第十五章~みぎゃ子VS双子老人ヒゲとボイン~
「いや、ってかアンタ達さぁ、恥ずかしくないわけ?
いくら勝つ為とは言え、霊力0と偽って二人で出場して、
2対1の卑怯な勝負を挑むとかさぁ。」
「うるさいわい!老い先短いワシらには、もう今更恥も外聞も捨てて
生涯の生きた証を残すんじゃ!」
「ピチピチギャル達にモテる為に、より強い霊力を得るんじゃ!
それに、二人で飲めば倍の倍、4倍じゃ!うひょひょ!」
みぎゃ子が反論を言う。
「いや、秘薬って多分一本でしょ?
それ飲んでも、結局倍にしかならないんじゃ?」
「う、うるさいわい!ワシらだってそれくらいの割り算、出来るわ!」
「いや、割り算じゃないけど・・・。」
あきれ返るみぎゃ子をよそに、ヒゲとボインは連携攻撃を繰り出す。
「そぉ~れ、ワシらが交代で一週間洗わずに履いた靴下じゃ!」
「こっちは、一週間洗わずに交代で使った歯ブラシじゃ!」
「いや何かもう、連携攻撃がどうのってより、単純に嫌なんだけど!?」
しかし、少しコミカルな雰囲気に流されていると、突然みぎゃ子の下腹部に
ボディーブローが入った。
「けほっ!_」
「ふふ、油断したな?こうした油断を誘えるのもまた、二人による連携。
さぁ、ワシらに勝てるかのぅ?」
それから、何度も二人に翻弄されてダメージが蓄積するみぎゃ子。
それを見ていたユキちゃんと、治療中のTさん。
ユキちゃんが叫んだ。
「一人に集中して、気絶させて下さい!
1対1に持ち込めれば、みぎゃ子さんの方が霊力が上です!」
Tさんも言う。
「一人の霊力なら、あの時廃墟で戦った怪異よりも弱い。
お前の力なら、絶対に勝てる!やれ!」
二人の言葉を受けてみぎゃ子は、決意の固まった真剣な顔をした。
「まずは、ヒゲ!!」
みぎゃ子は目の前にいる方の老人を突き飛ばした。
その時に必要以上に吹き飛ぶように、霊力を込めた。
そして残った方の老人に一気に攻撃を掛ける。
「短期決戦で行かせて貰うよ!!」
大きく両手を振りかぶり、老人の頭頂目掛けて振り下ろそうと、
したが、すぐにそれを引っ込めて、外側から大きく蹴りを入れた。
「ぐぴょえらぇぇぇぇぇっぇぇぇ!!!!!」
情けない声を上げて倒れる老人を、更に容赦無く蹴り続ける。
「一人やれば、1対1なら負けない!とことんやるからね!!」
これはたまらないとばかりに、老人は「参った」と降参を宣言した。
「やった、勝った・・・!」
しかし、勝ちあがるという事は火の男との戦いがあるかも知れない。
みぎゃ子は気を引き締め直し、しかし初戦勝利の喜びを嚙みしめた。




