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錬金医術士  作者: 勘太郎
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さよなら。

これで良かった。

姉が入院してから3年半という月日が流れた。もうここ半年は起きてる姿もほとんど見ない。


美しかった黒髪は痛み、伸びきってボサボサだ。


ハリのあった真っ白な頬は痩せこけ、窪んでいる。


細長くてしなやかだった指は、歳に似合わない皺が出来、枝のように細く骨ばっている。


女性らしいと言えたあの優しくて懐かしい腕も、今では

醜く痩せ、管に繋がっている。


昔から、姉は体が弱かった。私が外で遊んでいる間も、姉は家の中にいるか、外に出てきても日陰で座ってばかりいた。

そして、彼女を一言で表現するならば、桜のような人だった。可憐で、美しかった。とても強く、優しく、暖かかった。私の憧れの人。今も、昔も。きっと、これからもずっと。

3年半、この月日で、貴女はどれ程の苦しみを味わったのでしょうか。

あの頃の優しく、暖かかった手は薬の影響で冷たく、脈も弱々しい。最早死人同然だ。




およそ4年前のあの日から、姉は明らかに顔色が悪かった。元から白かった顔は青白く、目の周りには隈が出来ていた。

そして、誰も気づかなかった。

私たちの家系は皆、血が特殊らしい。そのせいで、姉が倒れた後、臓器に原因があるとわかっても移植ができなかった。そして、この長い月日が流れた。

よく良く考えればわかったことなのだ。こんなにも近くに姉を救う方法があったのに、気づかなかった。

こんなにも汚らわしい私の体でも、姉を助けられるのなら、価値があったのかもしれない。金も姉が目覚め、リハビリを済ませて、とにかく何らかの生活ができるようになるまでは持つくらいには残っているはずだ。

母にも、申し訳ない。約束を守れずに、姉を守ることもできずに。

そろそろ首の痛みもぼんやりとしてきた。恐らく後7、8分もしたら救急車が到着するだろう。


...姉が、助かるはずだ。


こうして、19年8ヶ月の私の人生は、終わった。

今回の話は全然錬金も何も関係ないです。タイトル詐欺ですごめんなさい。

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