生き人形と主を繋ぐ回路
洞窟は肌寒いくらいで、奥からヒンヤリとした微風が吹いてくる。この空気を激せま部屋に吹かしたいくらいだ。
キュームは今回、動かず回路に集中する側になる。エスがガチガチと歯を鳴らして大人しく隣にいるのがとても気になるが……。
「コイツは大人しいね。それにゾンビじゃないから、噛みつかれても大丈夫だ」
グー子すら言うのだからそうなのだろう。
(てか、ゾンビに噛まれたらゾンビになるんかい!)
「グー子さん、キュームさんへの回路を強くイメージしてください。精神的に繋がったと思ったら、いつものように咒いを使ってみてください」
「ふうむ。どんな感覚か掴みにくいな……」
釈然としない様子で彼女は瞼を閉じると、胸辺りに火花が散ったような錯覚が生まれた。回路に誰かのエネルギーがなだれ込んだのを察知して、それを受け止めるイメージをする。
グー子の驚いた姿が脳裏に浮かんだ。手を伸ばしている――から、握り返す。脳に様々な情報が奔流となり満たされる。
「ぐあっ……!」
喜怒哀楽、記憶、何もかもが溢れかえって処理しきれない。だが今はそれよりも手を離さず、集中し続けなければ……。
シンと静かになり、互いの精神が紐付いたのに気づく。変な感じだ。
全てを共有はしていないが、同じスペースで佇んでいるような。
「……いでよ、凶殺鏡!」
まぶたを開けるとグー子が手のひらの間から謎の鏡を召喚し、ビームを放った。それは凄まじく発射された瞬間、爆風を生み、岩を砕け散らした。
「ハァハァ……な、なんだ。今のは……ワタシの力、なの……か?」
「なかなかに高火力でしたね。花丸をあげましょう」
「……癪だが、今までにない火力だったね。……すごく疲れた、ね」
汗を拭い、彼女は疲労しているみたいだ。
「次は式神を使ってください」
「スパルタすぎるねえ!」
「良いですか? 戦場ではしのごのいってる間に足を掬われるのですよ?」
カヂの目つきは本気だ。仕方なく陰気くさい三つ編みオンナは頷くしかなかった。
技名はテキトーです。





