居間に蛹
頭に火花が散り、今までは感じなかった鋭い痛みが走る。景色が見えて――巨大な蛹が荒れ果てた居間にある。青虫が成るような蛹。
あれは……。
「なにあれ」
拒まれているのか、上手く可視化できない。
「居間に、蛹がいる」
「蛹……分かった」
グー子は静かに肯定すると、キュームは強い疲労感に立っていられなくなった。
「蛹? きっと妖魔ね。さっさと退治しないと、って大丈夫?」
「ダメかも……」
「支えてあげるから、歩きなさいよ」
バグはどうやら世話焼きな所があるらしい。肩を貸すと支えてくれた。
「アイツなんなの? アンタとどういう関係?」
「うーん。形容しがたいけど無理やり使われてる感じ」
「はあ? 最低ね」
グー子をさらに睨めつけ、彼女はため息をついた。久方ぶりにリンスの匂いが漂う。自らが学生だったことを忘れていた。
「ああいうタイプの咒士は長生きできないから、令和には絶滅しているわよ。ざ、昭和ステレオタイプの咒士って感じ」
「は、ハァ」
「蛹から妖魔が出てきたら危ないから、一般人は下がっていなさいよ」
(一般人じゃないっていったらめんどくさいから黙っておこう)
支えられたどり着いたのは居間。そこにはイメージに現れた巨大な蛹がそのまま存在していた。
グー子はそれをただ見ているだけで何もしていない。
「妖魔をぶった斬ってやるわ!」





