ミーティングと痣
「っハァ〜〜!! ヤク中にはたまんねーのがあるじゃねーか! オメーやるな!」
ハチスガが中庭に並べられた薬品の中からモルヒネやらを手に取った。
「だめですよ。ハチスガさん。これはラベンダー荘で大怪我をした人に使うのです」
馬耀がそれをたしなめ、中から例の小瓶を手に取る。
「あ、あーっ! それはあのクソガキにっ!」
ちゃっかりブランケットに入れるとは。
「放射性物質ですね……でも大丈夫ですよお。咒いで特性のおクスリに変えちゃいましょう」
「え、そんなのできるんですか」
「はい。ヒトの最初の最初、星の始まりは放射性物質でした。なら魂にも応用できます。魂の滋養強壮薬にしてしまいましょう」
馬耀は「えい!」と揺らすと、放射性物質が虹色に輝き、妖しさがました。そんなマジカルなことができるのが、村の良し悪しな部分である。
「魂を強化したら……危険では?」
カヂが小瓶を訝しそうに眺めている。
「村では魂が全てです。貴方も依頼で何かあった時に必要になるかもしれません」
「まあ、私は危険性のある依頼しか来ないので。否定はできませんが……」
「な、なにぃ〜〜??」
グー子が鼻にしわを寄せるもサラリとかわされ、三つ編みが地面を叩いた。尻尾みたいだ。
「薬物乱用する人が2人いるので医療品は大家である馬耀が責任を持って管理いたしますね〜」
「テメェ、ヤク中かよ! 隅におけね〜な、おい!」
ハチスガがケタケタ笑い、指を指してきたがこの人はこういう人なのだろう、と諦めた。
ミーティングが終わり、麦茶を飲んで昨晩の出来事を思い出していると――ピサロが近づいてくる。
「擦り傷だらけですね、痛くはないですか」
「あー、消毒薬とか入ってたンでなんとか……」
不思議と痛みはなく、痛覚が鈍っているみたいだ。それも生き人形と化した副作用なのだろう。
「少し背中、見せてもらっていいでしょうか」
「は?!」
「気になることがありまして。嫌でしたらいいです」
「うーん。良いですよ」
背中をまくると、ピサロが固唾をのんだのが分かった。「どうかしました?」
「虎の模様みたいな痣が……」





