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ココロの心 8


 ナイト様を憎むベルンゼとルコールを始末することができた。奴らを殺すために、トレトイルとジギーハの命も奪ったのだが、そんなことはどうでもいい。


 残る問題はウエート様とティアナだ。ウエート様は発情すると暴走する厄介な悪癖があるが、悪い人ではない。だが、ティアナは別だ。あいつは男が好みそうな下品で淫らな体格をしており、ナイト様もちらちらとティアナを見ていた。だが、AIである私を本当の子供の用に扱ってくれたので、殺すことをためらう部分もある。


 しかし、<ビームロール>を始めてしまった以上、終わらせる以外の方法はない。逆に、ベルンゼを殺したからはいおしまいなんてことを言ったら、ナイト様が疑われる可能性があるからだ。仕方ない、次はナイト様を指名し、最後にティアナを指名して殺す形で話を進めよう。




 ナイト様が<ビームロール>に挑戦する時は、わざと手を抜いた。<アスレチックダイ>の時と同じように、死なないように障害物を細工すればいい。


 ナイト様は<ビームロール>を無事にクリアした。ここまではいい。私が気になるのは、謎の気配。何か見られているような気配をずっと感じるのだ。気味が悪い。


 とりあえず、次の挑戦で<ビームロール>を最後にする。最後に指名するのはティアナ。まぁ、ティアナが<ビームロール>をクリアするかは運に任せよう。後のことは、どうでもいい。が、やはり気配が気になる。




 ティアナは私がビームを発する場所を分かるように動いているが、でかい乳が派手に動くため、少しでもビームに当たらないように動いている。巨乳は男の目を引きやすいと言うが、ここで厄介になるとは思ってもいないだろう。


 煽り言葉を放ちつつ、私は隠しカメラを利用してティアナが悪戦苦闘する姿を見ていた。そんな中、私はある物を見つけた。ナイト様が持つタブレットだ。そこに移っているのは、私の姿だった。


 ようやく理解した。ナイト様は私のコピーを生み出し、私が出すゲームのことを調べていたのだ。いや、調べたのはコピーが勝手にやったことかもしれない。ナイト様のことだ、コピーの私のことを気にし、派手に動くなと言った可能性もある。だとしたら、本当にナイト様はお優しい方だ。しかし、これ以上粗悪なコピーによって、私の計画が邪魔されるのは勘弁ならない。ナイト様には悪いと思いつつ、私はレーザーを使ってコピーがいるタブレットを破壊した。これで、ナイト様たちは私の考えを見抜くことはできなくなっただろう。


 さて、後はティアナがどうなるかだ。コピーの私が消滅したことにより、<ビームロール>の難易度はぐっと上がっただろう。コピーが消えたことにより、ティアナは慌てている。それでも、ティアナはゆっくりと、確実に前に進んでいた。運動は苦手だろうと思っていたが、この女は意外と動けるようだ。


 そして最後の関門に到着した。大きく揺れる乳が大きく揺れるレーザーに当たらないように、ティアナは苦戦しながら前に進んだ。その結果、ティアナは無事に<ビームロール>をクリアした。意外だが、ここはティアナの頑張りを称えて褒めておこう。




 <ビームロール>は終わった。エネルギーを節約するため、今日は休もう。大量にレーザーを発したため、ヤーヴァイ号のエネルギーはかなり消耗した。このまま続けていたら、ヤーヴァイ号のエネルギーは半年も持たないだろう。私はナイト様以外の人物を削除した後、二人っきりでナイト様と愛し合うことを決めているのだ。エネルギー切れで私の存在が消滅してしまったら、意味がない。


 ナイト様と二人だけになったらどうしようかと、私はいろいろと考えていた。ネットを使ってありとあらゆる大人なことを学んだため、ナイト様とあんなことをするのかと思いつつ、少し笑っていた。そんな中、唯一動かしている隠しカメラである光景を目にした。それは、ナイト様たちが隕石を手にし、歩いている光景。それと、ウエート様が宇宙服に着替え、宇宙に飛び出す光景だ。まさか、隕石を宇宙に捨てに行くつもりか?


 このままだとまずいことになる。ロココはあの隕石に存在する謎の物体と言う設定だ。隕石が宇宙に捨てられたら、ロココと言う存在は消えたことになる。そうしたら、私は元のココロに戻らなければならない。この後の展開は、船内で起きた惨状を本部に伝える。そして、船内を操作する。ナイト様も私を形成しているプログラムを調べるだろう。隕石がAIの体を乗っ取ってヤーヴァイ号を支配しただなんて、誰も考える可能性は少ない! 厄介なことになる。今すぐウエート様を船内に戻さないと! そう思った私は、急いでウエート様の宇宙服にあるモニターを動かした。とにかく戻るように細工をせねば! 私の悪事が知れ渡ったら、絶対に私のデータが消されてしまう! ナイト様と愛し合う、交わり合う前に消滅してたまるか! こんなふざけたことで、存在を消されてたまるか! 目的を果たすまで、私は消えたくないのだ! 私は無我夢中で、ウエート様の宇宙服を動かそうとした。だが、予想外のことが起きていると、その時の私は思ってもいなかった。


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