第百十四部 第三章 始まり
「しかも、化け物を化け物で撃退した挙句、残った化け物の為にゴキブリを巨大化させおって、トラブルメーカーにもほどがある! 」
中国の神族の長老がバンバンと机をたたいた。
激しいな。
「あのゴキブリを追っかけて巨大な蜘蛛に街は破壊されるし、人も食べられている。あんな解決法があるか! 」
「いや、でも爆撃で火が付いたら、ついたまま飛び交うので、大火事になってたじゃ無いですか」
「その後、蜘蛛も速くて爆撃して処理できないのだ。どうしてくれるのだ! 」
中国の神族の長老の血管が切れそうだ。
「ち、ちょっと待ってください。あれは軍曹とすら呼ばれる我が国きっての益虫です。攻撃なさるのは間違っている」
俺が反論したのがいけなかった。
「ふざけるなぁぁぁぁぁ! 」
「つまり、最初から我々の国が無茶苦茶になるのが分かっててやったという事では無いかっ! 」
中国の神族の長老だけでなく、皆が一斉に怒鳴り始めた。
駄目だ、収拾が付きそうにない。
「どうやら、貴方方とは一緒にやれそうに無い様だ。我々は独自に戦わせてもらう。勿論、貴方方も敵だ」
ジョン・F・ロックフォードの親父さんがバンって感じで立ち上がった。
パピイにまで言われるとは……。
凄いショック。
「待ってください! 変位異常です! 」
向こうのオペレーターが叫ぶ。
こちらの食堂もどよめきが走る。
「何事だ! 」
ジョン・F・ロックフォードの親父さんが怒鳴った。
「巨大な城壁に囲まれた土地が出現しました! こちらの世界と結合した模様! 」
オペレーターが叫ぶ。
「<結末の時>が始まったな」
聖上老君がテレポートして来た。
「何ですと? 」
神族の長老達がどよめく。
「恐らく、どちらの世界を滅ぼすか選択されなかった為に、双方の世界が結び合う事を選択したのだと思う」
聖上老君も動揺していた。
「なんて事だ……」
レノー・エドガール・マティアス・ローチルドさんが深い深いため息をついた。
「いや、それよりも、あの城壁がまずい」
母さんのフォログラフィを見て国王が珍しく動揺していた。
「本当だ。封鎖区域では無いか」
宰相も動揺している。
「まずいな」
カルロス一世すら舌打ちした。
「ど、どういう事だね? 」
レノー・エドガール・マティアス・ローチルドさんが国王達に聞いた。
「あちらの世界に獰猛なモンスターや妖魔ばかりが生息する良くない場所があるんだが、それを我々神族は皆の力で壁と障壁で封鎖していたのだ」
「な、何という事だ……」
「しかも、障壁と壁が壊れている」
カルロス一世が指摘すると皆が暗くなった。




