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セミ・ファイナル?:とってもくだらない系のショート・エッセイ  作者: 秋月心文


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2/9

うちのコバエは、なんだかおかしい

 うちのコバエは、なんだかおかしい。

 広島に住んでいたときの話だ。


 うちのコバエは、変な場所にダイブする傾向がある。

 お茶の湯飲みや、みそ汁のお椀など。

 なぜか、私の目を避けて、そこにコッソリ待機したがる。


 何度、それを知らずに、

 そこにお湯や熱々の味噌汁を注いだことか。


 懲りずに、何度も同じことをしてくる。


 酷いヤツに至っては、熱湯を注いでいる最中に、ダイブしてくる。

 おまえら、ダシになりたいのか?


 こうして、我が家ではコバエ汁を量産してしまう。

 いや、そういうの望んでないんですけど。


 もちろん、熱湯によって死亡しているので、次にダイブしてきたヤツは別の個体のはずだ。

 なのに、なぜ同じ行動に出るのだろうか。

 非常に不可解だ。

 うちのコバエ家の家訓的なものだろうか?


 ネコまっしぐらならぬ、コバエまっしぐらだ。

 正直、迷惑以外の何物でもない。



 だけど、こいつらは、それ以外は割とこちらの事情を心得ている。

 茶碗や、お皿などには、ご飯が食べ終わるまでは近づかない。

 そこんとこは、大変ありがたい。

 熱湯ダイブさえなければ、とても良い子だ。



 もちろん、世代も個体も違うコバエが出現してくるわけだから、時々、違う行動に出てくるヤツがいる。



 だから、時々、食事中に執拗にご飯を狙ってくる個体が連続する時期もあった。

 その時は、うちの強力扇風機で、ご飯の上に爆風を出して回避した。


 ふふふ……うちの扇風機は、強力だぞ。

 どうだ、飛ぶことなどできまい。


 代わりに、熱々の味噌汁がサクっとぬるくなるのだが……。



 他に割と多かったのは、私の体で暖をとろうとするヤツだ。

 寒い時期に多い。


 ピトっと、はりついてくる。


 ちょっとこそばゆい。

 なんとなく、かわいい感じもしてしまう。


 肌が露出している部分に止まる。


 基本的には、大きな害はないのだろうが、

 でも、私は、虫に強いトラウマを抱えている。


 だから、必死に払う。


 もしかして、私はおいしい汁でも出しているのか?



 もっと困ったのは、執拗に私とのキスを求めてくるヤツだ。

 くちびるをめがけて飛んでくるのだ。

 なんで?


 どうしても、私とのキスを望んでいるようだ。

 イヤなので、必死に払って、未遂で済んでいるが。


 くちびるを合わせるだけなのか、それとも、その先のディープなキスを狙っているのかは知らない。

 でも、くちびるより先を狙っていたのなら、迷惑この上ない。


 幸い、ここを狙って来た個体は、その1匹だけだった。


 私が、好みのタイプだったのか?

 ドストライクだったのか?

 それとも、私の口臭がそういう匂いになっていたのか?


 キスを狙うのが、うちのコバエ家の家訓にならなくて良かったと、切に感じている。

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