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おーごん森の理不尽  作者: 犬冠 雲映子


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66/70

グイ曰く

「力が……上手く扱えニャイ? これでは小娘以下ではにゃいかっ」

 グイは自らの姿を即座に確認し、ハルガスミを睨んだ。

「何のつもりにゃ」

「グイ大先生にご教示をいただくてねえ」

「ふん……格下に教えるものにゃんてないにゃ!」

「ならばまた見張り番としてあの山に封じてしまおうかなあ。寿桃もいるし、封じ込めるのは容易いことさ」

「なっ!!」

 余裕をこいていたグイにあからさまな焦りが浮かぶ。彼らがどんな関係かは不明だが、何かしら顔見知りではあるらしい。

「話は聞いていたにゃ。確かに会雲に逆らうのはリスクが高すぎで、破滅の道しかにゃいが……人間である限り会雲は手厚く保護するだろうニャア。人外にならず、会雲の操り人形になったフリをしながら――キュームが望む、村を出るの機会を模索するしかないだろう、なぁ〜」

「そんなことできるの?」

「おみゃえ次第にゃ」

 なんとも大雑把な。

「会雲は何で人間に優しいの」

「無害な人間には優しくしなくてはいけない呪いだからにゃ」

 呪い。

 この場にいる者は皆、何か呪いにかかっている。キュームは……自分自身が何の呪いにかかったのか覚えていない。

「金の森は殺生をしてはならない。それが最初の禁忌だった……ネ」

 寿桃が遊びながらも言う。「貧しさから解放と禁忌を天秤にかけ、罪に囚われた娘と兄の捻れた森。それが金の森ダヨ」

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