第百十三部 第五章 殺人
「きゃああああああああああああああっ! 」
いきなり悲鳴が鳴り響く。
「「「「「は? 」」」」」
カルロス一世とスカーフェイスが立ち上がったが、俺や親父は座ったまま刺身を賞味している。
「いやいや、ちょっとは反応しなよ」
カルロス一世が突っ込んだ。
「いやいや、食事中は騒いではいけない」
俺がきりりと返す。
「そう言う場合じゃないだろ」
スカーフェイスが立ち上がると、拳銃を抜いて屋敷の奥に走って行った。
カルロス一世も続く。
俺達は刺身の賞味を続けた。
「あ、あの行かないんですか」
ギョギョが中腰になって俺達に聞いた。
「食事は一期一会だからな」
親父がこれまたきりりと返す。
「おい、家の人が何人も亡くなってる」
スカーフェイスが慌てて来た。
「何ですと? 」
言いながら刺身を口にほうばる。
美味い。
極上の美味さだ。
「いや、飯食うより、こっちだろうが! 」
カルロス一世が怒鳴る。
「本当ですよ」
ギョギョさんが怒ってる。
「ギョギョにまで言われてるんだ……」
スカーフェイスが絶句した。
仕方ないので、俺達が呼ばれた方へ行くと、結さんが震えて座り込んでいる中で、大きな台所で数人が真っ二つに首を切り取られて亡くなっていた。
とれりあえず、結さんはカルロス一世が落ち着かせようと別の部屋に連れて行った。
「……血が出て無いよね」
俺が死体を見て呟いた。
「これなぁ、何かおかしいな」
親父もあたりを見回した。
「吸血鬼とかでは無いのか? 」
スカーフェイスが聞いてきた。
「違うな。人形みたいな感じがある」
親父が見て呟いた。
「罠? 」
俺が聞いた。
「罠というか、何らかの記憶か? 」
「「「「「記憶? 」」」」」」
ついてきた国王達がドン引きしてる。
「厄介なものに巻き込まれたって事か……」
スカーフェイスがうんざりした顔をした。
「もう少し、見てたら、何か分かると思うんだが……」
親父が皆を見回した。
「素直に早くテレポートして貰えば良かったな」
カルロス一世がやって来た。
「結さんは? 」
「家の人に任せたよ。いつまでも、よそ者の男と一緒に居る訳にも行かんだろ」
俺の問いにカルロス一世が苦笑した。
「まあ、でも、人間じゃ無いよね」
「まあな」
俺の話を親父が同意した。
「何なんだ? じゃあ、これ、なんかの茶番劇なの? 」
カルロス一世がため息をついた。
「いや、そう簡単じゃないだろ」
親父が苦笑した。
「ぎゃぁぁあぁぁあぁっ! 」
そして、今度は外から悲鳴がした。
段々、面倒くさくなってきた。




