夕方の営業(常連客編、その45)
さてさて時計の針はもうすぐ17時に
なろうとしています
外は寒さが厳しく
季節が進んでいるせいか
暗くなるのが早くなっています
そんな中でも近くの公園で賑やかに
遊んでいる子供達もバイバ~イと
家路へ足を運ぼうとしています
そうこうしていますと外から17時の
挨拶となるチャイムが鳴りはじめる
曲はふるさとであります
そんな中でもアコと広志は
夕方の営業に備えて
いつも通りの準備をしています
それから10分も経過しない内に
店の外からいつもの声がするなと
感じていたその時…
哲男【こんばんは~まいど~
大将にアコさ~ん】と
暖簾をくぐり抜けて店のドアを
ガラガラガラと開けて
大きな声で呼びかけながら
入っていく
和邦【こんばんは~】
洋之【こんばんは~】
アコ【いらっしゃい!!来たわね~
今日もいつものでいいのね!
お父さ~ん日替わり3つ
お願い】
広志【はいよ~】と調理に取りかかる
哲男【アコさん、揚げ出し豆腐も
お願いしますよ~】と
言いながら
いつもの指定席のテーブルに
それぞれ座っていく
和邦【そうそう】
洋之【寒い季節には持ってこいの
食べ物なんですから】
広志【分かってるよ~】
哲男【お願いしま~す】
広志【今日の日替わりメニューの中に
皿うどんあるんだけど
麺は硬めか柔らかめか
どちらか選んでくれ
あと細麺か太麺かも】
哲男【俺は太麺の柔らかいので】
洋之【僕は細麺の柔らかいので】
和邦【僕は細麺の硬いので
お願いします】
広志【はいよ~】
和邦【そういえば今日のお通しは
何ですか?】
洋之【もう腹ペコで…】
アコ【はいはい】そう言いながら
コップに麦茶を入れてテーブル
にそれぞれ置いていく
アコ【はいおしぼり】と渡している
哲男【ありがとうございます】
洋之【ありがとうございます】
和邦【ありがとうございます】と
それぞれ受け取り
手を拭いたりしている
アコ【少し待ってちょうだい】と
小皿に盛り付けてから
アコ【はい、お通しね】とそれぞれの
テーブル席に置いていく
哲男【今日の通しは
里芋のイカの煮物ですか~】
洋之【こういうのですよこういうの
たまりませんね~】
和邦【昔は食べなかったのに
歳を重ねると不思議と
美味しく感じますよね】
アコ【大人になると味覚が変わって
いくものなのよ】と
話していると
広志【アコ~、みんなの分
上がったよ】と
出来上がった料理を
盛り付けている
アコ【はい!よっこらしょ】と
おぼんを持ち上げて運ぶ
アコ【はい、おまちどおさま!
めしあがれ】とそれぞれの
テーブルに置いていく
哲男【今日の日替わりは】
アコ【今日はね“皿うどん”に
“カツオとアジのタタキ”に
“チャプチェ”ね
あとは追加の揚げ出し豆腐】
哲男【チャプチェって…】
洋之【聞いた事ないですよ】
広志【韓国の料理でな、
分かりやすく言えば
春雨の炒めものだろうな
向こうだと辛過ぎるかも
知れないからよ
少しすき焼き風にしてある
こういう方のも
面白いと思ってな
ついでに言えば
カツオのタタキも高知の名物で
高知に行けば香ばしいのが
食べられるよ】
と手を動かしながら話している
和邦【へ~】
洋之【相変わらず、大将って何でも
知ってますよね~】
哲男【確かに凄いっすね~】
洋之【さすが大将ですね~】と
関心していると
広志【色々食べ歩きしていると
その地方の人が教えてくれる
ものだよ】
アコ【はいはい、
早く食べちゃいなさい、
冷めちゃうわよ
お父さんも手を動かして
昼と同じ事行ってるわよ】と
手をパンパンしている
広志【説明はしないとな
やりますよ~】と炒め物を
調理をしながら話している
哲男【本当に今日もありがとう
ございます】
洋之【ありがとうございます!
いただきます】と割り箸を
割って手を合わせて
哲男【いただきます】
洋之【いただきます】
和邦【いただきます】
各々一口ずつ食べ始めている
哲男【うまいっす、マジで美味い!】
と一目散に食べている
洋之【皿うどんもチャプチェも
本当に美味いです!】
和邦【腹減っていたんですよ~】と
みんなでガツガツ食べている
哲男【またカツオのタタキまで
至れり尽くせりっすよ~】
広志【今日もご飯のお代わり
のペースが早そうだな】
と調理の手を動かしながら
話している
哲男【ご飯お代わりお願いします】と
味噌汁をすすりながら
伝えている
アコ【逃げないからゆっくりと
噛んでから食べなさいよ~
本当にもう】
洋之【すいません僕もお願いします】
和邦【僕も同じで】とそれぞれ
食べながら伝えている
広志【本当に腹減っていたんだな】
アコ【今盛るから待ってなさい
本当にもう】と炊飯器から
お茶碗にご飯を盛っている
さてさて、今宵も始まったばかりです




