ナーラ、3
心配だわ……。
心配で布団に入ってもたったの8時間しか寝てられない……。
まさかグレンが仕事をクビにされるなんて……。
「ねえ、テンチョー!どう思う?」
「グレンくんのこと?」
「そう……。私心配だわ……。ってあれ?なんでグレンのこと知ってるの?」
「……え?だって今自分で言ってたよ。」
「あら……。まあそんなこと今どうでもいいわ!」
「そっちが……、うん、それで?」
「グレン、いつもスライルさんの護衛のお仕事を誇りにしていたのにクビになっちゃったの……。ワケを話してくれないからきっととんでもない失敗をやらかしたんだと思うんだけど……。それはいいの。どこか抜けている弟だからそんなこともあるとは思っているし、私も働いているからそんなに家計も厳しくないしね……。最近暗かったからなんかあったとは思っていたんだけど……。まさかクビになるほどのことを隠していたとは思わなかったわ。それでね、あの子、クビになったっていうわりには最近なんか楽しそうなのよ……。私としては早いところ仕事についてほしいのだけど……。いや、私からもちゃんと言ってるのよ、仕事探しなさいって……。でも、わかったよっていうだけで全然探しているように見えないわ……。何か悪い友達に捕まってるんじゃないかと思ってね。あの子の友達のことを悪く言いたくはないけど、ほら、この前とは言っても建国記念日の日だけどあの子友達連れてここに来たじゃない?その友達がきっと悪だったんじゃないかなって……。別にそうだって言ってるわけじゃないのよ。ただちょっと心配で。あの子いつも一人で来てたのに……。初めてお友達を連れてきたときは少しうれしかったのよ……。でも今考えると……ねえ。まあお友達とグレンの失業は関係ないかもしれないからまだ何とも言えないけど……。とにかく、グレンにはちゃんとした仕事についてほしいのよ。特に剣を持ち歩かなくていいような安全な仕事なら言うことないわね。ここでもいいのだけど、ここではちょっと稼ぎが少ないじゃない?だからグレンにはいいところに勤めてもらいたいわ。もちろん安全なところね。ただあの子はほら戦いが得意らしいのよ。昔学校で一番とったこともあるらしいし……。あの子の才能を生かせるところならやっぱりどこでもいいわ。テンチョーはどう思う?」
「何が?……。ああ、僕もそう思うよ……。」
テンチョーはやる気なさげにそう答えた。
「何よ、そう思うって!テンチョー、ちゃんと聞いてた!?」
何よりその態度が問題よ!
「……ごめんなさい。」
「もうグレンといいテンチョーといいどうして男の人はちゃんと話を聞かないのかしら?失礼しちゃうわ!」
ホント、そういうところがダメよねー。
「……ごめん。」
テンチョーはそれ以上何も言わなかった。
が、私はまだ言い足りなかったから話し続けた。
――気づいたらこんな時間!
出勤前にグレンが明日は早いって言ってた。
きっと就職先を探しに行くのだろう。
朝見送ってあげたいのだけど……。
起きられるかしら……
全然寝られないかもしれない。
たったの7時間しか……。




