最終決戦編⑪
ー無数のパソコンのモニターには一般人には分からない数式やらプログラミング言語が出現しては数秒に消え、現れ、消え、現れを繰り返していた―
ーキーボードに汗が滴り落ちる、それも一つ粒ではない、雨のような汗がキーボードやズボンの淵から流れ落ちる―
「早くしろ、速くしろ、速くしろ、速く早く!!」
―エジソンは激しい貧乏ゆすりをしながらモニターに睨みながら荒い息遣いの中ぶつぶつと呟いていた―
―鼻に汗滴が溜まった時、息遣いを荒げながらネクタイを緩めた―
「クソッ!、データの収集のせいでこの快適な車の中がただの狭いサウナ室みたいになってしまってるじゃないか。クソックソッ、なんなんだ!?なんでなんだ!!」
―髪を搔きむしりながら歯を食いしばり苦悶の表情を浮かべた―
「あの黒いのせいでこうなった、全部アイツが現れたからだ・・・、あの黒いのが現れた節目を境に全体的ナニカが変わった!!さいわい、あいつはジョセフの発明品との戦いでお互いに自滅した・・・だが、なんだこの不安感は!?。間違いなくおかしくなっている!!。今は状況を立て押さなければ!」
―その時、部屋にある全ての画面に「終了」の文字が現れた―
「やっとか!!、これでこの場から離れられる」
―エジソンは椅子の下から飛行機のハンドルのようなものを引っ張り上げた、引っ張り上げた先端は下に連結せれていた。エジソンはハンドルの右端にある赤い小さなボタンを押した―
―車内にエンジン音から発せられる揺れが伝わっていた。エジソンはその揺れの中、おもむろに邪悪な笑みを見せた―
「クックックッ、よく考えてみれば良いとこどりじゃないか。ジョセフの最後のガラクタは壊れ、黒いのはジョセフの発明品が殺した、残ったのは弱いタナカタロウだけ、何も怖がることはない・・・」
―エジソンは自身の心臓の鼓動が早くなるのを感じ、気分が悪くなった―
「(本当にあの黒いのは死んだのか・・・?、あの得体の知れない、今の科学では照明できそうもないあの雰囲気、本当にアレで終わりなのか・・・)」
―エジソンは車内にガンガンにエアコンをかけているのに関わらず、全身から汗を滲ませた。エジソンは唾を一口飲みこんだ―
「いや、今は逃げよう、それが良いに決まっている」
―エジソンは重い瞬きをし、目を少し瞑った―
「結局、ボスの所にも得体の知れない女が来ているわけじゃないか・・・。こんなんだったら早く逃げておけば良かったな」
―エジソンは不貞腐れた表情でそう言うと、左足でサイドブレーキを下した―
―その時、だった―
―その時、大きな衝撃と共に車体が大きく傾いた―
「な!!なんだ!!!」
―エジソンは体を揺らしながらもハンドルは離さずにいた。エジソンは片目を瞑りながら衝撃が来た方の側のモニターを凝視した。全方向にある無数のモニターが外についているカメラとつながっているからである―
「!!??」
―そこには全裸の男が車体を勢いよく何度も何度も殴っている光景が映し出されていた―
「アハハハハハ!!!!!エジ~ソ~ン゛!殺しに来たよ!!!!」
―男は舌をだしながら悪魔のような表情を浮かべていた―
―時は、数分前に遡る―
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「エジソン、殺してやる」
僕は遠くの方向を見ながらそう呟いやいた
それにしても、あ~それにしても
あ~気持ちが良い、体の中で駆け巡っているのが分かる
あ、本当の体ではないのか。そもそもが首から下が「アクア」でできているのか、そういう事か
「それにしても、気持ちがいい」
裸なのに体の痒みもない、なにより腰とかそういう生活で微妙に痛くなる部分が痛くない、あ~~なんだろうか、身体になんの不自由なく生まれた人の様な、キンタマが痒くならない人の様な、そういう才能を手に入れたような。あ~~~クセになっちゃうこの感覚
「」うっとり~
そして、なにより一番凄いのは風の流れが直接分かる事だ。これは凄い、体に風があたると周囲の状況が手に取るようにわかる。地面に落ちている小石の数、周囲舞っている木の葉の数とその大きさ、自分が今立っている場所がクレーターの穴の様な中という事。こういうのをなんといったか・・・
「エコロケ―ショーン・・・いや、少し違うか、「第三者の俯瞰目」って感じか」
これなら、いけるか
僕は髪をかき上げた
「『魔法』を使う」
この体を応用し僕の首から上の体内に残った微細な魔力をかけ合わせれば魔法が使える筈
確証はない、が、やるしかない
「『アクア』×『空間認識』」
僕は右手と左手を近づけ間をつくり魔力を流した
脳から首へ首から背骨がある位置へ腕がある位置へ、そして、右手と左手を通して微細な魔力が右手と左手の間に出現した、だが、僕の予想だとこれで終わりじゃない
魔力の粒が右手と左手の間に出現したとき、予想していた事象が起こった
「Bingo!」
僕は思わず口が緩んだ
「やっぱり、『アクア』も混ざったな」
なんとなく分かっていたが、この『アクア』という液体は今は僕の体の一部になっているわけだ。体の一部というより僕が『アクア』の一部になっていると言っても良い程に面積は『アクア』の方が大きい、だから、分かる
「ヘヘッ、ホワイトさんが魔法の説明を直ぐに理解できたわけだぜ、このアクアは魔力炉と似すぎているほどにほぼ同じだ」
つまるところ、「力を入れる」、「魔力を込める」、それが同じベクトルで働くという事だ
つまり、この小さい魔力の粒でも『アクア』で補うことが出来る
黒い魔力の粒の周りを水の様な粒がどんどんと吸い付いていく
時間はかかるがこれなら
魔力の粒の周りを完全に『アクア』がとり囲み大きな水滴の様になった
「さぁ、エジソン、今からいくね」
僕は真顔になり、淡々とそう呟いた、そして、僕は手の力を抜いた
水滴の粒が地面に落下し触れた
ああ、久々の僕の魔法、感激だ
「『聴く聞く』」
静寂の中で、木々の大きさ、地面の揺れ、木の葉舞う舞い方、風の色、風の行く先、全てが見える
あぁ、なんて久々の気分なんだ。このエクスタシーファンタージ―。気持ちがいい
「風の揺れがもっと世界を広げる。見せてくれ」
アクアのボディになってからのこの風の流れが分かるこの能力のおかげで僕の魔法が意図せずして効果を爆上がりしている
ああ、分かるよ、風の流れにまとわりつく凹凸の部分が、この木々しかない樹海でひときわ目立つ、大型トラック程のナニカが木の陰にいることが手に取るように分かる、見える
ホワイトさん、あなたを近くに感じます
「20キロ先、斜めに真っすぐか」
地面を蹴った、何度も何度も何度も蹴るようにして走った
筋肉に力を入れるように太ももがある位置に力を入れる、それを1秒単位から0.1秒単位で力を入れる
「疲れない、そりゃそうか。この体には肺もなければ血液も筋肉もないわけだからな」
乳酸も溜まることもない、力をいれ続ける事で速度はどんどんと上がる!!
痛みはないが地面が僕の踏み込みで割れていくのが分かる
「ホワイトさん、ありがとう、あなたの仇はちゃんと取ります」
僕の走りが風を切り裂いているのが分かる、大きな木々が僕が走る同時に揺れるのを感じる、地面から生えている雑草がざわめきを挙げているのが分かる、僕はおそらく人間の速度を超えている。僕の今の速さはおそらく時速100キロメートル以上だ!!
木々を超えていくと見えてきた
自然に佇む人工物が見えた
トラックの様な戦車の様な、それらをごちゃ混ぜにした様な黒い大きな車が僕の視界に入ってきた
「趣味の悪い車だぜ、こんな車に乗ってるは趣味の悪い野郎だけだぜ」
僕は一層足に力を入れ地面が激しく割れるほどに力を入れた
僕は大砲の玉の様に車外装へ激突した、激突する際に当然顔は手で守った、首から上は生身という事は忘れずに調子にのらないといけない
僕は車にしがみつき何度も何度も殴った、手は痛くない、車は大きく横に倒れた
僕は車体の横が上になったのでそこに立った
「・・・出てこい、殺してやる」
すると、横から、いや、倒れた車体の上部から戦車から体を出す人の様にして出てきた金髪の男が僕の目に留まり男は僕の方に振り返った
コイツがエジソン・・・ついに会えた、会えたが、なんだか怒りよりも先に笑いがくる
。。。面白ければ、ブックマーク、評価をお願いします。
感想!!!アドバイスお願いします!!
この物語はフィクションです、実際のモノとは関係ありません( ^ω^)・・・




