第百十三部 第六章 次の殺人
「次の殺人って訳か」
親父が呟いた。
とりあえず、スカーフェイスとカルロス一世が飛び出していく。
「何なの、これ? 」
俺が親父に聞いた。
「いや、どっかで見た事あんだけどな。何だっけか? 」
親父が首を傾げる。
「いやいや、覚えとけよ」
国王が突っ込んだ。
「だって、三年前の晩飯とか覚えてないだろ。これ殺人事件だから記憶にありそうだけど、百年以上前だもんな」
親父が苦笑した。
「ああ、長生きあるあるだな。戦争とか普通にあるから、百年くらい経つとどれだっけって感じで悩むよな」
祝融さんが同意した。
「僕なんか、全く覚えて無いですよ」
キアスも頷いた。
「だよな。そりゃ、超インパクトがあれば別だけど、普通に連続殺人とかな。あんまり記憶に残んないわ」
親父が本当に困った顔をしている。
「いやいや、どんだけ悪人なんだよ」
カルロス一世が戻って来て呆れた顔をした。
「どうだったの? 」
「とりあえず、漁村の人達で処理するみたいだから、よそ者だし任せて来たよ。また、首なし死体だ」
俺の問いにスカーフェイスが答えた。
「まあ、やっぱりおかしいよね」
「ああ、血が流れてなかったからな」
「いや、そうじゃ無くて、一番疑われるよそ者の俺達が警戒されてないもの」
俺が首を傾げた。
「言われてみれば、そうだよな」
カルロス一世が頷いた。
「本当ですね」
ギョギョが同意して来た。
説得力ありすぎだろ。
誰もギョギョを気にしてないし。
「とりあえず、面倒くさくなってきたら、祝融さんに全部焼いてもらうか」
俺が祝融さんを見た。
「いや、過激だろ」
「やり過ぎじゃね? 」
カルロス一世とスカーフェイスが呆れている。
「でも、焼けばとりあえず、大体の実際は分かるし」
俺が反論した。
「いやいや、アメリカのB級映画の爆破すれば勝ちみたいな感じだな」
「爆破しても駄目だと思われる案件も、爆破したらこれで終わり感凄いからね」
国王と宰相がうんうんと頷いた。
「とりあえず、隠れているものが出てこないとどうしょうも無いし」
俺が皆を見回した。
「とりあえず、それは最終手段として、何か少しでも思い出すこと無いんですか? 」
スカーフェイスが親父に聞いた。
「いや、多分、これ過去に会ったことをなぞってんだよね。それが何だかは思い出せないんだが」
親父がたどたどしく答えた。
「いや、こんな異様な事件なら覚えて無いんですか? 」
「面倒くさいのは早く忘れるようにするからなぁ」
親父がスカーフェイスに実も蓋もない事を答えた。
駄目だこりゃ。




