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死を誘うミュージック


 ナイトのタブレットを使い、ココロがコピーという形で復活した。そんな中、ロココが次のゲームを行うと宣言する。次のゲームは<ミュージックオン>。ゲームセンターにある音ゲーのようなものである。




 <ミュージックオン>は激しいロック音が鳴り響くと同時に始まった。ベルンゼの足元に三つの明かりが灯り、わっかが現れた。


「これをテンポよく触れってことかよ!」


 ベルンゼは急いで明かりに近付き、タイミングよく灯りを踏んだ。その直後、廊下の出入り口となる壁の近くに明かりが灯った。


「私が行く!」


 ウエートは急いで壁に近付き、灯りに触れた。それからリビングキッチンルームの至る所に明かりが灯り、ナイトたちは急いで明かりに触れた。


「おいおい、リズムに乗れよ! そんな慌てた動きじゃ、灯りを消すことができねーぜー!」


 慌てふためくナイトたちの動きを見て、ロココは笑った。


 クッ! どこに明かりが現れるか分からない!


 心の中で、ナイトは叫んだ。そんな中、タブレットにいるココロがこう言った。


「ナイト様、明かりが灯るタイミングを調べましょうか?」


 ココロの声を聞いたナイトははっとした表情になり、小声でこう言った。


「頼む。それと、皆に分かるように伝えることができるか?」


「やってみます」


 ココロはそう言った後、目をつぶった。




 ウエートは荒く呼吸をしながら周囲を見回していた。いつ、どこに、どのような形で灯りが現れるか分からないからだ。ロココのことだから、一度でも失敗したら誰かを殺す、あるいは全員殺すだろうと考えていた。そんな中、ナイトがウエートたちを見回しながら、イヤホンを付けるようにとジェスチャーをした。ジェスチャー通りにイヤホンを付けると、ココロの声が聞こえた。


「皆さん、私の声が聞こえますか?」


 ココロの声を聞いたウエートたちは顔色が変わったが、ナイトは反応しないようにとジェスチャーした。このジェスチャーを見て、ウエートたちはロココに悟られないような態度をした。


「皆さん。わずかですが、次にどこに明かりが現れるか分かるようになりました。次は、ティアナさんの近くの床です。数は三つ。テンポよく動いてください」


 ココロの声を聞いたティアナは足元を見た。すると、すぐに灯りが現れた。ティアナはタイミングを合わせながら灯りに触れた。


「ベルンゼ様。次はあなたの近くの壁です。数は六つ。両側に少し広がる形になりますので、両腕を使ってください」


 ベルンゼはすぐに壁の方を見た。ココロが伝えたように両側に分かれる形で二つの明かりが現れた。ベルンゼはすぐに動きを理解し、灯りに触れた。


「ウエート様、次はあなたの後ろの壁に現れます。変則的な動きですが、灯りが現れた順番に触れれば対処できます」


 ウエートは後ろを見て、くの字のように灯りが現れたのを確認した。変則的な動きだったが、すぐに動きを読んだウエートは難なく対処した。


 よし、この調子なら今回は全員死ぬことなくゲームを切り抜けられる!


 難なく難題を切り抜けたことにより、ウエートは余裕を持ち始めた。ティアナとベルンゼも同じ気持ちであり、多少表情が和らいでいた。


「おいおい、灯りが現れる位置を把握しているかのように動いているが……まぁいい。あと少しで終わりだ」


 と、ロココはつまらなそうな表情でこう言った。しばらくして、机の上に大きな灯りが現れた。ナイトは急いで明かりに近付いて触れ、灯りを消した。それと同時に激しく、やかましく流れていたロックが終わった。


「これで終わりか……」


 部屋中に響くギターの残音を聞きながら、ベルンゼは呟いた。しばらくして音楽は終わり、部屋に明かりが灯った。




 全員死ぬことなくゲームを切り抜けた。ナイトたちは誰もがそう思った。ナイトは疲れのあまり、大きく息を吐きながらその場に座り、ウエートは思わずティアナに抱き着いた。


「ちょっと、皆が見てるでしょ?」


「すまん。つい、感情的になってしまった」


 すぐにティアナから離れたウエートは、照れ笑いをしながら謝った。ベルンゼは近くの椅子に座って呼吸を整え、この様子をバカバカしいと思いながら見ていた。そんな中、ロココがモニターに映った。


「えー皆さん。これで<ミュージックオン>が終わったと思いのようですが、ゲームは終わっていません」


「何だと⁉」


 ロココの言葉を聞き、ベルンゼが立ち上がった。ベルンゼの顔を見たロココは笑い、話を続けた。


「お前らゲーセンで音ゲーをやったことがねーのかよ? 俺もねーけど。大体はワンコインで二曲か三曲まで遊べるんだ。<ミュージックオン>も同じように、一度で二度楽しめる素晴らしいゲームなんだよねぇ」


「あとから決めたんじゃねーのか?」


「くだらないマンガのように後付け設定みたいなことはしない。本当だ」


 と、ロココは笑いながらこう言った。すると、コントロールルームに繋がる扉が自動で開いた。


「次はコントロールルームで<ミュージックオン>を行う。大丈夫だ。今はどのボタンを押しても無反応にしてある。自爆スイッチを押してこのポンコツが木っ端みじんに吹き飛ばないようにしてあるから安心しな。分かったら早く移動しろ! 出ないと、お前ら全員宇宙の藻屑になっちまうぜぇ?」


 下種な笑みを浮かべるロココを見て、ナイトたちはやるしかないと思った。


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