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八日目 : 同じ音の中で

静かな旋律だった。

無駄がなく、

ただ、流れていく音だった。

しばらくして、

春が顔を上げた。

何も言わなかった。

それから、ゆっくりと、近づいてきた。

スピーカーの前で止まった。

目を閉じた。

少しだけ、笑った。

その表情が、

ひどく自然だった。

「知っているのか」

そう聞いた。

春は、頷いた。

「ママ」

そう言った。

それだけだった。

それ以上は、聞かなかった。

同じ音を、聴いていた。

同じではないかもしれない。

それでも、

同じ場所にいる気がした。

夕方、菓子を作った。

今日は、何も言わなかった。

春も、何も言わなかった。

それでも、

距離は昨日より近かった。

夜、もう一度、音楽を流した。

春が、隣に座った。

何も言わなかった。

それでよかった。

今日は、それだけだ。

――理


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