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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第三部番外編 怪異ハンター 十二使徒の造反 中 3

「ふむ。良かろう。今お前の度重なる巻き戻しで歪が出ているのは分かっているんだろうな」


 そうコオロギが偉そうに言った。


「歪だと? 」


 オリジナルユウキがそう訝し気に聞いた。


「ほう、そんなものが出ていたか」


 親父はそれを認めるように笑った。


「まあ、歪が出てもおかしく無いけど」


「それはね」


 ミツキ達も同意した。


「でも、それは我々の方で必死に修正していると思いますが」


 そう心外と言う感じでオリジナルユウキの母親がそう反論した。


「やるべきことはしているはず」


 光の創造主の后神もその言葉に同意した。


「ふふふふふ、大まかなところはそうだろう。だがな、大切な部分が抜けているのだ」


 そうコオロギが意味ありげに笑った。


「ほほう、そこまで言うなら聞こうでは無いか」


 光の創造主がそう胸を張って聞いた。


「ふふふふふふふ、お前達を見続けてきたから、お前達なら分かると思うが、料理漫画の巨匠のビッ〇錠大先生を知っているか? 」


「な、何だってぇぇぇぇぇ! 」


「いきなり、ぶっこんで来たな」


 オリジナルユウキと親父が驚愕した。


「むう、あの料理漫画の大御所の大先生がどうしたと言うのだ」


 光の創造主が驚いて聞き返す。


「ふふふふ、流石は話が早い。いまや、『おあがりよ』とか『まったり』が普通になってしまった料理漫画の大御所的な言葉の扱いだが、本当はビッ〇錠の主人公が自慢げに言う『へっへー』が本当の料理勝負の言葉なのだ」


「ううむ、確かに」


「ビッ〇錠大先生の全ての料理漫画の主人公がその言葉を使うもんな」


 オリジナルユウキと親父が頷いた。


 すでにこの段階でオリジナルユウキの母親とかミツキ達はドン引きしていたが。


「ふふふふふ、ではスー〇ーくいしん坊の有名な『出来らぁ! 』を知っているな? 」


 コオロギが意味ありげに笑う。


「ああ、確か、同じ値段でもっとうまいステーキを作れるかって他所のコックに煽られて、躊躇したものの『出来らぁ! 』って答えた後に、大勢のお客さんの前でケチをつけられたんだ、どうしてもうちと同じ値段で美味いステーキを作ってもらおうと言われて、『え? 同じ値段でステーキを!? 』って出来らあって言った本人が驚いてしまうと言う奴だな」


「そうだ」


 コオロギが深く頷いた。


「あれは編集のチェックミスか誤植なのでは? 」


 光の創造主がそう聞き返した。


「違うのだ! あれが! あれこそが、お前の巻き戻しによって起こった歪が起こした悲劇なのだっ! 」


「「「ガーン!!! 」」」


 オリジナルユウキと親父と光の創造主が物凄いショックを受ける。


 それを呆れ果てたように母親と后神とミツキ達が見ている。


「何と言う事だ……」


「ふふふふふ、あの大御所の大先生に迷惑をかけていたとはな」


「それはまずいな」


 オリジナルユウキ達が呻く。


「あの同じ日を延々と繰り返すと言う昔のアニメですら影響を受けてるんだぞ! 無茶苦茶非難されていた監督とか可哀想だとは思わないのかっ! 」


「「「ガーン!!! 」」」


 オリジナルユウキ達がさらに衝撃を受けた。


「くくくくっ。俺はなんてことをっ……」


 オリジナルユウキがしょげかえって俯いた。


「ふふふふふふふふふふふふ、驚いたか。だが、まだ間に合うのだ。今ならこの程度の歪で終わると言う事だ」


 コオロギがそう胸を張った。


「そ、そうだったのか……親父、光の創造主、俺、巻き戻しを使うのを止めるよ」


 オリジナルユウキが意を決したように答えた。


「むう、仕方がないな」


「それが良いかもしれん」


 そう親父と光の創造主が頷いた。


「ふふふふふ、何て優しい世界。この孔明、感服仕りました」


 そう孔明が羽根の扇子で口元を隠してハラハラと涙を流した。

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