第026話:四つの聖域
過去・序章:メロディア島の遺産
―前回のあらすじ―
ジェンドたちは《神秘のマナ》を完成させるため、再び『叡智の書蔵』を目指すことを決意した。
四人はそれぞれの武器を手に、力を合わせて答えを見つけるための冒険へと旅立とうとしていた。
=
*ジェンド:
みんなに渡したいものがあるんだ。
=
ジェンドは《セブンパス》を取り出し、三人に手渡した。
=
*ダン:
それって……お前がいつも身につけてる指輪だよな。
=
*ジェンド:
うん、そうだよ。
《セブンパス》っていうんだ。
=
*レイ:
《セブンパス》……?
=
*ジェンド:
各都市にあるオベリスクに触れるだけで、《ハルモニアの水》と同じ効果が7日間続くんだ。
=
*マリヤ:
……ということは、《ハルモニアの水》をたくさん持ち歩く必要がないってことね。
=
*ジェンド:
そういうこと!
この《セブンパス》を一人一つずつ身につけるだけだよ。
そうすれば、何かあった時でも危険は少ないし――
別行動しなきゃならないときも、大丈夫だよね。
=
こうして準備を整えた四人は、『ダイヤの港』から連絡船に乗り込み、『叡智の書蔵』を目指した。
十数日後――
四人は『クンツァイトの都』へと無事たどり着いた。
=
*ジェンド:
音に関する書物を片っ端から調べよう。
聖遺物や神器にも何らかの記述があるかもしれないから、そっちもお願いね。
=
*ダン:
おう!
任せとけ!
=
*レイ:
自分は、あの奥の本棚から順番に見ていきますね。
=
*マリヤ:
それにしても……すごい本の数ね……。
=
膨大な書物が並ぶ図書館で、四人は手分けして資料を読み漁った。
数日後――
ジェンドは、一冊の古びた書物を見つけ出した。
=
*ジェンド:
これは……。
ちょっと、みんな集まって!
=
ジェンドの声が、静まり返った『叡智の書蔵』に響く。
=
*ジェンド:
この挿絵を見て。
=
ジェンドは、古文書のページを指さしながら続けた。
東の聖域――
《虹の鏡》、『スピネル廃城』。
西の聖域――
《虹の壺》、『トパーズ迷宮』。
南の聖域――
《虹の杖》、『マラカイト霊廟』。
北の聖域――
《虹の笛》、『スギライトの塔』。
=
*ジェンド:
そして……四つの神器の封印を解く唯一の鍵――
それが、マリヤの身につけている《虹のオーブ》なんだって。
=
ダンとレイの視線が、一斉にマリヤの胸元へと注がれた。
=
*マリヤ:
えっ……。
ちょっ、ちょっとー!
どこ見てんのよ。
=
あまりに強い視線を浴びたマリヤは、慌てて両手で胸元を隠した。
=
*マリヤ:
もぉ……。
=
*ジェンド:
……コホン。
=
*ダン:
えーっと、鏡に壺、杖に笛か……。
=
*レイ:
この中で、「音」に関係ありそうなのは、《虹の笛》ですね。
=
*ジェンド:
うん。
……それと、もう一つ気になる記述があるんだ。
=
*マリヤ:
何が書いてあったの?
=
*ジェンド:
四つの神器がすべて揃った時――
《虹のオーブ》によって、神器の「真の力」が目覚める……って。
=
*ダン:
真の力……?
=
*ジェンド:
うん。
ここにやり方も書いてあるよ。
=
*レイ:
本当ですね。
四つの神器を決められた位置に配置して、《虹のオーブ》に祈りを捧げる、か……。
=
*ジェンド:
《虹の笛》だけ取って『グレーダイヤモンド島』に帰る?
それとも、ここに書いてある神器をすべて集めて帰る?
=
ジェンドは古文書の挿絵を指さした。
=
*ジェンド:
『神秘のマナ』を作り出すのに必要なのは、《虹の笛》だけかもしれないし……全部かもしれない。
=
*ダン:
そりゃあ、全部、集めた方がいいだろ。
=
*レイ:
自分もそう思います。
=
*マリヤ:
じゃあ、決まりね。
=
*ジェンド:
それじゃあ、すべての聖域を回るとなると……。
『グレーダイヤモンド島』に帰りながら、効率よく回れるルートにしよう。
=
*マリヤ:
それなら……まずは北の『スギライトの塔』。
次に西の『トパーズ迷宮』。
それから南の『マラカイト霊廟』を回って――
最後に東の『スピネル廃城』へ向かうのがいいわよね……?
=
*ジェンド:
うん、そうしよう!
=
*ダン:
よっしゃー!
行く順番も決まったことだし、さっそく出発しようぜ!
=
*レイ:
聖域はどれも街から離れた場所ですね。
ふぅーっ。
どうやら、過酷な旅になりそうです。
=
*マリヤ:
でも、すべての神器を集めるって決めたんだから……。
頑張りましょう。
=
*ジェンド:
うん、そうだね。
まずは北の聖域――
『スギライトの塔』からだね。
=




