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タイム・スパイラル  作者: やあやあやあ


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イメージ#1

時刻は午前6時。僕はベットから起き上がった。「はぁ…はぁ。」起き上がった僕の額には汗が浮かんでいた。「嫌だ。もう嫌だ。どうして、僕は寝てしまったんだッ!」僕は震えた手で、僕の首筋にゆっくりとその指先を近づかせていった。そして僕は恐る恐るその首筋に触れた。よかった、と僕は安堵する。この首はあんなことになっていないようだ。僕はため息をつきながらこの部屋のカーテンを開けた。

時刻は午前6時半。僕は布団をたたみ、顔を洗った。そしていつものルーティンを終えた僕は朝ご飯をつくり始めたのだった。

時刻は午前7時。僕は冷蔵庫に昨日の夜に準備していたものを取り出した。それは卵液に浸かっている食パンだった。その食パンはあらかじめ耳を切り落としていた。

僕はフライパンにバターをひいて、中火で加熱しフライパンを温めた。しばらくたち、バターが完全に溶け出したら、昨日の夜準備していた卵液(卵、砂糖、はちみつ、牛乳を入れて混ぜ合わせたもの。)に浸けていた食パンをそのフライパンに入れて、焼き始めた。食パンの外側の両面にこんがりとした色合いがついてきたら、フライパンに蓋をして食パンの内側に火入れ始めた。大体二分ほど経過したら蓋を開けて、皿へ盛りつけた。そう、フレンチトーストの完成だ。

「いただきます。」僕はそれを黙々と食べていく。おいしい。やっぱり、甘いものを食べると僕はいつも満たされたような気がする。僕はそんな満足感に浸りながら、僕が手首につけていた時計を確認した。時刻は午前8時を指している。

僕は大きく狼狽した。もう、そんな時間なのか?ヤバい。僕はカバンを持って学校へと走り出した。

時刻は8時半になる寸前だった。僕は何とか遅刻にならないぎりぎりの時刻で滑り込んだのだった。僕がいつもの席に着くと、あいつが話しかけてきた。「おっ。重役出勤、お疲れッ!」彼は僕の友達”宇津野”。彼は遅く来た僕をへらへらしたいつもの笑顔で出迎えた。「あはは...寝坊したわけじゃないのだけどね...」僕は恥ずかしそうに後頭部を触りながら、つい言い訳を口に出していた。「でも、遅れてんじゃん。あれかい、道中でおばあちゃんでも助けていたのかい?それとも自転車でもパンクしたのかい。フフフ。」彼はわかっているよと言いたげなしたり顔を浮かべていた。「えっと...」僕は口ごもってしまった。彼は僕の数少ない友達だった。だけど、友達だったとしてもこの気持ちの悪い違和感はわかってはもらえないのだろう。そう、この違和感は共有することのできないものだった。説明は簡単だった。だけど、この感覚は実際に体験しないと到底わかるものではないことはこの僕自身がよくわかっていることだった。僕は嫌だった。この感覚を茶化されてしまうことが。そう、僕は怖かった。この違和感を否定されてしまうことが、そしてそのことで生じてしまう大きな疎外感を抱いてしまうことが嫌だったんだ。

「ねえねえ。」宇津野の問いかけで僕は意識を取り戻した。

続く

読んでくださってありがとうございます。

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