風間の将来
爽子は毎週休みがある度に動物園へ来るのが日課になっていた。
風間も家の仕事がないと付き合ってくれている。
とてもありがたかった。
そんなある日、ある老人が話しかけてきた。
「こんにちは!
お二人さんは毎週ここにいるねぇ」
爽子が答える
「こんにちは。
私が動物のことについて勉強したいんです」
「ほほぅ。
毎週毎週あきないかい?」
「いいえ!ちっとも!
毎回いろんな事が発見できてとても
楽しいです!」
「そうかい。それは感心だねぇ。
頑張って下さいな。
おじゃまして悪かったねぇ」
「はい!頑張ります」
老人がどこかへ歩いて行くと
風間が「あの人、結構みかけるよね」
と言った。
「そうなの?全然気づかなかったわ」
爽子は勉強に集中しているのだ。
「ねぇ、風間君、いつもここに付き合ってくれて
ありがとう。とても嬉しいわ。
でも風間君は予定とか大丈夫なの?」
「あぁ、もちろん大丈夫だよ!
急ぎの仕事も、ないみたいだしさ!」
「そう?なんだか毎週私のやりたいことに
付き合わせて悪いわね!
風間君はやっぱり卒業したらご実家に就職
するつもりなの?」
と質問した。
「うーん。そうかな、、、
特にやりたいこともないしな!」
「そう。」
2人は数秒間、沈黙した。
「風間君、何か相談とかあるなら
話してほしいわ」
「ああ。ありがとう。
きっと自分でも何を相談したいのかわからないの
さ。やりたい事を見つけた君は素晴らしいよ」
「そんな事ないわ。
私だって、田中先生にお話を頂くまで
やりたい事なんてなかったんだから」
「そうだね、」
「ご両親とは今後の事について話しとかされないの?」
「まぁ、親としては家の仕事を継いでほしいみたいだよ」
「そう!風間君の気持ちはまだ整理ついて
いないのね。」
「そりゃあ、すぐには決められないよ」
「そうね。
今日はもう帰りましょう。」
「えっ!?まだいいよ。
勉強しなよ」
「いつも私に付き合ってくれているんだから
たまには風間君に付き合うわ!
カラオケおごったげる!」
「何だよー!君はいつも急だなー!」
いいから、いいから、と
爽子は風間を半ばムリやりにカラオケへと
連れて行った。




