しているが、肝心なことが言われていない。


 「なるほど、今の状態は分かった。けど、肝心の解決方法は?」

 「それなら簡単よ。こちらから魔力を流して通りやすくすればいいの。おそらく、細くなっている部分は、魔力スポットに近い部分。そこに私たちの魔力を流していけば徐々にではあるけど広がるはずよ。多少時間はかかっちゃうけど、ただ待ち続けるよりは魔力がたまるのは格段に速くなるはず」

 「……分かった。俺は、海音寺さんの方針に賛成だけど風鳥さんは?」

 「私もそれでいいよ」

 「それじゃあ、それでいきましょう。あ、それから魔力をためるキャパが高そうな魔力だまりを三つ選んでおいたからそこを重点的に広げてほしいの。理由としては、キャパが低いところを何カ所も平均的に上げていくより、キャパが大きいものの通り道を完全に広げて、魔力をたくさんためた方が効率がいいと思ったからなんだけど……」

 「分かった。そうするよ」

 「右に同じ」

 

 それから、俺たちは三手に分かれると海音寺さんの方法を実行し始めた。

 


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