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小料理屋アコ~心おだやかなおもてなし  作者: 村越 京三


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194/204

夕方の営業(常連客編、その45)

さてさて時計の針はもうすぐ17時に

なろうとしています

外は寒さが厳しく

季節が進んでいるせいか

暗くなるのが早くなっています

そんな中でも近くの公園で賑やかに

遊んでいる子供達もバイバ~イと

家路へ足を運ぼうとしています

そうこうしていますと外から17時の

挨拶となるチャイムが鳴りはじめる

曲はふるさとであります


そんな中でもアコと広志は

夕方の営業に備えて

いつも通りの準備をしています

それから10分も経過しない内に

店の外からいつもの声がするなと

感じていたその時…


哲男【こんばんは~まいど~

   大将にアコさ~ん】と

   暖簾をくぐり抜けて店のドアを   

   ガラガラガラと開けて

   大きな声で呼びかけながら

   入っていく


和邦【こんばんは~】


洋之【こんばんは~】


アコ【いらっしゃい!!来たわね~

   今日もいつものでいいのね!

   お父さ~ん日替わり3つ

   お願い】


広志【はいよ~】と調理に取りかかる


哲男【アコさん、揚げ出し豆腐も

   お願いしますよ~】と

   言いながら

   いつもの指定席のテーブルに

   それぞれ座っていく


和邦【そうそう】


洋之【寒い季節には持ってこいの

   食べ物なんですから】


広志【分かってるよ~】


哲男【お願いしま~す】


広志【今日の日替わりメニューの中に

   皿うどんあるんだけど

   麺は硬めか柔らかめか

   どちらか選んでくれ

   あと細麺か太麺かも】


哲男【俺は太麺の柔らかいので】


洋之【僕は細麺の柔らかいので】


和邦【僕は細麺の硬いので

   お願いします】


広志【はいよ~】


和邦【そういえば今日のお通しは

   何ですか?】

   

洋之【もう腹ペコで…】


アコ【はいはい】そう言いながら

   コップに麦茶を入れてテーブル

   にそれぞれ置いていく


アコ【はいおしぼり】と渡している


哲男【ありがとうございます】

洋之【ありがとうございます】

和邦【ありがとうございます】と

   それぞれ受け取り

   手を拭いたりしている


アコ【少し待ってちょうだい】と

   小皿に盛り付けてから


アコ【はい、お通しね】とそれぞれの

   テーブル席に置いていく


哲男【今日の通しは

   里芋のイカの煮物ですか~】


洋之【こういうのですよこういうの

   たまりませんね~】


和邦【昔は食べなかったのに

   歳を重ねると不思議と

   美味しく感じますよね】


アコ【大人になると味覚が変わって

   いくものなのよ】と

   話していると


広志【アコ~、みんなの分

   上がったよ】と

   出来上がった料理を

   盛り付けている


アコ【はい!よっこらしょ】と

   おぼんを持ち上げて運ぶ


アコ【はい、おまちどおさま!

   めしあがれ】とそれぞれの

   テーブルに置いていく


哲男【今日の日替わりは】


アコ【今日はね“皿うどん”に

   “カツオとアジのタタキ”に

   “チャプチェ”ね

   あとは追加の揚げ出し豆腐】


哲男【チャプチェって…】


洋之【聞いた事ないですよ】


広志【韓国の料理でな、

   分かりやすく言えば

   春雨の炒めものだろうな

   向こうだと辛過ぎるかも

   知れないからよ

   少しすき焼き風にしてある

   こういう方のも

   面白いと思ってな

   ついでに言えば

   カツオのタタキも高知の名物で 

   高知に行けば香ばしいのが

   食べられるよ】 

   と手を動かしながら話している


和邦【へ~】


洋之【相変わらず、大将って何でも 

   知ってますよね~】


哲男【確かに凄いっすね~】


洋之【さすが大将ですね~】と

   関心していると


広志【色々食べ歩きしていると

   その地方の人が教えてくれる

   ものだよ】


アコ【はいはい、

   早く食べちゃいなさい、

   冷めちゃうわよ

   お父さんも手を動かして

   昼と同じ事行ってるわよ】と

   手をパンパンしている


広志【説明はしないとな

   やりますよ~】と炒め物を

   調理をしながら話している


哲男【本当に今日もありがとう

   ございます】


洋之【ありがとうございます!

   いただきます】と割り箸を

   割って手を合わせて


哲男【いただきます】

洋之【いただきます】

和邦【いただきます】


各々一口ずつ食べ始めている


哲男【うまいっす、マジで美味い!】 

   と一目散に食べている


洋之【皿うどんもチャプチェも

   本当に美味いです!】


和邦【腹減っていたんですよ~】と

   みんなでガツガツ食べている


哲男【またカツオのタタキまで

   至れり尽くせりっすよ~】


広志【今日もご飯のお代わり 

   のペースが早そうだな】 

   と調理の手を動かしながら

   話している


哲男【ご飯お代わりお願いします】と

   味噌汁をすすりながら

   伝えている


アコ【逃げないからゆっくりと

   噛んでから食べなさいよ~

   本当にもう】


洋之【すいません僕もお願いします】


和邦【僕も同じで】とそれぞれ

   食べながら伝えている


広志【本当に腹減っていたんだな】


アコ【今盛るから待ってなさい

   本当にもう】と炊飯器から

   お茶碗にご飯を盛っている


さてさて、今宵も始まったばかりです

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