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第二十五遭遇

「嘘をついてる?」

「内容はよく分かりませんが…もう一回触れれば分かると思います」


すると、雄夜は走って怜奈のもとへ向かった。


「すんません、一回だけでいいのであの女の子と握手してください」


そう言いながら雄夜は雫を指差した。


「なんでかな?」

「実は、あの女の子は嘘を見破ることができるんです」

「……嘘を?」


明らかに怜奈の父は動揺していた。しかし、動揺したのは一瞬だった。


「ごめんね、急がないといけないんだ」


笑顔で男は雄夜に言って、歩きだそうとするが雄夜は男の手を握り、それを拒める。


「だいたい嘘を見破るなんてできるはずがないだろう?」

「できるんです」

「はぁ、仕方ない」


男は怜奈の事を乱暴に抱き上げると宇宙船に向かって走り始めた。


「なんで言ったんだよ!このバカが!」


優衣と健次と雫が走りだす。すぐに三人は雄夜の横を通りすぎると、雄夜も我にかえり、走りだす。


雄夜はふと思い出す。最初の頃、怜奈に引きずられて入った路地裏の場面での怜奈の一言だ。


『両親のお陰で私は捕まらなかったけど、両親は捕まり今は牢屋にいるの。そして、これからが大事。実は私以外に双子として生まれた―――』

「こんなところに親がいるのは

おかしいんだ」


雄夜は歯ぎしりをしながら走った。怜奈が恐怖と困惑で震えていたからだ。怜奈は力が入れられないので、ただされるがままであった。


男は異様に足が早く、普通の人の脚力ではないことは一目瞭然だった。


「怜奈の両親は今、牢屋にいるはずなんだ!」


雄夜は大きな声で走ってる雫たちに言った。雫たちはその言葉を聞いて分かったことは、今怜奈は知らないものに連れ去られているということだ。


そして、皆の走るスピードが上がっていく。が、その時ミステリーサークルの溝に雫の足がかかってしまい、雫が転んでしまう。間髪入れずに雫が「私のことはいいですから行ってください!」と言う。


優衣と雄夜が怜奈の事を見て走りながら了解の意味をこめて頷いた。


しかし、怜奈と男ははすでに宇宙船の白い光に包まれていた。少しずつ怜奈と男が浮かび上がり、宇宙船に消えていく。


「怜奈ああぁぁぁぁあぁっっっ!!」


雄夜は決して届かない手を怜奈に伸ばす。


「お前だけでもいいから行きやがれぇっ!」


優衣は雄夜の伸ばした腕を両手で掴んで、怜奈に向かって投げ飛ばす。


「いっけえぇぇぇっっ!!」


優衣は叫びながら雄夜の腕を離すと、真っ直ぐに怜奈のところへ飛んでいった。


雄夜はギリギリ白い光に入り込み、紙一重で宇宙船の中に入ることができた。


雄夜が見たものは床、天井を白で塗られ大きな宇宙船全体はしきりがなく、開放感があるところだった。


しかし、雄夜の目の前に怜奈を連れ去った男と雄夜の周りに十人の男女がいた。十人の男女の服装は普通の人が着ているようなものだが、髪は黒髪から金、白、青、赤、緑などがあり、瞳の色も片方づつ色がバラバラである。


「∞=☆£@*¢?」


十人の中の男が話しだしたが地球で使われていない言葉なので、雄夜には何を言ってるのか分からなかった。


「お前らと話してる場合じゃないんだ!早く怜奈を返せ!」

「返したところでどうなる?」


怜奈を連れ去ろうとし、怜奈を隣に寝かしている男が雄夜に話した。怜奈は寝ているというより、気絶させられたと言った方が正しいのかもしれない。


「お前らは怜奈を危険な目に遭わそうとしてるんだろ!?」

「処刑をするつもりだ」

「なんでだよ!」

「きまりはきまりだ。そして、君はもう終わったようだね」

「…はぁ?」

「既に私達の宇宙船は飛んでいる。今は地上からニ十メートルぐらいだろう」


雄夜はしばらく考えたあと、ゆっくりと男の方を見る。


「まぁ、いいや。今は怜奈を助けられれば」


雄夜は大きく息を吸う。


ゆっくりとはく。


「かかってこい!」

「§£#%$¥&****!」


十人の男女と男は懐から近代的な銃を取り出した。


「………えええぇぇぇえっっ!飛び道具ありかよっ!」


パンッ!


「ヤバイって!頬かすったって!まって!皆で構えないで!俺死んじゃうよ!?」

「#%¢」

「それって、死ねっぽいこと言ってるだろ!」


ガガガッ!パンパンッ!ダダダダタッ!


「あ、マジっぽいね」


無数の弾が雄夜に向かって放たれた。

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