第百十四部 第一章 プロローグ
とりあえず、ミツキなどに連れられて、母さんのもう一つの基地とやらへ、テレポートさせてもらった。
今度のは頑丈な岩盤の下にトンネルのように基地が作られていて、許嫁達が物資を大量に運んできているために、まるで籠城戦用の基地みたいに見える。
「どえらい基地になってるな」
親父が呟いた。
龍女さんと燐女さんの兵器もおろされて、サラマンダー型の聖樹装兵もうろうろしている。
やべぇな。
逆にこちらへの向こうの世界の攻撃の橋頭保とか思われんだろうか。
いや、思うよな。
見てて、ちょっと心配である。
「とりあえず、ストリムススがお前を恨んでるのははっきりしたからな。これをどうするかだ」
親父が歩きながら呟いた。
「とりあえず、歩きながら話さんでも食堂で話したら? 」
ミツキが突っ込んできた。
「え? ここも食堂あんの? 」
俺が驚いて聞いた。
「あるぞ。ここはマジで戦闘用だから」
スカーフェイスが笑った。
なるほど、昔、居た事があるのか。
「とりあえず、じゃあ、食堂へ行こう」
俺が笑った。
笑って巨大な岩盤をくりぬいて巨大な洞窟にしている中に入ったら、変なものがいる。
「おおお、お邪魔してるぞ」
デカい声だ。
爆龍王ゴウオウだ。
「え? 誰が連れて来たの? 」
「燐女さん」
セブが笑った。
「うそん」
前に母さんの基地破壊しまくったドラゴンなのに。
「いよいよ始まるらしいから、やはり俺は必要だろう」
爆龍王ゴウオウの自画自賛が続く。
しかも、こちらの世界と戦争する気満々である。
「ちょっと、ヤバそうだから。止めてもらうために、リヴァイアも連れてきましたから」
アオイが言うと同時にリヴァイアが海から顔を出した。
「おお、我が義弟よ」
久しぶりにリヴァイアの足にしがみついた。
素晴らしい。
「向こうで心配してたらしくてな」
アポリトが俺の横で笑った。
そういや、一緒に母さんの基地に居たのに影が薄くて忘れてたな。
「おいおい、誰だよって顔をしないでくれよ。一応、向こうの世界の事業の方も見てるんだから、居たり居なかったりするけどさ」
アポリトが愚痴った。
なるほど、そういう理由だったのか。
完全に忘れてたよ。
「失礼な事考えてんな」
親父が笑いながら突っ込んできた。
「おいおい。ほら、ちゃんと、向こうの世界の事業の件の書類も持ってきてるよ」
アポリトが気になっているのか、俺に書類の束を渡して来た。
なるほど、本当だったのか。
ちょっと感動した。




