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ココロの心 7


 <ミュージックオン>でベルンゼを殺そうとしたが、何故かできなかった。私の計算にミスはない! どうあがいても、一度はミスが起こるように灯りの動きを設定したはずだ! なのにどうして……もしかしたら、一度感じた謎の視線のせいか? 誰かが私の行動を見て、ナイト様たちに伝えたに違いない! だが、監視を続けたがナイト様たちが異様な行動を起こしている気配はなかった。いや、待つんだ私。いくら隠しカメラがヤーヴァイ号にいくつか設置されていても、死角ができる。私が見れないところで、何かをやっていたとしたら……可能性はある。しかし、だからと言ってあまり感情で動くものではない。落ち着くんだ私。次のゲームで、確実にベルンゼを殺す。たとえ動きが見られようとも、ベルンゼは確実に殺すことができる。




 次のゲームは<ビームロール>。ヤーヴァイ号に仕掛けられたレーザートラップを利用したゲームだ。まさか、ベルンゼの奴が見たホラーアクション映画がヒントになるとは思ってもいなかった。ビームの動きは私の手足のように動かすことができるし、隠しレーザーを使って狙撃することもできる。とにかくこれで、ベルンゼの奴を殺すことはできる!


 まず、行う場所だ。場所はもう決めてある。ワークルームからリビングキッチンルームまでの廊下だ。長さは約百メートル。距離は短いが、まぁこれだけあればベルンゼを殺すことはできるだろう。


 私は朝食を食べ終えた皆様に、<ビームロール>を始めると宣言した。最初にベルンゼを指名するつもりだから、朝食を食べ終えた後だろうがなんだろうが、私には関係ない。ベルンゼの都合など、知ったことか。私は<ビームロール>の説明をしたのだが、ここでベルンゼの奴が感情に任せて私のことを罵倒した。汚い言葉だ。私は奴の暴言に対し、暴言で返した。感情的になっているとはいえ、暴言を吐くような奴に丁寧語で言葉を返す必要はない。まぁ、どうあがいても奴は死ぬのだからどうでもいいが。


 ベルンゼが落ち着いたのを見計らい、私は<ビームロール>を開始した。私は奴がわざと失敗するように、わざと挑発をした。奴は言葉を聞いていたが冷静になり、最初のレーザートラップを回避した。最初だし、わざと優しくしてあるのだ。これからもっと難しくなることを、奴は知らないだろう。今までのゲームと同じように察していると思うが、それだけで対策はできないだろう。


 奴は周りを警戒しているのか、ゆっくりと歩きながら進んでいた。罠だらけの廊下を生きて進むにはそうするしかない。それと、奴はまだ分かっていない。私が仕掛けた一つの罠に。それは、後ろから迫る網状のレーザーだ。時間のことはわざと伝えていない。後ろからレーザーが迫っていることを知った時、奴はどれだけ酷いブサイク顔になるのだろう。それと、一部分には隠しレーザーがある。いきなり現れて撃たれる危険性もあるから、面白さが跳ね上がる! 奴はレーザーで撃ち抜かれるか、網のレーザーでサイコロステーキになるのか? 奴がどうやって死ぬのか、ワクワクしてきた。


 しかし、私の予想は大きく外れた。奴は網状のレーザーの存在を知ってから、いきなり早く走り出したのだ。それと……レーザーの位置を察しているかのように動く。まただ。視線のようなものを感じる。やはり、これが私の邪魔をしているのか⁉ だが、正体が分からない! クソッ、奴が最初のビームロールをクリアしてしまった!




 予想外だ。まさか、最初の<ビームロール>を難なくクリアしてしまうとは……だが、次の<ビームロール>で奴を殺す!


 次はコントロールルームで行う。もちろん指名するのはベルンゼだ。本当は廊下で行いたいのだが、計画が狂ってしまったため、今回は確実にベルンゼを殺したい。だから、特別にルールを変えた。動ける範囲を設定し、放たれるビームから逃げて、時間内に生き残ればクリアだ。本当はかなりエネルギーを使うため、こんなことはしたくないのだが、予定が狂ってしまったので仕方ない。


 私は範囲内にいるベルンゼに向かってレーザーを放ち続けた。難易度を上げるつもりで、レーザーの動きを早くした。それだけじゃない。レーザーを放つ砲弾の数を増やした。数が増えれば奴が死ぬ確率も上がるだろう! 私は期待をしつつ、時間が流れるのを待った。そして、ついに待ち望んだ瞬間が来た! 一本のレーザーがベルンゼの左足を貫いたのだ! 生きるためにベルンゼは頑張って動いていたが、結局は無駄になったのだ! ナイト様は自分を殺したいほど憎んでいる相手なのに、私に止めろと言った。なんてお優しいお方なのだろう。だが、ベルンゼを生かしたら、優しいナイト様が殺されてしまう。ナイト様の意に反する行為なので少々心が痛むが、ベルンゼを殺すことにした。私は網状のレーザーをベルンゼの周りに作り、押し付けた。一瞬だった。あっという間にベルンゼの体はみじん切りにされた玉ねぎのようになった。


 これで……これでナイト様の命を狙う奴らは死んだ! 関係ない奴らも死んだが、どうでもいい! さて、後は適当にやるだけだ。どうやって、ウエート様とティアナを始末するか考えねば。


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