第三部番外編 怪異ハンター 桜の木の章 5
「馬鹿なぁぁぁぁ! 今回は推理物では無いのかぁぁぁぁ! 」
親父が叫びまくる。
「いや、まあ。現実的に推理でどうのって本当に解決した話は無いからなぁ」
光の創造主が身も蓋も無い事を話す。
「いや、まあ、良いんだけど。最初に取り押さえてたら別に終わった話じゃ無いのかな? 」
スカーフェイスが呆れた顔をした。
「いや、しかし、何だか訳の分からん敵と戦ってるしだな。警戒するのは当たり前だろ? 」
「いや、敵はあんたの息子だがな」
親父がグダグダと言い訳をしたらスカーフェイスが突っ込んだ。
「いや、俺じゃないと思うが」
オリジナルユウキが苦笑した。
「なぜ? 」
「こんなソメイヨシノを持ってきたり、そんな面倒臭い事はしないし」
「ああ、なるほど」
「確かに」
オリジナルユウキの言葉にミツキとアイが頷いた。
「いや、そんな話より、早く彼を抑えるんだ! 」
ベンさんが突っ込んだ。
「ジョージ! 斧を捨てるんだっ! 」
そうローレンスさんがマスケット銃を構えたら、ジョージがジャンプして斧でローレンスさんに襲い掛かった。
それでローレンスさんが避けたが肩を抉られる。
弟なんで撃てなかった様だ。
「ちょっと待て! どっちが亡くなっても歴史が変わるっ! 」
「まあ、巻き戻すし」
慌てたスカーフェイスをオリジナルユウキがあっさりと答えた。
「いやいや、それを言われると全てに困るんだが」
スカーフェイスが言いながら、足元の三十センチくらいの枝を拾ってジョージに投げつけた。
それをジョージが簡単に斧で叩き落とした。
「まあ、本物なら優秀な軍人でもあったらしいから、それなりに子供でも強いのかな? 」
光の創造主が呟いた。
「偉大な軍人で偉大な政治家だからな」
「最近はインディアン虐殺を批判されてるがな」
スカーフェイスが誇らしげに言うと親父が皮肉を言った。
「まあ、ああ言う時代は有色人種とか動物扱いだからな」
「今だけどな」
オリジナルユウキがスカーフェイスをフォローしたら親父がさらに突っ込んできた。
「いやいや、そりゃ、今の道徳で突っ込んだらアカンでしょ」
「いや、でも、一番無茶苦茶やってたくせに、今になって人権人権言うのはどうも。まして、過去の行いに対して反省って言うほどの事もしてないし」
「頼むから、ジョージを取り押さえるのを手伝ってくれ! 」
ベンさんがそう必死に言って来た。
その間にジョージは斧で何度もローレンスさんを攻撃していた。
「どうやら、あれを使う時が来たようだな」
そう光の創造主が話す。
「あれって? 」
そう親父が訝し気に聞いた。
「ふふふふ、カプセル偉人」
そうやってカプセルを見せた。
「カプセル偉人だと? 」
親父が呻いた。
「そう、過去の優秀な人物をカプセルに詰めてピンチに使うのだ。まあ、あくまでも残留思念に近い存在の人間だがな」
「どうせ、石川啄木とか微妙な人物ばかりだろう」
オリジナルユウキが突っ込んだ。
「いや、いるけど。それとは別だ」
光の創造主がオリジナルユウキの突っ込みを苦笑した。
「いや、いるんかいっ! 」
そう親父が苦笑した。
「良し、行けっ! 我がカプセル偉人よっ! 」
そう言って光の創造主が投げた。
そこには着流しのおっさんが現れた。
ちょっとひねくれた顔つきだが、ただものでない気配があった。
「だ、誰? 服装からしたら江戸時代の人物みたいだけど」
そうオリジナルユウキが驚いた。
「ふふふふふふふふ、誰だと思う? 」
「気配が剣豪っぽいな」
「え? 刀を持ってる? 一本差しだよ? 」
そうミツキが突っ込んだ。
一本差しは侠客か博徒が使うからだ。
「あ! 勝小吉かっ! 」
そう親父が突っ込むと光の創造主がにやりと笑った。




