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小料理屋アコ~心おだやかなおもてなし  作者: 村越 京三


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169/207

昼終わり前にくるお客とのやりとり(その2)

さてさて時計の針はもうすぐ13時に

なろうとしていたその頃、

小料理屋アコの昼営業は

鴨居達が会計を済ませて店を後にする


○○【ごちそうさまでした

   また、来るよ~】


広志【ありがとうございました~

   またどうぞ~】


アコ【ありがとうございました~】と  

   お客が見えなくなるまで見送る


広志【それじゃあ、ぼちぼちと

   閉めるかね】と

   後片付けしながら話している


そうしていると反対側から


矢野【こんにちは~

   まだ、大丈夫ですか?】と

   暖簾をくぐり抜けて店のドアを  

   ガラガラと開けて、

   店の中の様子を伺っている


アコ【大丈夫ですよ、どうぞ~】


矢野【ありがとうございます】と

   店に入りカウンター席に

   座っていく


それに続いて…


桜木【こんにちは!まだ大丈夫ですか?】 

   と続いて暖簾をくぐり抜けて

   店のドアをガラガラと開けて、 

   店の中の様子を伺っている


矢野【大丈夫ですよ!

   自分もこれからですから】


広志【いらっしゃい!てか拓海~

   お前さんが言うなよ

   自分もギリギリじゃないか】と

   ぼやきながら調理を始める


矢野【まあまあ良いじゃないですか

   お客さんですし】 

   とたしなめている


桜木【さあ、どうぞどうぞ】と

   手招きしている


和泉【こんにちは~】と店の中へ

   入っていく


アコ【はい、いらっしゃいませ

   どうぞお好きな席へ】


広志【いらっしゃい!】と

   調理しながらも

   一瞬2人へと視線を向けて

   声をかけている


アコ【それにしても今日は

   どうされたのですか?】と

   コップに入れた麦茶と

   おしぼりを手渡す


矢野【お客さんに持っていく

   書類作成に時間がかかって

   しまいましてね~

   貧乏暇なしですよ】


広志【ここだって貧乏暇なしだそ~

   後ろの2人もな】


アコ【そう言えば今日は珍しいですね   

   いつもは1人なのに】と

   コップに入れた麦茶と

   おしぼりを手渡す


桜木【撮影があるのですが

   機材トラブルで…】と

   苦笑いしている


広志【そう言えばなかなかデートが

   出来ないって泣きながら

   連絡あったぞ~】


桜木【そこは本当に申し訳ないと

   思いますけど、

   仕事柄どうにもなりませんし】


矢野【なかなか難しい業界ですよね】


和泉【あの~皆さん普通に

   話されていますけど

   驚かないのですか】


広志【いちいちお客で驚いていたら

   商売にならないよ

   和泉さんも前に来ただろうに】


桜木【そうなんですか!】と

   驚いている


和泉【その節は本当に

   ありがとうございました】


アコ【そう言えば、あれから

   天の川は越えたのかしら】と

   興味津々で聞いていく


3人共に顔を見合わしてから

少し困惑している


広志【アコ!楽しまないの】と

   落ち着くようにアコの肩を

   叩いている


アコ【あらら…すみませんね~

   ホホホホ】と楽しみながら

   落ち着きを取り戻す


矢野【クリスマスですね】


広志【決戦は金曜日ならぬ

   クリスマスイブかい】


桜木【クリスマスと正月休みは

   一緒に過ごせたらなと】


和泉【僕もそうですね

   クリスマスは休みをと】


広志【ちょっとまて隼坊よ

   幸は帰省させてやれ

   2人で来ても良いし

   そちらに挨拶なら

   喜んで行かせるから】


アコ【お父さん良いじゃないの

   その時歴史が動いたよ

   娘親なら覚悟しなさいよ】


広志【まあ、いつかは来る道だわな

   アコ!あがったよ‼】と

   出来上がった料理を

   盛り付けている


アコ【は~い‼よっこらしょ】と

   おぼんを持ち上げて運ぶ


アコ【はい、お3人さん

   お待ちどおさまめしあがれ】と    

   それぞれの席の所に置いていく


桜木【いただきます】

和泉【いただきます】

矢野【いただきます】と各々割り箸を 

   割り一口食べると…


桜木【美味い!】と満面に笑みを

   浮かべている


矢野【さすがです】


和泉【美味しいですね~】


アコ【それは良かった】


桜木【それにしても、

   いつも賑わっていますよね】と

   モグモグしながら話している


広志【まあ、ありがたいわな】


アコ【それは言えるわね

   かなりへんぴな場所に

   あるからね】


広志【だからこそ一人一人の客と

   向き合える事が出来るわな】


矢野【肝は据わってますよね】


アコ【拓海君?昼から飲みましょうか】 

   と満面に笑みを浮かべ


矢野【謹んでご遠慮させて

   いただきます】と

   背中に冷や汗を感じている


そして、3人は再び箸を動かして

たわいのない話をしながら

食べ終えたのであった

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