第13話 魔力スポット
長くなりそうなので一旦切ります。
星が冷え、地表が固まった後に俺たちは初めてその星に降り立った。(ちなみに、風魔法による酸素供給魔法を使っている)
そこで、見た光景は圧巻だった。
どこまでも、どこまでも地平線の向こうまで広がる大地には、岩以外何もなくその上に広がる暗い宇宙には無数の星々が輝いていた。
「きれいね」 「うん、ほんと」
女子二人も感動していた。
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ひとしきり感動した後……
「さて、それじゃあそろそろ行動を開始しましょうか」
海音寺さんの言葉によって、俺たちはあらかじめ神竜と相談しておいたものを実行する。
まず、星に生きものが住めるように、空気と海を作り、さらに将来生き物に多様性を持たせるために今の状態よりもさらに高い山や深い渓谷を作っていく。
この作業が終わったら、その後は積極的に関わらずに放置。
なぜかというと、俺たちがあまりに関わっていくとぶっちゃけ世界から面白味がなくなるからだ。
だってこれからこの星を見守っていくメンバーといえば、極度のめんどくさがりやの俺に、超真面目な学級委員タイプ(というか、実際やってた)の海音寺さんというユーモアのセンスがかなり低い人間が三人中二人を占めている。
さらに唯一この手の遊び心がある風鳥さんも、頭を使うのは苦手。そうなれば、必然頭脳担当は俺か海音寺さんになる。そのため、ずっと俺たちが積極的に関わっていけば、ほぼ確実に遊びのないカチッカチの世の中になっていってしまうことが容易に予想される。
そのため、もし俺たちが関わるのなら、それはその時に生きる者たちでは到底解決できないことか、自分達に危害が加えられそうな場合に絞るつもりだ。
とまあ、そんなわけで今後の行動方針はすでに決まっており、後は実際に行動を起こすだけだったんだけども……、ここで一つ問題が起こってしまった。
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「さてと、まずは魔力スポットを探さないとね」
この、魔力スポットというのは、星に流れる魔力の道、俺たちの中での呼び方でいえば、龍脈が交差し合い魔力がたくさんたまっている場所の事だ。
実は、先程の計画を実施することは現在の俺たちの魔力量では不可能なのだ。
そのため、魔力スポットにたまる膨大な魔力を使い、さらに、それによって発動した魔法を龍脈を通して星全体に送りこむことで俺たちの狙い通りの成果をあげようというという腹積もりっていうわけだ。
そして、俺たちは魔力の濃度を探知する魔法を使い、魔力スポット探しを始めたのだが……
「??? おかしいわね、龍脈は正常に流れているはずなのに、魔力スポットが見当たらない……。どういう事?」
「う~ん、分からないな。ただ単純に、たまたまこの辺りにないだけなのか?」
「とりあえず、一回分かれて星全体を探してみようよ。ここでうんうん唸ってたって、どうしようもないし」
風鳥さんの言葉に俺と海音寺さんも了承し、一旦解散した。
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数時間後……
「どうだった? こっちは、とても魔力スポットとはいえないような小さな魔力だまりが数個だけだったわ」
「私も同じ。幾つか魔力だまりがあったけど、どれも小さかった」
「俺の方も同じだよ。……う~ん、もしかすると、この星は魔力スポットがしっかりと機能していないのかもしれないな」
「……それは、まずいわね。魔力スポットは星自体になにかあったときに、破損地域へと魔力を流し即座に星の再生をするという役割がある。それが、機能しないのは危険。早く活性化させないと……」
この世界の星には、自己修復機能がある。それは、隕石などがぶつかった際に、その地域に魔力を送り込み、土を作り出し修復するといったものだ。
この修復機能に使われる魔力は、膨大であり、龍脈内に流れる魔力は損害地域以外の維持にも使われているため大量には使用できない。
そんな時に使われるのが、魔力スポットに長い年月をかけたまった魔力である。
しかし、この星には魔力スポットと呼べるだけの魔力がたまった地点が無い。これは、ゲームで例えれば体力を回復するための魔法を使うMPがないのと同じであり、ダメージを受け続ければ回復できずにやられてしまう状態なのだ。ゆえに早急に、魔力スポットを形成しなければ危険だ。




