夕方の営業(常連客編、その46)
さてさて、時計の針は18時を回り、
小料理屋アコには賑やかに
色々な話に花を咲かせています
哲男【忘年会どこでやるのかな~】
洋之【いつもの所じゃないですか?】
和邦【たまには違う場所で
やりたいですよね】
哲男【でも、社長あのお店好きだから
仕方ないんじゃないの~】
洋之【確かにカラオケもありますし】
和邦【また、余興考えないと】
アコ【そうは言ってもね
なんだかんだいつもの所が
落ち着くものなのよ】
広志【そうそう】
矢野【こんばんは~】と
暖簾をくぐり抜けて店のドアを
ガラガラと開けて、
店の中の様子を伺っている
アコ【いらっしゃいませ~
どうぞこちらへ】
矢野【ありがとうございます】と
店に入りカウンター席に
腰を下ろして座っていく
広志【いらっしゃい!珍しいな~
拓海が夜に来るなんて】
とぼやきながら調理を始める
アコ【それにしても今日は
どうされたのですか?】と
コップに入れた麦茶を手渡す
矢野【ありがとうございます
お客さんに持っていく
書類作成に時間がかかって
しまいましてね~
それに仕事でバタバタしまして
昼も抜きでしてね】と
話したあとにコップを持って
麦茶を飲んで喉を潤している
広志【とりあえず日替わりかい】
矢野【お願いします】
アコ【はいおしぼり】と渡している
矢野【ありがとうございます】と
受け取ってから
手を拭いたりしている
哲男【大将】
広志【どうしたね】
哲男【明日は金曜だから
カレーなんすよね】
広志【そうだけど】
哲男【何カレーか決まってるんすか?】
広志【師走だからな
頼んだら手に入ったから
明日か来週かにはな】
哲男【ありがとうございます】
洋之【ありがとうございます】
和邦【ありがとうございます】と
手をパンパンと叩いている
アコ【余程楽しみなのね】
哲男【そりゃあそうっすよ~
週末ですしね】と
笑顔で話している
洋之【拓海さんは、ここのカレーは
食べた事って】
矢野【残念ながらタイミングが
合わなかったりしてまして】と
苦笑いしている
和邦【夜でもありますから
是非食べてみて下さい】
矢野【ありがとうございます
そう言えば、あの2人は】
広志【この前退院して
職場復帰したそうだ
多少の通院は必要らしいがな】
矢野【そうでしたか、良かったです】
ワコ【こんばんは~】
信也【こんばんは~】と
暖簾をくぐり抜けて店のドアを
ガラガラと開けて、
店の中の様子を伺っている
アコ【あらっいらっしゃい
今日はもう店じまい?】
ワコ【忘年会シーズンだからね
ほとんどのお酒が売れたわ】
信也【この時期はどうしても
師走から年始過ぎるまでは
入荷してもすぐに出ていって
在庫が空になってね
嬉しい悲鳴ですよ】と
2人は店に入りカウンター席に
腰を下ろして座っていく
広志【いらっしゃい!
刺身はカツオとアジのタタキで
あとはどうします?】
信也【それならタタキとスジ煮込みと
揚げ出し豆腐と枝豆を】
ワコ【こっちも同じで】
広志【はいよ~】と調理を始める
アコ【お酒はどうします?】
ワコ【今日は勝駒は残って】
アコ【ちゃんとありますよ
キープしてあります】
ワコ【ありがとう、そうしたら
それを熱燗でお願い】
信也【私は十四代を冷やとぬる燗と
熱燗とそれぞれもらえますか?
どんなになるか飲み比べを】
ワコ【それをいうなら私も勝駒で
お願いするわ】
アコ【さすがの酒豪夫婦ね】
矢野【そんなに飲まれて
大丈夫なのですか?】
アコ【大丈夫よ、残したら
私達が飲むだけの話よ】
広志【とはいえほとんど
残らないけどな】
アコ【ところで年末年始は
流星君は帰ってくるの?】
信也【クリスマス終わったら
そのまま帰省して
10日までいるそうです】
ワコ【あのあと色々あって
彼女に振られたらしくて
今年は1人者同士の懇親会だ
そうですからね】
広志【彼女の方のその後は
聞いていないんですかい】
信也【う~ん、どうなんでしょう】
アコ【嫌い嫌いも好きのウチ
意外とそんなものよ】
広志【はいよ、お待ちどおさん】
そんなこんなとみんなで
たわいな事を話をしながら
今宵は更けていったのでした




