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錬金医術士  作者: 勘太郎
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ここどこ?

私はついさっき、20年手前の人生から身を引いたはずだ。

それがどういうことだ。見覚えのない人、天井、ぼやけた視界、思うように動かない手足。

明らかに病院ではない。それ以外にもおかしい所が沢山ある。

知らない、しかも明らかに日本人ではない人達に見下ろされている。...大きくないか?それに、なんか怖いほどに笑顔だ。とにかく起き上がらないと...

...?力が入らない、というか入れ方が分からない。

パニックになる。手足は動くので、とにかく動かす。

そうしていると、誰かに抱き抱えられる。女性だ。この人もとても大きい。

何か、言われている。知らない言語だ。ロシア語...に近い気がしなくもないが、おそらく違う。

参った、今の私は巨人に捕まり、体も動かせず言葉も通じない...意味がわからない。

夢だ。そうだ夢。死ぬ間際に気絶し、夢を見ているに違いない。

なら、そろそろこの悪夢も終わるはずだ。






そう、考えたのに。

あれから3ヶ月、夢だと思ったものは覚めなかった。

なんなら視界もクリアになったし体も動くようになってきた。

現実、ということだろう。

転生した...ということなのか。よくライトノベルなどに出てくる、あの転生を。それなら説明が着く。あの巨人たちは、ただの大人で、私はあの時生まれたばかりの赤ん坊(今も赤ん坊ではあるが)。つまり私が縮んでいたから大きく見えたのだ。体が動かなかったのも同じ理由だ。

言葉が通じなかったのも説明が着く。

となれば、やるべき事は大きく3つ。

1に、言葉の理解。これをしないと他の2つも厳しくなる

2に、どういう世界なのか。建物の様子から見て、前世ほど発展してない可能性が高い...がもしかしたらここが

ドのつくくらいの田舎の可能性もある。

3つめは...緊急ではないけど、宗教に関することだ。この家が信じているか、国、もしくは世界の主流の宗教を把握しないと。万一宗教関係の地雷を踏んだら大変だ。

人が集まるとどんな悪魔よりも恐ろしい。


......こうやって考えてみたが、ひとつ引っかかる。

私は前世ではお世辞にも頭がいいとは言えなかったはずだ。少なくとも、こういう状況で冷静に分析して優先順位を立てられるレベルには遠く及ばなかったはずだ。

まあ、きっとこの体の地頭がかなりいいのだろう。

もしかしたら、前世知識と合わせて頭脳無双が出来るかもしれない。まあ、そもそもこの世界が喧嘩上等!筋肉と流した血が多い奴が偉い!みたいな世界だとどうしようもないのだが...

とにかく、今は何も出来ない。赤ん坊は赤ん坊らしく、お世話されるとしよう...





そして、7年がたった。

今わかっていることは、

今世でも女であること

この世界では絶対的だったり超多数派の宗教などは存在しないこと、あったとしてもぽつぽつと個人や村が信じるレベルの小さいものがあるくらい。

今世の私は相当に頭の回る人間であること

文明レベルは転生ものでありふれたザ・RPGという世界よりほんの僅かに低いほど

日本系の顔立ちはほとんどいないこと

くらいである。

女であることに関しては気にすることがないから楽な反面、新しい体験をしてみたかったというのもある。ちなみに、言語に関しては当たり前のように習得済みだ。日本語の記憶が邪魔になるかと思ったが、そんなことはなかった。

恐るべき、幼少期の学習能力...!

まあ、そんなことよりも大事なことが、この世界には

「魔法」がある。まあ、ベタではあるが逆に言えばこれがなければ異世界に来た意味を疑うところだった。

だが、ここで残念なお知らせ。よくある魔法使いが強い、とかそういうことはなく、むしろこの世界では魔法が使えたところで、君は使えるんだね!で済まされてしまうレベル。

ちょっとした個人の特技の括りでしかないのである。

要は魔法の発展も、想像していたような魔法使いの人生というのもない、ということだ。

こうして挙げて思うが、私はこの世界で何をしたらいいのだろうか。

もちろんせっかくの第2の人生にケチをつけるつもりはないが、如何せんやることが無さすぎないか?この世界。

「スローライフ...かなぁ」誰に聞かれる訳でもなく、ひとりで結論を出した。

中々錬金関連に進めない..(´;ω;`)

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