DAY 58 夏の夜のコスプレ脱衣カードゲームが始まった日
「それではこれより『天使たちの溜まり場チーム』のお泊り会を始めようと思います、ふふ」
昼間にスイカも割ったし、夜に流れ星も見たし花火もした。
今日は日本の夏を楽しみ過ぎた、夜も遅いしそろそろ寝るか、と思ったら、西崎華さんが笑顔で全員にコスプレ衣装を押し付けてきた。
え、もしやコスプレ衣装で寝るのか……?
「あれ、こないだの『エンヴィー様』の衣装ですね。カツラと……鎧と剣まで……」
自分に押し付けられた衣装を見ると、こないだ西崎華さんの家にお邪魔したときに着た、青い鎧と銀髪ロングのカツラの『エンヴィー様セット』。
「うわぁ、コラボカフェで着たのとはレベルが違うー! マジのフランメイアコスプレだー!」
藤浪桃世さんは、青いロングヘアーと赤い豪華なドレス。
親友のフランメイア、だったかな。
「これ絶対高けぇだろ、華。妙に荷物多いなと思ったら……どんだけ今回の旅行を楽しみにしてたんだよ」
伊江里クロワさんはカツラは無しの、豪華な紫のドレス。
ライバル役のアンメリーだったっけ。金髪ロングのキャラなのだが、伊江里クロワさんが元から金髪ロングだしな。
「ふふふふ……こんなこと初めてで、もう楽しみ過ぎていっぱい衣装持ってきちゃいました!」
満面笑顔の西崎華さんは、赤髪で黒いドレスのマリアベルというキャラ。
こないだ、この作品のコラボカフェに行ったとき、そこで簡易のコスプレを借りられたが、これは……マジの衣装。
『コスプレ衣装』とかのレベルじゃなくて、とんでもなくお金をかけて作られた、豪華な服。
西崎華さんがパンパンの旅行用カバンを三個持ってきていたが……中身これか。
「着替えましたけど……これで寝るんですか?」
それぞれお借りしている個人部屋に戻り着替える。
再び西崎華さんの部屋に集まり、鏡越しの我が姿を見るが……まぁサイズピッタリ。
銀髪ロングのカツラも出来が良く、まるで地毛のように見える。
俺は青い騎士服に青い鎧に剣という姿。
伊江里クロワさんは紫のドレス、藤浪桃世さんは青いロングのカツラに赤いドレス、西崎華さんは赤い髪に黒いドレスと、どう見ても寝る用の衣装ではない。
時刻はすでに二十三時過ぎ、一体これから何が始まるんだ……
「ふふふふ……私たち『天使たちの溜まり場チーム』の夏の夜はまだ終わりませんよ。お泊り会と言えばそう、これです!」
西崎華さんがニヤと笑い、俺たちの前に小さい透明な箱を出してくる。
「トランプー? そういえばアニメでも、集まってカードゲームとかしていたなー」
藤浪桃世さんが透明のケースを開けると、中に入っていたのはトランプ。
「寝る前にカードゲームは分かるが、コスプレをする必要あるのか?」
伊江里クロワさんが苦い顔をしているが、まぁお泊り会でカードゲームとか定番だけど、コスプレをしてカードゲームは経験が無い。
「ふふ、この衣装は気分を盛り上げる為のただの参加条件です。そして夏の夜のカードゲームと言えばこれ! 脱衣ババ抜きで相手を脱がせ! 誰かが裸になるまで寝られませんゲーム!」
西崎華さんがババーンと効果音が聞こえてきそうなドヤ顔で言ってきたが、脱衣……?
「おー、脱衣ー! いいねー、私、銀髪ロング状態のミャーマの裸が見たーい!」
「…………こいつ、妙に銀髪ロングが似合うんだよな……まぁその、ダイエット計画で痩せた確認でこいつの裸は見たいかな……って、か、確認だぞ、桃世みたいに変な意味じゃあない」
さすがにこれは女性陣ドン引きでは……と思ったが、藤浪桃世さんと伊江里クロワさんがチラチラと俺を見てやる気いっぱいのご様子。
「変な意味って何さー! せっかく海にお泊りに来てるのにミャーマの裸を見ずに帰れるかー!」
「ふふ、そうですよね桃世、私も同じ気持ちです。先ほどの夜の砂浜での仕掛けは失敗しましたけど、カードゲームで美山君を脱がせば誰も文句は言わないはずです。だってそれが脱衣カードゲームなのですから!」
藤浪桃世さんと西崎華さんが大盛り上がりだが……えっと、脱衣カードゲーム……つまり、俺が勝てばここにいるコスプレ美少女たちの裸が見られる、と。
ほうほう……それはそれは……ちなみに俺、カードゲーム、強いですよ。
とは言っても、高校生のカードゲームだしな。
さすがに女性を脱がすのは……せいぜい下着までだろう。
「あ、美山君、私、下着付けていませんから。とても簡単に裸が見られますよ? ふふ」
「え……」
一瞬我が耳を疑ったが、西崎華さんから俄然やる気になる、衝撃の告白が……!
脱衣カードゲーム、それは着ている服の枚数が多ければ多いほど有利になるゲーム。
普通は重ね着をして裸を防ごうとするものなのだが……西崎華さんからまさかの『下着付けてません』発言。
女性だけの集まりならまだしも、男の、女性の裸に興味ありありの思春期の少年がいる状態で、私下着付けていません……うおおおおお!
やってやる……俺はやってやるぞ……!
「やめろよ華、美山進太の目が一瞬で血走ったじゃねぇか。ったくよぉ、こんなゲームしなくても、見たきゃ言やぁいいだけなんだが……」
「ふふ、カードゲームはその人の本性が出ると言いますからね……思う存分欲を出していただきましょう! さぁ行きますよ、勝者に裸を!」
「勝者に裸をー! 裸見たいし見せたーい! さすがに裸見せたら襲ってくんだろー! 夏の熱い思い出、欲しいーーーー!」
逃げだす人物、ゼロ。
全員やる気みたいだ。
さぁやろうじゃあないか、それぞれの欲の為に……!
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影木とふ




