ダンスの時間はまだ続く
ナイトたちはロココに命令された通りにコントロールルームに向かった。向かう中、ナイトはタブレットに映るココロと小声で会話をしていた。
「ココロ、またさっきのようにフォローを頼む」
「大丈夫です。すでに対策を練っております。今、コントロールルーム内のプログラムを調べていたところ、音を流すプログラムに変更がありました」
「じゃあ、どんな音楽が流れるか分かったってことか?」
「はい。何千年も前の曲ですが、先ほどよりも激しいロックです。曲のテンポも速いです」
「そうか……二回目だから、きつくするってことか。まるでゲームだな……いや、あいつにとってはゲームみたいなものか」
会話をする中、ナイトたちはコントロールルームに到着した。すでにライトは消えており、電源が入っていればヤーヴァイ号を操るためのボタンやレバーが位置を知らせるために点灯しているのだが、今は光がなかった。
「おい、電源が入ってねーじゃねーか!」
ベルンゼは光っていないボタンを見て、大声で叫んだ。すると、前にある大きなモニターにロココの映像が映った。
「大丈夫だよ! 俺がコントロールしてっから、このポンコツがついうっかり近くを流れている隕石と衝突しねーよーにしてっからよ!」
「テメーの言ってることは信用できねーんだよ! オートパイロットにしてあっても、テメーがヤーヴァイ号を動かしているんだろ?」
「おいおい、ちゃんと考えろよ。脳みそあるはずだろ? 仮に俺がふざけてこのポンコツを何かにぶつけたら、俺も存在が消えちまうからなぁ」
ロココの言葉を聞き、ナイトはロココがわざと他の物体と衝突させるようなことをしないと把握した。ウエートとティアナが周囲を見回していると、ロココが笑った。
「そうだったな。それじゃ、<ミュージックオン>の二回目を始めるぞ! これをクリアすれば、終わりだからな! ま、無事に終わればいいけどな」
と言って、ロココは激しいロックを流した。ナイトは事前にココロから話を聞いていたため、ロックが流れても平然でいられた。ナイトとココロの話を聞いていたティアナも動揺することなく、冷静に周囲を見回して灯りを探した。
「あそこ!」
ティアナは急いで部屋の中央に移動し、灯りを踏んだ。その直後、部屋の左右奥に明かりが灯った。
「私は左、ナイト君は右を頼む!」
「了解です!」
ウエートとナイトは急いで部屋の左右に分かれて移動し、灯りを消した。ベルンゼは慌てながら周囲を見回し、自分の後ろに明かりがあることを察した。
「間に合え!」
ベルンゼは叫びながら右手を伸ばし、灯りを消した。だが、そこから次々と別の新しい灯りが現れた。
「クソッたれがァァァァァ‼」
灯りを見たベルンゼは、大声で叫びつつ両手を動かし、灯りを消していった。すると、ココロからの連絡が入った。
「ベルンゼさん、次はあなたの後ろ、右です!」
「クソッ、休ませてくれねーのか」
ベルンゼはすぐに立ち上がって振り返り、右にある台に灯られた明かりを消した。ナイトは後ろを見て、コントロールパネルの細かいボタンの一つ一つに明かりが灯っていることを察した。
「こんなのもありかよ!」
ナイトはすぐにコントロールパネルに移動し、ボタンに灯られた明かりを消していった。だが、その数はかなり多く、ナイトはキーボードを叩くような動きで明かりを消し続けた。
「ナイト様、足元を!」
「なっ!」
ココロの声を聞き、ナイトは下を見た。足元にも明かりが灯っており、ナイトはコントロールパネルの明かりを対処しつつ、足元の明かりを対処しなければならないことを察した。
「まるで本当にロックをやっているみたいだ」
そう呟きながら、ナイトは足元の明かりを対処した。
二回目の<ミュージックオン>はひたすら長かった。ウエートは壁や床、近くのコントロールパネルに灯る灯りを対処しつつ、ティアナは足元に散らばるように灯る灯りを対処した。
「はっ! うっ! ううっ……これじゃあまるでダンスじゃないの」
ティアナはそう言いながら、激しく動いていた。すると、その様子を見ていたロココは笑いながらこう言った。
「ブハハハハハ! 何だ、その踊りは? 発情した牛が異性を誘惑するために踊っているみたいだぜ!」
「そんな風に言わないでよ!」
「お前の動きを見たら誰だってそう思う! 自分じゃわからねーだろうが、お前が動くたび無駄にでかい胸の脂肪が上下左右に激しく動いているんだぜ!」
「こんなとこ見ないでって!」
ロココの声を聞き、ティアナは恥ずかしさのあまり、左手で両胸を隠した。その時、ウエートはティアナの左側に明かりが灯ったのを目にした。
「ティアナ! 左手の方に明かりが!」
「ええ!」
「早くするんだ!」
「でも……胸が動くわ! こんな光景をあいつに見られたら、何て言われるか!」
「君の胸が大きく動いて恥ずかしいと思うが、今はそんなことを言っている場合じゃない! 早く灯りを消さないと、全員死んでしまうぞ!」
ウエートの言葉を聞き、意を決したティアナは左手を灯りに向かって伸ばした。
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