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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第三部番外編 怪異ハンター 桜の木の章 3

「殺人事件だな」


「斧か? 」


 オリジナルユウキと親父がそう呟いた。


 きれいに頭が割られて、脳漿が飛び出ていた。


「おぇぇぇぇぇっ! 」


 それを見たベンさんが吐いた。


「大丈夫ですか? 」


 ミクがそうハンカチを渡した。


「いや、良いです。大丈夫です。ちょっと頭を割られている死体と言うのは流石に……って言うか貴方達は平気なんですね」


 ベンさんが困った顔をした。


 ミツキもアイもゼブも光の創造主も平然と死体を見ていたからだ。


「まあ、慣れているから」


「こんなもんですよね」


 ミツキとゼブが微笑んだ。


「いやいや、大した腹の座り方だ」


 ベンさんが動揺しながら答えた。


「インディアンってわけじゃないよな」


「斧はインディアンが良く使うが、彼らは突起のような斧を使うから、こんな感じでは割れないだろう。昔見たことがあるが、彼らは斧で相手を引っ掛けたりして倒したりって言う格闘術を使う。パンチもボクシングタイプで無くて、空手で言う裏拳に近い鉄槌打ちだな」


「なるほど、こんな風にパカッと割れないのか」


「ああ、どちらかと言うと穴を開けるタイプが多い。勿論、それが全てでは無いが」


 オリジナルユウキの言葉に親父が淡々と答えた。


「なるほどな。完全に武器として使うわけだ」


「斧の刃先を使えば相手を引っ掛けて倒せるしな」


 そう親父が説明した。


「いやいや、と言うか、あっちが問題じゃ無いか? 」


 スカーフェイスが奥を指差した。


 そこにはジョージ・ウォシントンが血まみれの斧を持って立っている。


 血のついた桜吹雪がまわりを舞って幻想的にも見えた。


「分かってる。分かっているんだ。だが、こんなタイプの桜は今のアメリカにあるはずがない。日本のソメイヨシノだもの」


「なるほど、つまり、あんな簡単に犯人が分かるはずがないと言う事か」


 親父がそうスカーフェイスに答えたのをオリジナルユウキが納得した。


「つまり、この分かりやすい血まみれの斧を持った少年は犯人では無く、敵の罠だと言うわけか」


「そうだ。つまり、これは怪異ハンターを名乗る我々に対する挑戦だと言う事だ」


「「「「「「おおおおおおっ! 」」」」」」


 オリジナルユウキだけでなくミツキ達までどよめいた。


「いやいや、でも、露骨に血まみれの斧を持ってるし」


 スカーフェイスが動揺して反論した。


「俺達が怪異ハンターだと知っているものが、そんな簡単に犯人だと分かってしまうような真似をするとは思えんのだ」

 

 そう親父がキリリと断言した。


「なるほど、我々怪異ハンターに対する挑戦だと言う事ね」


 ミツキもそうにやりと笑った。


「いやいや、とにかく取り押さえないと」


 そうベンさんが皆に言ったとこで、ローレンツさんが来た。


「ジョージ! これは一体……」


 そうローレンツさんがマスケット銃を落としてショックを受けた。


 そうしたら、ジョージは走り去ってしまった。


「落ち着いてください。これは誰かの陰謀です」


 そう親父が話す。


「陰謀ですって? 」


「私は東洋のジパンクでジパングの名探偵ホームズと呼ばれた男です」


 そう、ローレンスさんに親父がキリリと話す。


「……親父。名探偵ホームズは後百年後だぞ……」


 オリジナルユウキが囁いた。


「とにかく、それほど有名な犯罪捜査のプロだと思ってください。貴方の弟さんは騙されているのです」


 そう親父がホームズで間違えたのが恥ずかしかったのか、顔を少し赤くして捲し立てた。


「そ、そうなんですか」


 ローレンスさんが勢いに押されて頷いた。


「いや、素直に捕まえた方が良かったんじゃ無いかな」


 そうスカーフェイスが苦笑してた。


「いや、私もそう思うのですが」


 ベンさんもそう答えた。


「まあ、慌てずに。こういうのは連続殺人になるはずだから、次の殺人が起こるのを待てばいいんです」


 親父がそう言うと、一斉に皆がドン引いた顔をした。


「いや、こういう事を本当に探偵に言わせる推理小説が一杯あるんだからっ! 」


 あまりの引いた空気に耐えきれなくて親父が叫んだ。


「本当に続いたら最悪だと思うがな」

 

 そうスカーフェイスが苦笑した。

 

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