昼終わり前にくるお客とのやりとり(その2)
さてさて時計の針はもうすぐ13時に
なろうとしていたその頃、
小料理屋アコの昼営業は
鴨居達が会計を済ませて店を後にする
○○【ごちそうさまでした
また、来るよ~】
広志【ありがとうございました~
またどうぞ~】
アコ【ありがとうございました~】と
お客が見えなくなるまで見送る
広志【それじゃあ、ぼちぼちと
閉めるかね】と
後片付けしながら話している
そうしていると反対側から
矢野【こんにちは~
まだ、大丈夫ですか?】と
暖簾をくぐり抜けて店のドアを
ガラガラと開けて、
店の中の様子を伺っている
アコ【大丈夫ですよ、どうぞ~】
矢野【ありがとうございます】と
店に入りカウンター席に
座っていく
それに続いて…
桜木【こんにちは!まだ大丈夫ですか?】
と続いて暖簾をくぐり抜けて
店のドアをガラガラと開けて、
店の中の様子を伺っている
矢野【大丈夫ですよ!
自分もこれからですから】
広志【いらっしゃい!てか拓海~
お前さんが言うなよ
自分もギリギリじゃないか】と
ぼやきながら調理を始める
矢野【まあまあ良いじゃないですか
お客さんですし】
とたしなめている
桜木【さあ、どうぞどうぞ】と
手招きしている
和泉【こんにちは~】と店の中へ
入っていく
アコ【はい、いらっしゃいませ
どうぞお好きな席へ】
広志【いらっしゃい!】と
調理しながらも
一瞬2人へと視線を向けて
声をかけている
アコ【それにしても今日は
どうされたのですか?】と
コップに入れた麦茶と
おしぼりを手渡す
矢野【お客さんに持っていく
書類作成に時間がかかって
しまいましてね~
貧乏暇なしですよ】
広志【ここだって貧乏暇なしだそ~
後ろの2人もな】
アコ【そう言えば今日は珍しいですね
いつもは1人なのに】と
コップに入れた麦茶と
おしぼりを手渡す
桜木【撮影があるのですが
機材トラブルで…】と
苦笑いしている
広志【そう言えばなかなかデートが
出来ないって泣きながら
連絡あったぞ~】
桜木【そこは本当に申し訳ないと
思いますけど、
仕事柄どうにもなりませんし】
矢野【なかなか難しい業界ですよね】
和泉【あの~皆さん普通に
話されていますけど
驚かないのですか】
広志【いちいちお客で驚いていたら
商売にならないよ
和泉さんも前に来ただろうに】
桜木【そうなんですか!】と
驚いている
和泉【その節は本当に
ありがとうございました】
アコ【そう言えば、あれから
天の川は越えたのかしら】と
興味津々で聞いていく
3人共に顔を見合わしてから
少し困惑している
広志【アコ!楽しまないの】と
落ち着くようにアコの肩を
叩いている
アコ【あらら…すみませんね~
ホホホホ】と楽しみながら
落ち着きを取り戻す
矢野【クリスマスですね】
広志【決戦は金曜日ならぬ
クリスマスイブかい】
桜木【クリスマスと正月休みは
一緒に過ごせたらなと】
和泉【僕もそうですね
クリスマスは休みをと】
広志【ちょっとまて隼坊よ
幸は帰省させてやれ
2人で来ても良いし
そちらに挨拶なら
喜んで行かせるから】
アコ【お父さん良いじゃないの
その時歴史が動いたよ
娘親なら覚悟しなさいよ】
広志【まあ、いつかは来る道だわな
アコ!あがったよ‼】と
出来上がった料理を
盛り付けている
アコ【は~い‼よっこらしょ】と
おぼんを持ち上げて運ぶ
アコ【はい、お3人さん
お待ちどおさまめしあがれ】と
それぞれの席の所に置いていく
桜木【いただきます】
和泉【いただきます】
矢野【いただきます】と各々割り箸を
割り一口食べると…
桜木【美味い!】と満面に笑みを
浮かべている
矢野【さすがです】
和泉【美味しいですね~】
アコ【それは良かった】
桜木【それにしても、
いつも賑わっていますよね】と
モグモグしながら話している
広志【まあ、ありがたいわな】
アコ【それは言えるわね
かなりへんぴな場所に
あるからね】
広志【だからこそ一人一人の客と
向き合える事が出来るわな】
矢野【肝は据わってますよね】
アコ【拓海君?昼から飲みましょうか】
と満面に笑みを浮かべ
矢野【謹んでご遠慮させて
いただきます】と
背中に冷や汗を感じている
そして、3人は再び箸を動かして
たわいのない話をしながら
食べ終えたのであった




