第025話:四人の仲間
過去・序章:メロディア島の遺産
―前回のあらすじ―
ジェンドは故郷の『グレーダイヤモンド島』へ帰還し、幼馴染のマリヤたちと再会した。
二人の誓いのもと《共鳴窯》を完成させ、ついに《神秘のマナ》の製作準備が整った。
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*マリヤ:
ダンとレイが集めてくれた素材を、混ぜ合わせればいいのね?
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*ジェンド:
うん。
この分量で頼むよ、マリヤ。
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マリヤは集められた素材を丁寧に混ぜ合わせ、一つの生地を作り上げた。
その生地をジェンドが受け取り、《共鳴窯》に入れ、起動させた。
だが――
《共鳴窯》からは、すぐに黒い煙が立ち上った。
失敗したことは、誰の目にも分かった。
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*ジェンド:
完璧なはずなのに……。
なぜなんだ……?
ギルテンドの手記が間違っているのか?
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*レイ:
素材もすべて入れましたよね?
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*ダン:
分量も間違ってねえんだろ?
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*マリヤ:
何が原因なのかしら……。
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*ジェンド:
必ず何か原因があるはずだ……。
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それからジェンドは、素材の組み合わせを変えながら、何度も試作を繰り返した。
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*ジェンド:
これは……。
《エデンの実》を組み合わせた時は、必ず焦げてしまう……。
ここに秘密があるはずだ。
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試行錯誤の副産物として、《トラベリーチョコ》や《ヘルプリン》も偶然生まれていた。
次にジェンドは、《共鳴窯》の構造そのものを見つめ直した。
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*ジェンド:
これは……音……?
《エデンの実》を共鳴させるときに、必要な音があるのか?
まさか――
ギルテンドの手記にあった「共鳴」とは、本当に音を響き合わせることだったのか……!
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*ダン:
音って、なんだよ!?
歌うのか?
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*レイ:
そんな単純なものじゃないですよね……。
何か、音を奏でる楽器のようなものが必要なんでしょうか?
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それから四人は、《神秘のマナ》を完成させるため、歌ったり、楽器を鳴らしたりして、さまざまな音を試した。
ジェンドは考えられる限りの楽器を作り、ダンは打楽器を、レイは弦楽器を使って音を奏でた。
マリヤも何度となく歌声を響かせたが、《エデンの実》は、ことごとくコゲてしまった。
しかし、数ヶ月を費やしても、必要な音にはたどり着けなかった。
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*ジェンド:
ギルテンドの手記には、音のことは書かれていなかった……。
何らかの楽器なのか、特別な歌なのか……。
他の手がかりが必要だ。
……もう一度、『叡智の書蔵』で調べ直したい。
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さらなる手がかりを探すため、ジェンドは旅立つ決意を固めた。
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*ジェンド:
……マリヤ、みんな。
もう一度、『叡智の書蔵』に行こうと思ってるんだ。
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*マリヤ:
そう……。
それなら、私も連れて行って。
島の外は怖いけど……。
もう、待つだけじゃ嫌なの。
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*ダン:
俺様も行ってやるよ、ジェンド。
このままじゃ終われないからな!
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*レイ:
自分も、このままでは落ち着いて眠れませんからね。
お供しますよ。
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*ジェンド:
ありがとう、みんな。
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ジェンドは静かに頷いた。
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*ジェンド:
……そうだ。
今度は、ただの調べ物だけじゃ済まない冒険になるかもしれない……。
だったら、武器もあった方がいいよね。
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*マリヤ:
武器……武器なんて、怖いわ……。
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*ジェンド:
そうだね。
できれば、僕もマリヤに武器は使ってほしくないと思ってるよ。
だけど、どんな危険があるか分からないから……。
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*マリヤ:
そうね……私が行くって言ったのに……。
こんなこと言ってたら、みんなの足手まといになっちゃうね。
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*ジェンド:
そんなことないよ。
マリヤには、護身用の武器を作るから、『ジェット湾』の石を採ってきてよ。
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*マリヤ:
ありがとう、ジェンド。
分かったわ。
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*ダン:
俺様は、「ミルキークォーツ」を採ってくるから、斧を作ってくれよ。
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*レイ:
自分もよければ、「ロッククリスタル」で槍を作ってもらいたいんですが……。
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*ジェンド:
うん、任せてよ。
全部できあがったら、出発するからね。
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それぞれの武器を作るため、四人は再び素材を集めに島中へと散っていった。
数日後――
四人の装備が完成した。
ジェンドは、マリヤのために苦無を作り上げた。
ほかの三人の武器と比べて小さく、軽い。
それは、彼女の身を危険から守るために作られたものだった。
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*マリヤ:
この艶、この形状。
《漆黒の苦無》って名前にしていい?
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*ジェンド:
もちろんだよ。
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ダンには、その怪力を最大限に引き出す斧を作った。
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*ダン:
この赤紫の色を見てると《火竜》を感じるな。
俺様は、この斧に《火竜の斧》って名前をつけるぜ。
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レイには、その俊敏さを生かす槍を作った。
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*レイ:
素晴らしい……吸い込まれるような青紫色だ。
自分の憧れる《水龍》から《水龍の槍》と名前をつけます。
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そして――
ジェンドは、『オパールマウンテン』で手に入れた、稲妻のような輝きを放つ石から弓を作り上げていた。.
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*ジェンド:
紫の輝きが、稲光を思い出させる……。
僕は、これに《ゼウスの弓》と名付けるよ。
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四人はそれぞれ、自分の武器を握りしめた。
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*ジェンド:
よし……これで全員の武器が揃ったね。
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*ダン:
へへっ、これならどんな魔物が来ても負けねえぜ!
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*レイ:
油断は禁物ですが、四人ならきっと大丈夫です。
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*マリヤ:
ええ……みんなで力を合わせて、必ず答えを見つけましょう。
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そして出発当日――。




