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【連載版】戦国に転生した五十一歳、兵糧係から成り上がる 〜刀は振れないが、腹を満たせば兵は立つ〜  作者: あちゅ和尚


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第27話 水車小屋を押さえろ

 水車小屋は、灰原の沢から南へ下ったところにあるという。


 勘六の話では、昔は粉を挽くために使われていたが、今は朽ちかけている。けれど、水だけはまだ使える。


 水がある。


 火を焚ける場所がある。


 人が少し隠れられる。


 灰原甚内がそこへ移るなら、理由ははっきりしていた。


 悪い沢水から離れ、飯を炊き直すためだ。


 久住宗介は、板に描かれた水車の印を見つめていた。


 市松が描いた水車は、丸い車というより、壊れた団子のようだった。それでも、皆には通じている。


「甚内が水車小屋へ入れば、敵は持ち直します」


 宗介は言った。


「水がよくなり、火が安定すれば、腹を壊す者が減る。粥を炊ける。動ける者も戻るかもしれません」


 宇平次が腕を組む。


「なら、先に焼くか」


 宗介はすぐ首を振った。


「焼かない方がいいです」


「敵の飯場になるぞ」


「こちらも使える場所です。南谷や笠森の水と道にも関わるかもしれません。焼けば、後で困ります」


 喜兵衛が頷いた。


「水車は水を引く樋が命だ。樋を外せば、水車は回らぬ。小屋を焼くよりましだ」


 善助も口を開いた。


「水は上の小堰から引いております。そこを外せば、小屋の方へ水は行きませぬ。沢そのものは残ります」


 片瀬弥四郎は、板に置いた指を動かした。


「水を汚さず、水車だけ止める」


「はい」


 宗介は頷いた。


「敵にきれいな水と火場を渡さない。でも、村やこちらが使える水は残す」


「よし」


 弥四郎の判断は早かった。


「宇平次、善助、三郎兵衛。水車小屋へ先に入る。小堰と樋を外せ。深追いは禁ずる。小屋を焼くな」


「承知」


「宗介」


「はい」


「お前も行け。水と飯場を見る目が要る。ただし、前へ出るな」


「……はい」


 また外だ。


 また敵の近くへ行く。


 宗介の足は冷たくなった。


 だが、今回は見に行くだけではない。


 先に押さえる。


 敵の飯場を使わせない。


 話が動いている。


 だからこそ、行く意味がある。


 夜明け前、一行は笠森城を出た。


 宇平次、佐太、足軽二人。


 槙尾からは三郎兵衛ともう一人。


 南谷から善助と若者二人。


 そして宗介。


 勘六も道案内として連れていくことになった。手は縛られていないが、腰縄をつけ、佐太が見張る。


 勘六は黙って歩いていた。


 肩の傷には布が巻かれている。


「逃げるなよ」


 佐太が低く言う。


「逃げても、戻る飯がねえ」


 勘六はそう答えた。


 その声に力はなかった。


 宗介は何も言えなかった。


 水車小屋へ向かう道は、思ったより悪くなかった。


 荷車は難しいが、背負い荷なら通れる。


 それが逆に怖かった。


 甚内の者たちが米や干し飯を小分けにして運ぶには、十分な道だ。


 途中、善助が立ち止まった。


「ここから水音が変わります」


 耳を澄ますと、確かに水の音が近い。


 沢の流れとは違う、細く流れを引く音だ。


 しばらく進むと、小さな堰が見えた。


 石と丸太で組んだ粗末なものだが、沢の一部を横へ流し、木の樋へ送っている。その樋が、下の水車小屋へ水を運んでいるらしい。


「これを外せばよいのです」


 善助が言った。


 喜兵衛が来ていれば、もっと細かく見られただろう。


 だが今は、善助が頼りだった。


 宗介は堰と樋を見た。


 完全に壊せば、水の流れが荒れる。


 一部を外せば、すぐには水車へ行かないが、後で戻せる。


「壊しすぎないでください」


「分かっております」


 善助は若者二人へ指示を出した。


「この丸太を外せ。石は崩しすぎるな。水は元の沢へ戻す」


 作業は早かった。


 南谷の者たちは、こういう水の扱いに慣れている。


 丸太が外され、樋へ流れていた水が弱まった。やがて、水車小屋の方へ落ちる水音が細くなる。


 その瞬間だった。


 下の方から、人の声が聞こえた。


「水が弱いぞ!」


 宇平次が手を上げる。


 全員が身を低くした。


 敵はもう来ている。


 早い。


 想定より早い。


 宗介の心臓が強く打った。


 下の水車小屋の方から、二人の男が上がってくる。


 桶を持っている。


 ひとりは斧のようなものを持っていた。


 水が弱まった理由を見に来たのだろう。


 宇平次が低く命じた。


「声を出すな。近づけてから押さえる」


 男たちは堰の近くまで来た。


「おい、樋が外されてる」


「誰だ。灰原の奴か?」


「違う、足跡が新しい」


 その瞬間、三郎兵衛が背後へ回り、佐太が前を塞いだ。


「動くな」


 宇平次の声が落ちる。


 男たちは凍った。


 ひとりが斧を上げかけた。


 佐太の槍先が喉元へ向く。


「武器を捨てろ」


 斧が落ちた。


 もう一人は桶を放り出した。


 水が土へこぼれる。


 宗介は思わずその水を見てしまった。


 もったいない。


 こんな時でも、そう思った。


「名は」


 宇平次が問う。


 斧を持っていた男は黙った。


 桶の男は震えながら答えた。


「……弥助。灰原の者じゃねえ。荷運びだ」


「甚内の者か」


「飯をもらうために従ってるだけだ」


 その声は、言い訳というより事実だった。


 勘六が後ろから言った。


「弥助。俺だ」


 桶の男が目を見開く。


「勘六……お前、生きてたのか」


「ああ。粥を食った」


 その一言で、弥助の顔が変わった。


 水や命より先に、粥。


 その響きに反応した。


 宗介は胸が痛くなった。


「水車小屋には何人いる」


 宇平次が問う。


 弥助は迷った。


 佐太の槍が少し近づく。


「八人。いや、十人。腹を壊した奴が寝てる。甚内様はまだ来てねえ。今、別の組を連れて下るところだ」


「別の組?」


 宇平次の声が鋭くなる。


「人足を取りに行くって……南谷の外れへ」


 宗介の背中が冷たくなった。


 やはりだ。


 甚内は水車小屋へ移るだけではない。


 南谷の人足を取るつもりだ。


 宇平次は即座に判断した。


「佐太、こいつらを縛れ。三郎兵衛、槙尾へ知らせろ。善助、南谷へ先に走れるか」


「行けます」


「宗介」


「はい」


「水車小屋を使わせぬ。だが、南谷も急ぐ。どちらを先に見る」


 問われた瞬間、宗介は板を思い浮かべた。


 水車小屋。


 南谷の人足。


 敵の腹。


 甚内本人は別組。


 水車小屋には八から十。


 南谷に甚内が向かう。


 ここで水車小屋を捨てれば、敵の飯場が立つ。


 南谷を捨てれば、人足を取られる。


 全部は無理だ。


 全部は無理。


 なら、分ける。


「水車小屋は、水を止めた時点で長く使えません」


 宗介は言った。


「下にいる者は、すぐには飯を炊けない。ここは少人数で見張る。南谷へ知らせを先に」


 宇平次が頷いた。


「俺は南谷へ行く。佐太、宗介、善助の若い者一人はここに残れ。三郎兵衛は槙尾へ走れ。勘六は……」


「俺は残る」


 勘六が言った。


 宇平次が睨む。


「裏切れば」


「分かってる。だが下にいる奴らに声をかけられる。弥助もいる」


 宗介は勘六を見た。


 敵だった男。


 粥半椀でこちらに来た男。


 信用できるかと言われれば、できない。


 だが、使わなければ甚内の下の者を剥がせない。


「残してもいいと思います」


 宗介は言った。


「ただし、佐太さんの見えるところに」


 佐太が不満そうに眉を寄せたが、頷いた。


「俺が見る」


 宇平次は南谷へ走った。


 善助も続く。


 三郎兵衛は槙尾へ。


 堰のそばには、宗介、佐太、勘六、南谷の若者一人、捕らえた弥助たちが残った。


 宗介は息を整えた。


 状況が急に進んだ。


 頭が追いつかない。


 しかし、足を止めてはいけない。


「水を完全に止めてください」


 宗介は南谷の若者に言った。


「ただし、沢へ戻す。泥で濁さないように」


「分かった」


「弥助さん」


 捕らえた桶の男が顔を上げる。


「下にいる人たちは、水が止まったら上へ来ますか」


「来る。飯を炊くつもりだったから」


「腹を壊した人は」


「動けねえ。小屋で寝てる」


 宗介は唇を噛んだ。


 腹を壊した敵。


 動けない敵。


 それでも敵だ。


 だが、放っておけば悪い水を飲み、さらに弱る。


 こちらが助ける余裕があるのか。


 ない。


 けれど、弱った者を置いておけば、甚内にまた使われるか、死ぬ。


「水と粥を見せます」


 宗介は言った。


 佐太が驚く。


「ここでか」


「下の者を上げるなら、今です。甚内がいない。水も止まった。飯も炊けない。ここで武器を捨てれば水を出す、と言えば、揺れます」


「敵がまとめて来たら?」


「戦わず下がります。でも、声はかける価値があります」


 佐太はしばらく宗介を見た。


 それから、短く言った。


「やるなら早くしろ」


 宗介は勘六を見た。


「呼べますか」


 勘六は頷いた。


 そして、水車小屋の方へ向かって声を張った。


「下の者、聞け! 水は止まった! ここはもう飯場にならねえ!」


 水車小屋の方でざわめきが起きた。


 勘六は続けた。


「武器を捨てて上がれ! 名を言えば水を飲ませる! 粥も半椀だ! 俺は勘六だ、嘘じゃねえ!」


 しばらく返事はなかった。


 宗介は手に汗を握った。


 やがて、下から怒声が返る。


「勘六! 裏切り者!」


「裏切りじゃねえ! 俺らは甚内の米俵じゃねえ!」


 勘六の声は、思ったより強かった。


「塩は上だけ! 味噌も上だけ! 腹を壊した奴は放りっぱなし! まだ甚内についていくのか!」


 沈黙。


 それから、一人の男が水車小屋の方から姿を見せた。


 手に棒を持っている。


 佐太が槍を向ける。


「棒を捨てろ!」


 男は棒を投げた。


 そして両手を上げた。


「水をくれ」


 その声は掠れていた。


 宗介は水を小椀に少し注いだ。


「名は」


「太助。灰原じゃねえ。炭焼きだ」


「武器は他に」


「ない」


「誰の命でここへ」


「甚内。水車で飯を炊けと言われた」


 佐太が身体を改める。


 武器はない。


 宗介は水を渡した。


 太助は一気に飲もうとした。


「少しずつ!」


 宗介が止める。


 太助は咳き込みながら、少しずつ飲んだ。


 続いて、二人目。


 三人目。


 ひとりは腹を押さえていた。


 ひとりは肩を貸されていた。


 全部で五人が上がってきた。


 武器は粗末な棒と短刀だけ。


 全員が、水を見ていた。


 粥の桶は持ってきていない。


 宗介は迷った。


 ここで粥を出す予定ではなかった。


 だが、約束した。


 半椀。


 それ以上ではない。


「粥は城で出します」


 宗介は言った。


 男たちの顔が曇る。


「ここでは水だけ。城まで来て、名をもう一度言い、甚内のことを話す。それで半椀」


「騙すのか」


 太助が睨む。


「騙しません。でも、ここで粥を出していると、甚内が来ます」


 太助は黙った。


 それは理解したようだった。


 その時、下の水車小屋から怒鳴り声がした。


「戻れ! 戻らねえ奴は甚内様が殺すぞ!」


 佐太が槍を構える。


 宗介は水車小屋の方を見た。


 まだ従う者がいる。


 指図役か。


 甚内本人ではないにしても、下を押さえる役が残っている。


 勘六が低く言った。


「あれは源蔵だ。甚内の近くで荷を見てる男だ」


「荷を見てる?」


 宗介が聞く。


「米を分ける。人足を数える。逃げた奴を覚える」


 敵の喜兵衛。


 宗介はそう思ってしまった。


 水車小屋から三人の男が上がってきた。


 ひとりが源蔵だろう。


 顔が細く、目つきが鋭い。


 手には鉈。


 後ろの二人は棒を持っている。


「勘六、太助。水に釣られたか」


 源蔵が吐き捨てる。


「甚内様が戻れば、飯は出る」


 太助が怒鳴った。


「いつだ! 塩も味噌も上だけで、俺らは沢の水だぞ!」


「黙れ!」


 源蔵が鉈を上げた。


 その瞬間、佐太が前に出た。


「そこまでだ」


 源蔵は佐太を見る。


 人数を数えている顔だった。


 こちらは佐太、宗介、勘六、南谷の若者、捕らえた者たち。


 戦えばどうなるか。


 源蔵は迷った。


 その迷いを、宗介は見た。


 源蔵もまた、腹で考えている。


 ここで戦っても、得るものが少ない。


 水は止まっている。


 甚内はまだいない。


 下の者は揺れている。


「水車の水は止めました」


 宗介は言った。


 声が震えた。


 それでも言った。


「ここでは飯は炊けません。無理に火を入れても、水が足りない。腹を壊した人も動けなくなる」


 源蔵がこちらを見る。


「お前が笠森の兵糧方か」


 宗介の喉が詰まった。


 知られている。


 甚内側に、もう自分のことが伝わっている。


「だったら何だ」


 佐太が低く言った。


 源蔵は笑わなかった。


「甚内様が言っていた。笠森には、米を小さく見る妙な男がいると」


 宗介の背筋に汗が流れた。


 敵から見られている。


 こちらが敵の腹を見ているように、敵もこちらを見ている。


「小さく見るから、まだ立っています」


 宗介は何とか答えた。


「あなたたちは、大きく動きすぎた。水も薪も足りないまま、人を動かした。だから下の人が苦しくなっています」


 源蔵の目が細くなった。


「黙れ」


「水はここには戻しません」


「なら奪う」


 源蔵が一歩出た。


 佐太も一歩出る。


 空気が切れかけた。


 その時、遠くから竹筒の音が響いた。


 かん、かん、かん。


 三度。


 南谷の方だ。


 佐太の顔が変わる。


 宗介の腹が冷たくなる。


 甚内が動いた。


 南谷へ。


 宇平次は間に合ったか。


 源蔵がその音を聞き、にやりとした。


「遅い」


 だが、その笑みはすぐ消えた。


 南谷の方から、別の音が返った。


 かん、かん。


 二度。


 これは笠森の取り決めでは、敵の足を止めた合図だった。


 宗介は息を吐いた。


 宇平次が受けた。


 南谷はまだ崩れていない。


 源蔵は舌打ちした。


「退くぞ!」


 後ろの二人を連れて下がろうとする。


 佐太が追いかけかける。


「追わないで!」


 宗介が叫んだ。


「水車を見てください! ここを使わせない方が大事です!」


 佐太は歯を食いしばり、踏みとどまった。


 源蔵たちは水車小屋の奥へ消えた。


 残ったのは、武器を捨てた五人と、止めた水と、朽ちた水車小屋。


 宗介は膝から崩れそうになった。


 だが、まだ終わっていない。


「水車小屋を確認します」


 佐太が言った。


「危ないです」


「分かってる。だが、源蔵が何を置いていったか見る」


 慎重に下へ降りる。


 水車小屋は朽ちていた。


 だが、確かに飯場にしようとした跡がある。


 石を組んだ竈。


 湿った薪。


 小分けにした米。


 粗い塩が少し。


 腹を壊した男が二人、奥で寝ていた。


 源蔵は置いていったのだ。


 連れて逃げる余裕がなかった。


 宗介は、その男たちを見て言葉を失った。


 敵だ。


 だが、もう戦える状態ではない。


 佐太が顔をしかめる。


「どうする」


 宗介は喉を鳴らした。


「連れて戻ります。水を少し。粥は城で。置いていけば死ぬか、また甚内に使われます」


「また敵が増えるぞ」


「はい」


「味方の粥が減るぞ」


「はい」


 佐太はしばらく黙り、ため息をついた。


「分かった。半椀だな」


「はい。半椀からです」


 水車小屋から持ち帰れたものは少なかった。


 小分けの米が少し。


 塩が一包み。


 湿った薪。


 それでも、敵の飯場を使わせないことに成功した。


 さらに、五人が武器を捨て、二人の病人を拾った。


 敵の手は減った。


 甚内の水場は潰れた。


 南谷へ向かった甚内も、竹筒の合図から見れば足止めされている。


 笠森城へ戻る頃、空は傾いていた。


 城門に入ると、すでに宇平次たちも戻っていた。


 南谷の外れで甚内の別働を止めたという。


 人足を取られる前に、南谷の若者たちを城側へ引かせた。


 小競り合いはあったが、大きな被害はなし。


 甚内本人は見えなかった。


 また一歩、後ろにいる。


 弥四郎は報告を聞き、深く息を吐いた。


「水車小屋は」


「使わせませんでした」


 宗介は答えた。


「水を止め、下の者五人が武器を捨てました。病人二人も連れてきています。小分けの米と塩を少し回収しました」


「南谷は」


 宇平次が答える。


「人足は取られておりませぬ。甚内の別働は退きました」


 弥四郎は板の前に立った。


 市松が炭を持って待っている。


「書け」


 弥四郎が言った。


「水車小屋を押さえる。水を止める。甚内の者五人降る。病人二人。小分け米と塩。南谷の人足、守る」


 市松の手が震えた。


 だが、止まらなかった。


 水車の印。


 止めた水。


 降った者。


 半椀の粥。


 人足を守る印。


 宗介はその板を見た。


 大きな勝利ではない。


 甚内本人を捕らえたわけでもない。


 だが、状況は確かに動いた。


 甚内は灰原の沢を捨て、水車小屋も使えず、南谷の人足も取れなかった。


 下の者は剥がれ始めている。


 弥四郎は静かに言った。


「甚内の腹は、もう細い」


 宇平次が頷く。


「次は、本人が動きます」


「動かす」


 弥四郎の声は低かった。


「水も飯も人足も失った甚内に、こちらから条件を出す。降る者には水と粥。だが、甚内本人には、荷の道を捨てさせる」


 宗介は息を呑んだ。


 次は、灰原甚内本人。


 敵の腹を見ていた男との、正面からの読み合いになる。


 竈の火が低く揺れた。


 粥は減った。


 だが、その粥で、敵の腹は大きく崩れ始めていた。


第27話─了

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