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白のネクロマンサー ~死霊王への道~  作者: 秀文
第十三章 世界樹防衛戦編

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閑話:ハンスの手紙

 ――親愛なるアレク君へ。


 アレク君がヴォルクスを離れ、もうすぐ一年になりますね。アレク君の噂は、ヴォルクスにも多く伝わっているよ。


 少し前にはエルフの森へ出向き、帝国軍の侵攻を防いだんだってね。まさに賢者様の再来だって、ヴォルクスの皆も興奮に包まれたものです。


 ただ、最近は数々の政策を打ち出し、多忙な日々を過ごしてるみたいだね。以前にみたいに無茶をして、身体を壊さないかだけが心配です……。


 そうそう、ヴォルクスの街でも、色々な変化が起きています。その辺りの話も、少し書かせて貰いますね。


 まず、ドリー君とグラン君ですが、恋人が出来たみたいです。相手はクラン事務局のスタッフで、共に二人のファンだったみたいなんだ。


 二人とはたまに飲むけど、会う度に惚気話を聞かされてるよ。あの調子なら、数年以内には結婚まで進むんじゃないかな?


 それと、魔術師ギルドも小さな話題があるよ。ギルド長が弟子にした、期待の新人についてだね。


 初めは周囲も様子見だったけど、すぐに実力を発揮してね。今では皆がその実力を認める所になったんだ。


 今の彼はひたむきに努力を重ねている。きっと、将来の魔術師ギルドを背負う人物になるだろうね。


 ああ、それからカイル君達の話もしないとね。当然ながら、彼等も上手くやれているよ。


 カイル君、リアちゃん、シアちゃんは、それぞれに弟子を取ったよ。今は助手と言う立ち位置で、お手伝いから始めているんだ。


 お店が順調に軌道に乗れたお陰だね。今では冒険者のイチ押し店として、ヴォルクスで名を知られる工房になって来てるよ。


 そして、意外な所として、元『黄金の剣』のマリアさん。彼女も今のヴォルクスで、話題の人物になってるんだ。


 その切っ掛けは、孤児院での奉仕活動。それが風の噂で広まり、孤児院の支援者が増え始めてるんだ。


 勿論、マリアさんは既に冒険者を引退している。集まる支援者に、下心のある人達はいないよ。


 元々、マリアさんが冒険者だった頃に、彼女にお世話になった人達。或いは、彼女のファンだった人達が、彼女を慕って集まって来たんだ。


 今の孤児院は地域の交流の場になっている。それに、色々な勉強会が開かれたりもしている。


 新人が育つ場として、孤児院が別の役割を持つ日も、そう遠くは無いんじゃないかな?


 あと、知っているかもしれないけど、ポルク様とアンリエッタ様の近況について。


 ポルク様は常に忙しく活動されています。アレク君の噂に刺激され、負けない様にと頑張っているみたいだね。


 それと、婚姻関係の手紙も沢山届いているみたいです。ただ、姉の話が落ち着くまではと、全て先延ばしにしてるみたいだけどね。


 アンリエッタ様は、ポルク様の補佐を良くなされています。ポルク様の手が足りない所を、アンリエッタ様が常に補っていますね。


 アンリエッタ様も忙しそうだけど、会えばいつでも覇気が満ちているんだ。きっと、もう少しでやって来る、アレク君との再会があるお陰なんだろうね。


 ……そして、最後にボクの事も少し。


 最近、商人ギルドの、ギルドマスターから推薦があったんだ。数年後を目途に、ギルドマスターの後任者としてね……。


 このボクがギルドマスターだよ? 数年前まで、アレク君に頼りっきりで、ダメダメだったボクがだよ?


 ――でも、ボクはこの誘いを受けるつもりだ。


 きっと、それがこの先の、ボクの力になると思うから。アレク君を助ける、力になると思うから。


 だから、この先もボクの力が必要になったら、いつでも頼って欲しい。これまでの恩を返せるなら、ボクにとってこれ以上の喜びは無いのだから……。


 さて、余り長くなると、多忙なアレク君の迷惑になるね。今回はこの辺りで、手紙を終えたいと思います。


 それに、アレク君の結婚式には、ボクも王都へ向かうつもりなんだ。ペンドラゴン城を開放しての式だって聞いてるから、遠目に見るぐらいなら出来るよね?


 それでは、近い内に顔を合わせられる事を期待しているよ。ほんの僅かな時間でも、挨拶が出来るだけでも良いんだけどさ。


 ――貴方の親友 ハンスより。

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