第二十四章~嵐の前の平穏の日々~
白・黒みぎゃ子が加入してから3か月。
それなりに今までよりも強力な怪異案件は増えたものの、
それらは白・黒みぎゃ子の手を煩わせるほどの相手でも無く、
T霊界探偵事務所は平穏の中にあった。
非番の日はそれぞれが好きな事をして事務所内で過ごしていた。
Tさんは瞑想をしたり、契約書類の処理やただボーっとしてみたりと
事務所所長としての動きをしていた。
ユキちゃんは学校の宿題をしたり、女性誌やファッション雑誌を見たり、
友達と連絡を取り合ったりと、学生らしく過ごしている。
みぎゃ子は自分の暮らしていた部屋から持ち込んだゲームで遊んだり、
ひらすらにスマホで飲食店の情報を探したりや、様々なニュースを眺める。
黒みぎゃ子は時々一人でフラッと出かけては、猫達の集会に寄ったり、
人間界の様々な生活を眺めて学んでいるようだ。
白みぎゃ子は窓辺で空を眺めたり、魔術所を眺めたりしている。
それぞれが思い思いに平穏の日々を暮らしながら、どこか落ち着かない。
すぐそこに大きな変革のタイミングが来ている事は感じているのに、
まだそれが訪れない事に違和感や焦燥感がある。
しかしそんな中でも務めて平静を装っているような、そんな感覚。
そんな折に、再びT霊界探偵事務所にトーナメントバトルの案内が来た。
しかし今回はもちろん、白・黒みぎゃ子が計画したものでは無い。
どうやら5人一組で出場し、優勝チームにはこの世界の真実を知らされる、
という不思議な優勝賞品が用意されていた。
みぎゃ子が言う。
「コレ、・・もちろん乗らない手は無いんだけどさ、
この世界の真実・・何だろう、胸がざわ付くよ。」
黒みぎゃ子が言う。
「アタシ達が優勝出来るっていう確信はどこにも無いけど、
結局戦うしか、先に進む道は無いような気がするよね。」
ユキちゃんが心配そうに言う。
「あの、でも私、トーナメントでの戦いとなると、全然お役に
立てそうに無いのですが・・戦力にはなれないと思いますよ。」
白みぎゃ子が答える。
「案内状には、どうやら回復役も一枠として来て良いみたいね。
そして回復役がいるチームは、その回復力の範囲内で、
チームの補助をしても構わない、と。」
みぎゃ子が言う。
「つまりは、5人全員を戦闘要員にしても良いし、一人回復特化にして
残りの4人で戦っても良いって事か。」
「それならお役に立てるかも知れませんが、
皆さんは4人で大丈夫なのでしょうか?」
黒みぎゃ子が答える。
「え、私と白ちゃんは天使と悪魔だよ?
そこらの霊能力者なんかに負けるワケ無いじゃん。
まぁ最も、人外も参加している可能性は否めないけど(汗」
みぎゃ子が言う。
「とにかく、アタシ達はこの誘いがたとえ罠だとしても、
乗るしか無い。
大丈夫だよ、皆で立ち向かえば何とかなる。
それに何となくだけど、アタシ達は主催者から特に
強く参加を望まれているような気がするんだ。
皆、行こう。この世界の真実、知りたいでしょ。
一体何故、常世と霊界の膜に穴が空いてしまったのか。
そして、あまりにも多い、みぎゃ子と呼ばれる存在達。
コレはアタシ達自身の目で、力で、答えを見つけよう。
その為にもこのトーナメントへの参加は、とても重要な
ターニングポイントになる気がする。」
4人はみぎゃ子の言葉に頷き、いよいよ物語が一段、
進んだステージへと向かって行くのだった。




