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第二十一章~バトルロワイヤルの主催者~

見事に霊界バトルロワイヤルを勝ち抜き優勝したみぎゃ子の元に、


この大会の主催者が降りて来た。




それは、ピンクの髪にまだ幼い顔立ちを残した双子の姉妹だった。


黒いドレスの少女が言う。




「まずは、優勝おめでとう、みぎゃ子ちゃん。


 私は黒みぎゃ子。あなたと同じ名前を持つ、悪魔見習いよ。」




次に白いドレスの少女が優しい口調で語った。




「私からも、おめでとうございますとお伝えしますわ。


 私は白みぎゃ子。天使見習いです。私達は双子の姉妹で、


 このバトルロワイヤルを計画しました。


 そちらにいらっしゃるお仲間の方も、


 話を聞いて頂ければと思います。」




そう言われて、Tさんとユキちゃんもステージ上へと上がった。


白みぎゃ子が手に持ったステッキを振ると、


やや豪勢な椅子が5つ、ステージ上に置かれた。


そのまま、白みぎゃ子が優しく言う。




「どうぞ、お座り下さい。」




Tさんが切り出す。




「しかしどうしたって、こんな大会を計画したんだ?


 そして優勝賞品の霊力を2倍にする秘薬。


 アレがもし、ゴードンのような悪人に渡ったら、


 それでも飲ませるつもりだったのか?」




黒みぎゃ子が答える。




「正直、悪人であっても構わなかったわ。


 今、霊界と常世との膜に小さな穴が開いて、そこからまずは


 霊力の弱い者達が溢れて来てる。


 それは、あなた達も気付いているでしょう?」




「あぁ、何となく・・・と言うより、確信だな。


 最初の頃は取るに足らない雑魚霊ばかりだった。


 だが最近では、霊力1000近いヤツらがゴロゴロしてやがる。


 これは絶対に霊界と常世との間に何かあったと、気付くよな。」




黒みぎゃ子が答える。




「そう。私達は霊とは少し違う存在だけど、


 常世に対して公には関与する事が出来ない存在なの。


 それでも、このまま常世を放置すれば私達が大きく関与する


 この世界が崩壊してしまう。だから天使と悪魔の双子として


 生まれた概念存在としての私達が、この役目を担ったの。


 目に付いた霊能力者達に招待状を送ったわ。


 まだ気付いていないだけの霊能力者もいっぱいいるとは思う。


 だってこういった世界を動かす大きな事件が起こる時には、


 それを阻止する力と言うのも自然に育つものだから。」




ユキちゃんは突然のスケールが大き過ぎる話に困惑した。




「あ、あの、私もこれまで少しの間、Tさんとみぎゃ子さんに付いて


 この不思議な霊とのやり取りを通じて、こういった世界があると


 理解するには至ったんですが、この話は何だか、私が背負うには


 あまりに大き過ぎる気がして・・。


 まだ学校もあるし、戦うための霊力も無いし、私なんかがここに同席して


 意味があるんでしょうか?」




白みぎゃ子が答える。




「えぇ、あなたの存在はとても大切なものです。


 これから二人が戦う上で、必ず傷や怪我があります。


 それを霊的に癒せる力は、他の誰にも出来ない、あなただけの


 大切な役目なのです。」




「だけど、私にそんな世界を救うような大役は・・・。」




そこへ、黒みぎゃ子が口を挟んだ。




「大丈夫。あなた達三人だけに任せるわけじゃないわ。


 私達も一緒に戦ってあげるから。」




「!?」




Tさんはハッと気付き、白・黒みぎゃ子の霊力を測った。




「白みぎゃ子9500、黒みぎゃ子9700・・・!?」




黒みぎゃ子が答える。




「えぇ、私達人外の存在は、こんな子供でもその程度の霊力はあるの。


 だけどこれから霊界から流れて来る者達は、それを超えるかも知れない。


 そこで、まずは私達が共に戦うに相応しい、強運や運命を持った存在、


 それこそがみぎゃ子、キミなのよ。」




みぎゃ子は少し黙った後、喋った。




「正直、アタシがキミ達と一緒に強力な霊を退治したり除霊したり、


 時には説得したり。そんな大役、アタシなんかにって思う。


 だけど、アタシみたいな中途半端な人間にも役目を持たせてくれるんなら


 それに従って生きてみるのも悪くないのかもって、


 Tさんやユキちゃん、あなた達となら、出来るかもって、


 思ってる自分がいるよ。」




白みぎゃ子が秘薬を渡す。




「さぁ、コレを飲んで。物凄く苦いけれど、アナタの霊力は倍になる。


 あなたにはコレを飲むだけの、運命的な理由があると思うの。」




「うん、わかったよ。断る理由は無い。


 だって悪人の手に渡れば世界はもっと早く崩壊するかもだし、


 ボクと同じ呼び名を持つキミ達がそう言うなら、信じてみるのも


 面白そうだしさ。それじゃあ、行くよ・・。」




グビッ・・・




・・・




・・・




に、




にっがあぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁっぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!





みぎゃ子は、口の中にある唾を全部掃き出し、


それでも胃の中から全てを出すように喉に指を突っ込んだ。


だが、それでももう飲んでしまったものは出なかった。




「あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁっぁ~、苦い苦い苦い苦い苦い~!!!!」




のたうち回るみぎゃ子だったが、白・黒みぎゃ子は笑顔だった。


白みぎゃ子が言う。




「お疲れ様、みぎゃ子ちゃん♥


 どうやら、成功みたいね。」




Tさんがみぎゃ子の霊力を測る。




「おぉ!3900から、7800に上がってるぞ!」




涙目になりながらも、みぎゃ子が顔を向けてTさんに言う。




「ぼぇ、アタシ、Tさんの霊力越えちゃった?」




「まぁ、オレはどちらかと言えば肉体派の除霊士だからな。


 霊力の大小で役割の重要性は変わらねぇって思ってるぜ。」




「素晴らしい心構えですね。」




白みぎゃ子が言った。




こうしてTさん達は強力な仲間を迎え入れ、


みぎゃ子の霊力は圧倒的にTさんを超え、


次なる試練、より高い霊力を持った者達との戦いへと向かうのだった。

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