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グレン、4

「これでついに組織としての形がなった。

俺たちがこの国の闇を照らす新しい光だ!

俺たちのチーム名は第2世代捜査隊だ!」

「おー」

二人の幼馴染が適当な歓声を上げて適当に拍手する。


俺とフレロレがスライルさんにトルニエ事件の捜査を専門的にやらせてほしいとお願いしに行ってから一週間がたった。

俺たちは公式に(一般人には知られないよう非公開だけど)捜査隊として活動できている。

メンバーは俺とフレロレとキーデル。

人数は3人とかなり少数だが俺たちが集まってやってやれないことなんてない!

3人寄れば文殊の知恵だ!

金の工面はスライルさんがしてくれたし、俺とフレロレの仕事であるスライルさんの護衛はメンデル様と交渉が済んでいるため問題ない。ちょっと厄介な交換条件を突き付けられたけど……。キーデルは軍の仕事と掛け持ちだが、観察対象が職場の上司なのでうまいことやってくれている。

スライルさんのためひいてはこの国のために精一杯がんばるぞ!


……そうだ、早く何とかしなくては。

最近スライルさんが目に見えて元気がない。



今日は第一回捜査報告会だ。

フレロレとキーデルが全力で嫌がっていたが結局ほかに場所がないため姉ちゃんのバイト先の個室で開かれている。

何がそんなに嫌なのかわからないけど……。

ここのテンチョーはよく知っている人だし、信頼できる人だ。

勝手に入ってきたり、実は横で聞き耳を立てていたりなんてことはしない人だ。

二人は何の心配をしているんだ?


まあいいや。

「ええっと、報告を始める前に改めてみんなの役割を確認する。

俺は場所を中心に捜査して、フレロレとキーデルはこの一連の事件のキーマンであるトルニエ様とゴルジオ様の足取りや現在における不穏な動きがないかの確認をお願いしてたわけだが……。」

「そういう話だったね。」

「心配しなくてもちゃんとやってきたぜ!」

まあ、もともと確認なんかしなくても二人がしっかりしていることは知ってるんだけどね。


「じゃあ、俺から報告に入らせてもらうな。」

「どーぞー。」

フレロレが適当に合の手を入れる……。

というかなんか適当なんだよな、こいつら……。

不満があるなら言えよな!

そう見えるだけか?

それならいいけど……。


「ええっと、俺はトルニエ様が隠居していたっていう西の湖に行って、それから北区のトルニエ様が反乱を起こしたっていう場所にも行ってきたぜ。西の湖はなんか本当に緑に囲まれたところで近くは全然開発がされてなかったな。あそこはほとんど森で見通しも悪いし、木が死角になって襲うのも簡単そうだったぜ。」

「つまりトルニエ様の証言とも合致しやすいっていうんだね。」

フレロレが確認してくる。

「まあ、そういうことだ。あの場所で何の前触れもなく襲われたら俺でもやられるかもしれない。」

「トルニエ様が敢えてそういうところで隠居してたって説はどうだろう?」

とフレロレがまたも聞いてきた。

「いやでも、トルニエ様はあそこにスライルさんを誘ったらしいじゃないか。スライルさんが言ってたし。トルニエ様はあそこで生活していることをあまり隠す気がなかったようだし、それに他に誰かいたらそこでトルニエ様が襲われるっていうことはなくなったんじゃないかな?」

俺が答える前にキーデルが答えた。


俺はフレロレの方を見てから言った。

「俺もキーデルが言う通り。トルニエ様が襲われたっていうのは嘘じゃないと思う。俺もキーデルと同意見だ。」

「……そう。」

フレロレはそう言うと静かに何かを考えだした。


「じゃあ、次な!俺がもう一か所言った、反乱を起こした場所。あそこは激しい戦闘が繰り返された場所で至る所に建物の残骸がある。あそこもまた隠れるところがいっぱいある。反乱の決起集会とかするには打ってつけかもしれない。あそこはガルネシアの奇跡以降も戦闘があった場所でその辺に住む人もまだ戦いを忘れてはいない。人が集まるのもなんとなくわかる気がする。」

「でも、いくらトルニエ様と雖も、一度声かけたところでそんな何千人も集まらないと思うけどな。」

今度はキーデルが言った。

「それについては俺も同意見で、トルニエ様が隠居していた湖に一番近い街で聞き込みしたところ、毎日買い物に来ていたらしい。なにせ、食品を保存しておくには、あのころは暑すぎたからな。トルニエ様がいなくなってから決起するまでそんなに時間はないと思うけど。」

「つまり、グレンはトルニエ様は白。トルニエ様の言っていることは全面的に正しいっていうんだね?」

「ん?ああ。その上で犯人たる人物を探す必要があると思っているのだけど、お前は違うのか、フレロレ?」

「……、うん。」

「何言ってんだ、フレロレ!お前はトルニエ様が犯人だと思っているのか?」

キーデルが食って掛かる。キーデルはトルニエ様を父親みたいに慕っているから、有らぬ疑いをかけられてムキになっているのだろう。

俺もトルニエ様は絶対ないと思うけどな。まず、状況的にできないと思うんだが……。


まあいい、本人から直接聞こうか。

「じゃあ次はフレロレ、報告頼む。」


フレロレはその場に黙って立ち上がった。




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