村探索
――お前は命を奪われて死んだ! だがワタシが下僕としてこき使えるように、人形にしたんだ! 感謝しろっ!
グー子はそう言っていたが、実感がない。
元より五感が鈍かったし、生きている実感も薄かったから。
これまでの……キュームは思考を停止した。別にどうでもいい。どういでもいい。自分自身の遍歴なんて。
「ここは病院だ」
「でかっ。田舎にしてはでかい病院ですね」
「中にはゾンビみたいのがいるが、別館の方が診療している。間違えてデカい方に入らな」
「めちゃくちゃじゃねえでないですか」
やけに大きな病院の横にちんまりと和洋折衷な医院がある。
(薬物がたくさんありそう。入ってみようかな)
次に連れてこられたのは昭和な銭湯だった。一見普通の老舗に見えるが……
「あんたが新入りの子かい?」
番頭さんは首が少し長く、口が縦についていた。
「ああ、大家から聞いた通りね」
「よろしく」
「よ、よろしくお願いします」
それ以外は普通の初老の番頭さんらしい。訳のわからない世界に放り込まれているが、今のところ危険な経験はしていない。
「今日は∈∇◀が大盤振る舞いだなぁ。グー子さん、大家さんに残りあったらもってきてくれや、って伝えといてくんないか」
「まー、いいよ」
(イワナ……パーティ??)
∈∇◀とはいったい……。謎は深まるが、イワナだと決めつける事に徹した。
なぜグー子はカタコトなのか





